2019年11月10日 (日)

AMD-1N 伝達ギヤなどの精度について

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H-40やP-2用AMD-1Nは赤道儀本来の基本精度が高いのでガイドは行わないことを想定しています。そのためには精度に悪影響を与える伝達ギヤ偏心量の管理は重要です。また写真の外付けギヤのみならず採用する減速機付きステッピングモーターにも言えることです。

対策として伝達ギヤについては全品受け入れ検査を行い偏心量が3/100mm以下のものを採用します。

ステッピングモーターについては過去の実績などから信頼性の高い日本パルスモーター社製を採用し,念のために抜き取り検査(1ロット100台中5台程度)を行います。同社のステッピングモーターはAGSシリーズ以降1,000台以上採用しており,現在はAMD-1N, 2NやGE1414HDで採用していますが不具合事例はありません。

 

以下のガイドグラフはモーター抜き取り検査のための追尾テストです。いずれも写真のFC50赤道儀で,上段と中段は日本パルスモーター社製,下段は参考用の他社製です。赤道儀や外付け伝達ギヤの影響で発生するPモーションは約10分周期になりますが,他社製モーターでは内蔵ギヤ偏心の影響で,その1/3周期の小刻みな波が表れています。(振幅そのものは赤道儀の基本精度と大差はありません)

測定条件によるので参考程度ですが,Y軸1目盛が約10秒角なので,上記を考慮したこのFC50の追尾精度は±6~7秒角と標準的な値です。伝達ギヤやモーターは赤道儀本来の精度へ影響を及ぼしていないと判断します。

Fc50_2

Fc50_and1n2

Fc50_sxxx  

 

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2019年10月28日 (月)

高精度ハーモニックドライブを評価するーその4

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前回の記事から一月半ほど時間が経ちましたが今回はハーモニックドライブの試験成績書についてです。

これまでは赤径軸分のみ高精度仕様のハーモニックドライブを調達していましたが,高精度仕様と言えど出荷前の実機追尾テストで目標値の±15秒角をクリアーできない個体もあり納期遅延の原因になっていました。

現在受注分は全て高精度仕様となっていることから,対策として,今回調達したハーモニックドライブ10台は赤緯軸分も含め全て検査成績書付きの高精度仕様にしました。

この内,精度が高いものから半数を赤径軸に,残りの半数を赤緯軸に採用します。なお角度伝達誤差は360度回転する際の誤差なので赤道儀で言うPモーションとは若干異なりますがこれを選別の基準として最終的には出荷間に実際の星で追尾テストを行います。

以下が今回入荷したハーモニックドライブの成績表です。一番高精度なのが19秒角で悪いもので48秒角で2倍ほどのバラツキがありますが標準仕様の規格値が90秒角なので十分高精度です。まだ実機に組み込んでいませんが,19秒角の個体はPモーション10秒角以下になるでしょう。

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私は赤道儀の基本精度を追求するタイプなのでハーモニックドライブを使ったGE1414HDは軽さや強度が優先される日食観測用としてスタートしましたがハーモニックドライブ社のご協力を得ることで十分な精度の赤道儀に進化したと感じています。

 

なおハーモニックドライブ赤道儀の技術面で情報を共有しているHobymObservatory社(国内代理店は天文ハウストミタ)からCRUX-140Travellerがまもなく発売されます。

GE1414HDと同クラスのハーモニックドライブを採用した軽量バージョンです。こちらは強力なPEC機能でPモーションを10秒以下を達成する魅力的な商品で価格は40万円(税別)を切るのでGE1414HDの良きライバル?ですね。

以下は現在モンゴルで行っている実機テストの様子で15cmF5のダルカーカム鏡筒を搭載しています。

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2019年10月26日 (土)

2020/6/21台湾金環日食ツアーのご案内-1

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西九州日蝕観測同好会主催の2020/6/21台湾金環日食ツアーのご案内です。

昨年の6月に中国で現地踏査を行いましたがアクセスの問題などで観測地を台湾の嘉義市にしました。200名分の宿泊先,貸切バス,観測地(隣接するレストランで昼食や休憩可)を確保しています。

写真は嘉義市天文協会からいただいた金環日食をイメージしたコースターです。

ツアーの概要

  • 本ツアーは西九州日蝕観測同好会が主催します(旅行社は名鉄観光)
  • 日程は6/20(土)~6/23(火)の3泊4日
  • 基本的に現地(台北桃園空港)集合/解散
  • 桃園空港からは時間差をつけた3便5台の貸切バスでホテルへ移動
  • 基本的に航空券は参加者で手配いただきますが希望者は名鉄観光で手配
  • ツアー代金は70,000円~75,000円(食事は計8回付,航空券代含まず)
  • 現地でのコースは以下の3コースに分けます
  • 本ツアーは有志で行うもので一般的なツアーのようなサービスはありません
  • 参加をご希望の方は私へメールください。簡単な資料をお送りいたします

 

コースの紹介(各コースともにツアー代金は変わりありません)

  • Aコース:観測主体で第4接触まで観測し嘉義市内のホテル宿泊(40名)
  • Bコース:上記に準じますが嘉義のホテル確保数の都合で台中市宿泊(40名)
  • Cコース:第3接触後,新竹市に移動し海鮮料理を堪能します(120名)

以上は日食観測を主体とした内容ですが観光も考慮しています。これは次回紹介いたします。

 

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2019年10月23日 (水)

H-40用AMD-1N受注案内について

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一昨日にH-40用AMD-1Nをご予約の方へは仕様確認の案内をしましたが,8割ほどの方から電源内蔵タイプを指定いただきました。

個人的にはポータブル赤道儀は三脚とカメラさえあればすぐに撮影できるのがベストと思っています。電池の予備さえ持っておれば忘れ物で困ることもないでしょう。電池は4~5晩ほど使えるので,どちらかと言えばスイッチ切り忘れ対策ですね。

 

H-40用のAMD-1Nは写真のように最終確認用のギヤカバー(メッキ処理前)も完成し既に量産中です。ご案内のとおり11月中旬にはお届け予定です。

なお,H-40用AMD-1Nは写真のPOLEMASTER取付兼用の極望照明装置が完売につき受注を終了していますが,その後もお問い合わせが多いことから来年早々20台ほど追加予定です。

また同時期に写真の極軸高度・方位調整装置(XY70-H40,UNC3/8固定タイプ)や鏡筒取付面に装着するプレート(TP45-145)を発売予定です。特に極軸保持部の強度に不安が残るFC-50赤道儀では有効です。XY70-H40は赤道儀をお預かりして固定するのでオーバーホールも同時に実施します。価格はXY70-H40が28,000円(オーバーホール込み)でTP45-145が4,000円ほどの予定です。

P-2用AMD-1Nにつきましては今月末をめどにご案内します。H-40用に引き続き11月中旬以降の出荷予定です。

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2019年10月22日 (火)

試作のAMD-1NとP-2赤道儀のセット販売について

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先日販売したPENTAX MS-3N同様に,お客様預かり赤道儀の事故対応用として確保していたP-2赤道儀を売却します。試作のAMD-1N他以下のセット品です。一通り揃っているので直ぐに撮影でき300mm3分程度の撮影なら流れることはないでしょう。

赤道儀は複数あり程度によりA(極美品),B(並品),C(写真のもので傷が多いです)とランク分けし,以下のセット価格(税,送料込)での販売です。

  • AランクのP-2とAMD-1Nほかのセット:120,000円
  • BランクのP-2とAMD-1Nほかのセット:100,000円
  • CランクのP-2とAMD-1Nほかのセット:  80,000円

3台全てお買い求めいただきました。10/22 21:10追記

赤道儀本体価格をA:60,000円,B:40,000円,C:20,000円と設定し,AMD-1Nやオーバーホール費用などを60,000円で計算しています。すべて共通で以下の付属品や改造を行っています。AMD-1Nは試作品ですがギヤカバーなど一部パーツのメッキ処理が製品仕様と異なるだけです。写真は電池内蔵タイプですがUSB5V仕様も選べます。

  • AMD-1N:POLEMASTER兼用照明装置,オートガイド機能付き
  • 赤道儀オーバーホール(極望レチクル交換をご希望の場合20,680円加算)
  • 赤緯微動部の短縮改造
  • アルカスイスクランプSDS38(デモ使用品)
  • 高度調整ネジの交換(写真青いタイプ)
  • アングルファインダー取付リング+アングルファインダー
  • 純正木製三脚,ウエイト(1.4kg),ウエイトシャフト(赤道儀の程度に準じたもの)

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2019年10月16日 (水)

P-2赤道儀関連モータードライブ3機種の状況について

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現在P-2赤道儀関連のモータードライブ(自動導入改造含む)は以下3機種を準備しています。

写真は詳細が分かるよう大きなサイズでアップしています。写真左のAMD-1Nを設置したP-2も赤緯微動部の短縮を行っています。

  • P-2用AMD-1N  写真左 11月発売に向けて準備中
  • P-2用AMD-2N  写真中 2019年後期分10台を現在受注中終了しました。2020年前期に10台計画しています。10/18追記
  • P-2自動導入改造 写真右 2019年分は受注終了。2020年に10台受注予定

P-2用AMD-1Nは10月20日発売を予定しておりましたがH-40用AMD-1N(予約で終了)の受注が集中したため1月ほど遅れています。

P-2用のAMD-2Nは受注中で現在の納期は約2ヶ月です。赤緯微動部の短縮改造を行うので赤道儀をお預かりいたします。なお今回のロットから赤緯の駆動モーターと微動軸の伸縮カップリングを新たに開発しました。可動範囲がストロークで5mm,赤緯軸の回転で8度可能となっています。

また,AMD-1N同様極軸望遠鏡の視野照明装置(POLE MASTERアダプター兼用)にも対応するよう準備中です。既にご注文の方へは別途ご案内いたします。なお自動導入仕様は赤緯モーター信号を利用した照明装置が内蔵されています。

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2019年10月15日 (火)

PENTAX MS-3N(カーボン三脚仕様)の販売

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PENTAX MS-3Nにここで紹介した40φカーボン三脚をセットして販売いたします。MS-3Nは他社製アダプター経由でカーボン三脚に搭載しています。

このMS-3Nは,お客様から預かって加工する場合の事故対応用として保有したもので殆ど使っていない個体です。写真にはありませんが,純正のコントローラー(コマンダー),ポールマスターアダプター(他社製),PCD35アダプターが付属します。

赤道儀は各部の点検を行なっております。オーバーホールの必要性はなかったので実施しておりません。なおMS-3Nの極軸望遠鏡は以下のように,対物レンズのバルサム切れが多いのですが,この個体も例外でなかったので交換しております。

価格は一式で120,000円(税、送料込) お買い求めいただきました

なお先日のPROMINAR500mmF5.6FLは購入希望者がおられないので120,000円に値下げいたします。いずれも10月19日までの販売とさせていただきます。一旦取りやめました。10/16日追記

 

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2019年10月11日 (金)

PROMINAR500mmF5.6FLの売却

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オプション開発用として1~2年ほど前に新たに入手したPROMINAR500mmF5.6FL(マスターレンズキット)を売却いたします。TX07-N(NIKON-F用)とTX1-M4/3(Micro FourThirds用)が付属します。

購入後確認のために試写し,その後はオプションの開発のために採寸しただけなので未使用品に近い状態です。

価格は150,000円(消費税、送料込)です。入手時販売価格の55%ほどの価格設定です。

一旦取りやめました。10/16日追記

近日中にMS-3N(AMD-2N、カーボン三脚仕様, 150,000円)など,開発使用機材の販売も予定しています。

 

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2019年10月 9日 (水)

円形アリミゾDS45R-74発売

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ご好評をいただいているビクセン規格円形アリミゾのDS45Rシリーズに新機種のDS45R-74を追加しました。

写真は手前左からDS45R-80 ,74,60で,後方の4台はハーモニックドライブに組み込んだ回転装置付きのDS45R-74HD(単体販売は行いません)です。

  • DS45R-60:11,000円 P-2,MS-3,PENTAX65/75赤道儀用
  • DS45R-74:12,100円 CRUX170HD,五藤6.5cm赤道儀用
  • DS45R-76:12,100円 EM-10/11赤道儀用(11月中旬発売予定)
  • DS45R-80:12,100円 90S,EM-100赤道儀用

DS45Rシリーズは枝番が直径を表しており,DS45R-74の直径は74φです。ただDS45R-76のみはEM-10/11のヘッドサイズに合わせた76.5φになります。

DS45R-60とDS45R-80は限定商品ですが,今回発売するDS45R-74とDS45R-76は通常商品です。なおDS45R-60の在庫は極僅かです。

 

以下はDS45R-74を装着した五藤6.5cm赤道儀です。DS45Rシリーズは大きさが変わっても固定強度は変わらず10kg程度までの荷重を想定しています。写真のVSD100などが上限と考えてください。

DS45Rシリーズは操作性の良い樹脂製十字型ノブを採用していますが締め付け強度はDS45で採用しているオレンジのレバー型と変わりありません。ちなみにこの十字ノブはドイツ製です。

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五藤6.5cm用赤道儀の赤緯ヘッドは特殊な取付規格(3-M5P.C.D.40)の上,ウォームギヤブラケット上面と干渉するので一般的なアリミゾやプレートの装着は簡単ではありませんがこの赤道儀はマークXと同じ基本構造で魅力的です。マークXに比べ自動化も容易なので今回専用のアリミゾを製作しました。

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2019年10月 7日 (月)

星宴2019inうぶやまに参加しました

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今回の「星宴2019inうぶやま」は多くの来場者で盛り上がりました。天候もまずまずで深夜2時ころには満天の星空が広がりました。

以下は開会式の模様です。開会式までに受付をされた方は200名弱だったそうですがこの後も来場者は増えていました。

会場となった「ファームビレッジ産山」は写真のように広い観望エリアがある上に宿泊施設が充実しています。(数十人が泊まったり歓談できる大型宿泊棟や複数のロッジに加えオートキャンプ場が併設)空は大変暗いので星を見たり歓談するのに最適でしょう。今後も「ファームビレッジ産山」で継続開催されるといいですね。

ところで「星宴」は¨せいえん¨と読みますが星の宴と声援をかけたネーミングだそうです。平成24年九州北部豪雨で甚大な被害がでた星野村や熊本地震の被害が大きかった産山村を開催地にされたそうです。

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