2022年1月19日 (水)

XY70-55他の在庫状況について

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昨年末に発売しました極軸高度方位調整装置XY70-55の初期ロット在庫は一桁となりました。

次期ロットは現ロット完売後,2~3が月後の生産となりますので暫くの間は欠品状態となります。また写真のポラリエ用アダプターは少量の限定商品でしたが,ご注文が多いことから次期ロットに合わせ追加いたします。

なお,写真の極軸望遠鏡は受注の集中で一旦販売を終了しました。この極軸望遠鏡本体は,海外メーカーからパーツとして調達していますが手続きの都合上,暫くは再入荷の予定はありません。

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AZ-GTi専用ビクセン規格アリミゾ他の一時的欠品について

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Ds45gtids33f_lens_guide

AZ-GTi用ビクセン規格アリミゾ他は使用する部品調達の都合上欠品していす。また共通部品を使うDS45,DS38シリーズも,完成品として在庫している機種以外は出荷できません。全ての商品の出荷再開は3月上旬の予定となっております。

現在欠品している商品は以下とおりで,その他完成品として在庫しているDS45,DS38シリーズの在庫も各5台前後です。

  • DS45-GTi
  • DS45R-76
  • DS38N-BK
  • DS38R-60
  • DS38R-76

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2022年1月13日 (木)

赤道儀の追尾エラーを修正(計測)する TDMについて-4

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これまではTDMを計測器として追尾精度の測定に用いましたが,今回は本来目的の制御装置として試みた例です。個人的にはこの装置は追尾精度があまり高くないハーモニックドライブ赤道儀にとって極めて有効と思っています。

今回は写真のように中空型のハーモニックドライブ(SHD25-160-2UH-LW)を使った模擬の極軸体にTDMのエンコーダーを装着しています。エンコーダーは極軸の南端に付けるために中空型のハーモニックドライブが必要になります。右上側が出力軸です。

 

以下がTDMの動作状況で,前半8分間(ウエーブジェネレーター1回転に要す時間は約9分)ほどは制御なし,その後は制御しています。

制御なしでのPモーションはTDMの計測範囲±15秒角を振り切っていますが,制御時は概ね±2秒角に収まっています。制御中でも約4.5分周期で振れているのは大きなモーションを完全に補正できないためで,この現象は恒星を使ったガイド撮影でも現れます。

Hd25_con_mts

 

こちらは,マイクロステップ中間精度の確認のためにコントローラーをMTS-3(1/64分割)からTitan(1/256分割)に変えた状態です。小刻みな振れが小さくなっていますが大きな差はないようです。

また17分以降はTDMの制御を,1秒周期,1秒角不感帯から0.125秒周期,0.5秒角不感帯に変更しています。変更後は±0.5秒角ほどで,1秒角を超える事はないようです。

ハーモニックドライブの急峻な挙動を抑えるには高速制御が有利かも知れません。(サンプリング周期とグラフの連動ができないため,後半は時間軸が1/8になっています)

Hd25_con_titan_1s0125s

 

TMDの追尾精度改善効果や運用性は期待を大きく上回るものでした。ハーモニックドライブ赤道儀用としては,高精度エンコーダーに対応した赤道儀駆動装置もありますが,一般的な駆動装置+TDMも選択肢になりそうです。今後評価用の赤道儀として組み立て,デザガイド時の挙動などを実際の星で確認してみます。

 

備忘録ですが,制御周期0.125秒で不感帯0.5秒角(上),1秒角(下)の場合です。(時間軸は1/8になります)

0125s_05s_mts

0125s_1s_mts

以下は長時間記録のために制御周期1秒(不感帯0.5秒角)のデーター。1秒角をクリアーし4.5分周期の波もほぼなくなっています。ハーモニックドライブはレスポンスが良いので不感帯は0.5秒が良いようです。(12分の乱れは机にショックを与えたため)
1s_05s_mts2

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2022年1月10日 (月)

赤道儀の追尾エラーを修正(計測)する TDMについて-3

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五藤6.5cm赤道儀に引き続きタカハシP-2赤道儀のPモーションを計測してみました。

P-2は極望があるので極望のキャップ部にアダプターを取付けて,そこにエンコーダーを装着しています。この取付方法では,極軸とエンコーダー軸の偏心が懸念されるのでエンコーダー本体は赤道儀に固定せず板バネで回転方向だけを支えています。

 

以下は個体1のPモーションです。概ね±3秒角ほどなのでP-2の中でも高精度な個体です。以前測定したPHDのデーターとほぼ合致します。

P2f6

P22

 

以下は個体2の状況です。周期性がない上に途中から大きく振れていますが本来の精度なのかエンコーダー偏心の影響なのかもう少し検証する必要がありそうです。

P2pota3

感触的には,少しは偏心の影響もあるかと思いますが,1の固体が良いことや,大きな振れは直ぐに戻すので,どちらかと言えばこの個体の精度(±10秒角程度)の可能性が高いような気がします。なお14分付近の乱れは計測範囲(±15秒)を逸脱したためです。また固体1には小さな振れがあるのは昨日の五藤6.5cm同様,ステッピングモーター回転ムラの影響です。個体2は1:300のギヤヘッド付なのでその影響はありません。

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上記の個体2ですが,エンコーダーを接続するシャフトの偏心を2~3/100mmに抑えて再計測したところ,以下の結果が得られています。周期性のあるカーブで±4秒角なので上記は偏心の影響で大きな誤差が出た模様です。1/10 15:00追記

P2pota14

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2022年1月 9日 (日)

赤道儀の追尾エラーを修正(計測)する TDMについて-2

G653

TDMによるPモーション測定の手始めとして五藤の6.5cm用赤道儀を計ってみました。この赤道儀は極望が内蔵されていないのでエンコーダーの取付が容易です。

グラフでは±8秒の振れがありますが,恒星時が少しズレ*ていて進んでいます。(グラフでは下方にずれる)それを見込むと±5~6秒角程度でこれまでにPHD Guidingで計った値と概ね合致します。五藤6.5cmのウォームホイールはMark-Xと同じ126枚なので,モーションの周期は11分25秒ほどとです。

 

TDMでの計測ではステッピングモーターのマイクロステップ精度に起因する2秒角ほどの小刻みな振れが検出されます。PHD Guidingでの計測ではシーイングの影響と判断がつかないのですが,エンコーダーだと顕著に解ってしまいます。

*原因はウォームギヤのピッチ誤差かと推測しますが他の部位や他の固体で試してみる予定です。

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2022年1月 8日 (土)

赤道儀の追尾エラーを修正(計測)する TDMについて-1

このお正月,ネットオークションでTDM(Telescope Drive Master)と言う赤道儀の追尾エラーを修正する装置を入手しました。このような装置があることすら知らなかったので年明け早々の大発見です。

調べてみると,このTDMは市販の赤道儀の極軸望遠鏡を抜き取り,そこに専用の高精度エンコーダーを装着します。TMDからの信号を赤道儀のオートガイド(RA側のみ)入力する事で追尾エラーを±1秒角程度まで改善できます。電源投入と同時に,回転方向などを学習するため使用に当たっての煩わしさは全くないようです。

早速,写真の回転ステージに接続するシャフトを作り試してみましたが,取説をみなくても10分程で使えました。0.2秒(1秒と切変)毎に修正する動作には驚かされました。

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TMD本来の追尾エラー修正には大変興味があり,Pモーションの大きなハーモニックドライブ赤道儀への適合ができそうです。

また,以下のようにPモーションを計測する測定器としても活躍しそうです。赤道儀本来の精度の他,アイドラーギヤ偏心の影響や,駆動用モーター内蔵のギヤ精度に起因する追尾エラーなどを計測できます。

以下は写真の回転ステージ(ウォームホイール歯数180枚,周期8分)を10分間計測したグラフです。概ねプラス6秒角程度のPモーションを確認できます。振幅は以前にPHD Guiding測定したデーターと概ね合っています。

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またハーモニックドライブの選別用としても使えそうですが,今回入手した機種は測定幅が±15秒だったので,誤差がこれより大きいハーモニックドライブ測定するにはもう少し測定幅の広い機種でないと使えないようです。

なお,ハーモニックドライブ赤道儀の追尾補正用として組み込む場合は,北側に向いた出力軸を南側に導く必要があるので,以下のような中空タイプでないと装着できません。

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昨日入手したばかりですが,これから一般的な赤道儀用のPモーション計測用のアダプターを作り計測してみる予定です。
これまで数多くの赤道儀のPモーション実測してきましたが,セッティングや気象条件などの影響を受けず定量性のあるデーターが取れそうです。今後何回かに分けて紹介する予定です。

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2022年1月 5日 (水)

新年あけましておめでとうございます

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新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

今年は年明け早々に観測所に出かけました。写真は1月4日の日の出です。

今回は,スライディングルーフの開口が以前の半分になったので,2台の赤道儀の間隔などを確認するのが目的です。据付位置が決まったので次回は床の張替えなどを行います。

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2021年12月31日 (金)

2021年を振り返って-5

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2021年最後の記事となりますが,この夏から天文台の改装に着手しました。まだ完成ではありませんが概ね形ができあがっています。

 

5月の星ナビ取材時はまだ下のように木造(梁などはこの地に植わっていた檜で作りました)の大きな可動屋根でしたが,これを西(写真の左)側に固定し,その内部に新に製作した可動屋根が入り込む構造にしています。

雨水対策上,可動屋根が固定屋根の上に被さる構造が一般的ですが,改築のために逆になっており雨水対策は厄介です。

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新しい可動屋根は今年の1月に自宅屋上に設置した評価機同様アルミフレーム製です。全体サイズが大きくなったので太さや肉厚は二回りほど大きいものを採用しました。

 

通常屋根には断熱材付の鋼板を貼りますが,明るくて開放的な空間が欲しかったので敢えてクリアーのポリカーボネートを貼っています。改築で開口部は半分になりましたが,屋根が開かない部分は機材の組み立てやテストなどに活用する予定です。

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前後しますがこれは正面に見える可動屋根が被さる固定屋根を撤去した状態です。鉄骨構造だったのでプラズマカッターでの切断作業となりましたが,真夏の作業だったので大変でした。この状態で雨に降られると大変なので天気予報を頼りに行いました。

以前の固定屋根部は天井が低かったのですが,移動させた可動屋根に置き換わったので立派な?部屋に生まれ変りつつあります。

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2021年12月30日 (木)

2021年を振り返って-4

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2021年最大のトピックは,EFレンズとASI2600MCなどのカラーカメラを接続する「ドロップインフィルター対応EFレンズコントロール」の商品化でしょう。

商品化と言っても私が関わったのは,モノクロカメラ(フィルターホイール)に対応する「ASTRO MECHANICS社製 EFContoroller MarkⅡ」をカラーカメラで使えるようにした接続部の開発のみです。ただ限られた光路長の中でドロップインフィルターに対応させる構造は難易度の高いものでした。

 

写真は200mmの望遠レンズにASI294MC(要M42接続アダプター)をを装着しています。パソコンからピントや絞りを操作できるので電子観望用としても便利です。片持ちフォーク改造のP-2に搭載していますが,何処の空に向けても干渉しないので安心です。

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2021年を振り返って-3

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今年はタカハシ製などの旧型赤道儀用1軸モータードライブAMD-1Zを製品化しました。写真のタカハシV型,P型の他,D型,P-2,90Sに加え,五藤Mark-X,8cm用など合計100台を製作しました。

殆どの機種は完売していますが,写真右側のP型赤道儀の高度微調整改造とのセット品用(AMD-1Zと高度微調整改造,オーバーホールのセットで60,500円)のみ数台確保しています。

今後AMD-1Zの再製作はありませんが,来年はこれまでのAMD-1Nにクラッチ機構を組み込んだAMD-1NCを計画しています。対象機種はクラッチの構造上の理由からウォーム軸経が9mmのP-2と90Sのみとなる予定です。

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