2020年11月29日 (日)

天文用アルカスイスクランプDS38Nについて-2

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ここで紹介していた天文用アルカスイス規格のクランプDS38Nの製品仕様が完成しました。これから1ロット分を組み立ててから販売しますが,当初案内した12/25日から少し前倒しになる予定です。

DS38Nには写真のように黒のノブタイプとオレンジのレバータイプを準備しました。何れも実用上の固定強度は変わりませんが,ノブタイプはガイドカメラ用として写真のようにプレートに取り付けた場合でも操作ができるのが大きなメリットです。一方レバータイプは手袋のまま操作できます。干渉の心配がないXY60などとの併用に便利です。

 

DS38Nはノブタイプとレバータイプ共に税込み9,900円です。(送料は税込み370円)管理の都合上,ノブタイプの出荷が12/15日頃,レバータイプが12/25日頃を予定しています。

なお,赤道儀へ装着用として円形のDS38R-60とDS38R-76に着手しており年末発売予定です。DS38R-60はP-2にDS38R-76はEM-10/11にマッチします。

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2020年11月28日 (土)

2021年の赤道儀改造やモータードライブ開発について

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今年も残すところ1ヶ月余りになったので来年の赤道儀関連作業の計画を立ています。

2020年は写真のP-2やEM-200赤道儀の赤緯側にハーモニックドライブを採用した自動導入改造をメインに行いましたが,2021年は自動導入コントローラー手配の都合上,これらの改造は縮小し,公共/リモート天文台を対象とした原点検出仕様の改造に注力したいと思っています。

また対照的な商品ですがご要望の多い,タカハシの古い赤道儀用の1軸モーターも開発予定です。観望での使用を想定しているのでハンドコントローラーで増減速(4X/32X)ができます。

 

まとめると来年の主な赤道儀改造やモータードライブの開発計画は以下のとおりです。

  1. 据付赤道儀(NJP,EM-200/500も含む)を対象とした各種センサー付TITAN改造
  2. D型,P型赤道儀の観望用1軸モーターの発売→来春発売予定
  3. Mark-X,P-2,90S用2軸モーター(AMD-2N)の再開→1月から受注開始
  4. P-2赤道儀をベースとしたポータブル化改造→     〃    受注開始
  5. P-2自動導入改造→本日以降,最後の5台(3台までは赤道儀込も可*)を受注

 

*5のP-2自動導入改造は,赤緯体切断などを行うために万が一の事故対応用として複数の予備機を保有しています。内2台はグリーンハンマートン塗装仕様の初期型で殆ど使用されないまま格納箱で保管されていたものですが(ライトグリーンタイプもあります)次回が最終改造となるためこれらを使った改造も受注いたします。赤道儀本体の価格は,極めて程度の良い個体で税込み77,000円(純正三脚,1.4kgウエイト込み)です。改造でオーバーホールと追尾精度の実測も行うので安心です。手持ちの予備機を使った改造は終了しました。11/29追記

掲載した2台のP-2GOTO改造も極めて程度の良い個体を使った改造品ですが残り2台も同程度のものです。

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2020年11月25日 (水)

ゴニオ赤道儀について-3

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最初の記事で紹介したジンバル構成ですが,今回は500mmF4.5の望遠レンズを搭載してみました。日食撮影のイメージですがジンバルの対向側にもサブのカメラが搭載できます。

僅か1kg強の赤道儀ですが(XY60を含めば1.4kg)この程度のレンズなら撓みや微振動は感じられず5kg以上あるP-2を凌ぐほどです。工業用のステージを使っているので,ポータブル赤道儀にありがちなガタつき(バックラッシュ)も皆無です。

極軸高度方位調整装置から分離すれば本体サイズは70×166×34mmの箱型なので携行性も優れています。突起部もなく海外遠征も安心です。

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2020年11月24日 (火)

ゴニオ赤道儀についてー2

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先日に引き続きゴニオ赤道儀の紹介です。先日紹介した構成は,望遠レンズや日食用小口径望遠鏡撮影に便利なように,ジンバル雲台を組み合わせていますが,今回紹介するのは星景撮影用の構成で,三脚と自由雲台の間に赤道儀を挟んだイメージです。個人的にはゴニオ赤道儀のメリットを最も活かせる使い方と思っています。

 

今回採用したゴニオステージは70mm角タイプのもので可動部はクロスローラーベアリング保持なのでとても丈夫です。これをアルミ削り出しのハウジングに組み込んで赤道儀に仕立てていますが,極軸望遠鏡も含めた重さは1.2kgしかありません。

駆動モーターは厚みと消費電流を抑える為に(MTS-3の1軸を5V,200mAで駆動)小型のギヤードHB型モーターを採用しました。安価な小型PM型モーターでは内蔵された減速ギヤに起因する小刻みな振れがでる恐れがあるため採用を避けています。

 

これから,終端検出のリミットセンサーと蓋を付ければ完成です。以下が掛かった費用ですが5台纏まったので安価に仕上がりました。

  • 新品のゴニオステージを採用分:142,200円(内ゴニオ価格が85,000円)
  • 中古の      〃        :77,200円(内ゴニオ価格が20,000円)

構成はゴニオステージ本体の他,本体ハウジング+蓋,自由雲台プレート,ジンバルプレート,HBステッピングモーター,カップリングと配線材料+極軸望遠鏡です。(コントローラーと極軸高度方位調整装置は含みません)

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昨夜は北の空に雲が多く正確な極軸セッティングができなかったので赤緯方向にズレていますがPモーションは概ね±5秒角ほどです。ここで紹介したようにもう一台のゴニオを重ねた2軸仕様でテストしています。このようなモーター内蔵ギヤの影響もなく極めて滑らかな駆動です。

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2020年11月20日 (金)

低重心の高度方位調整装置 XY60の紹介-1

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XY62/70の記事で触れていた低重心のタイプのXY60の製作を進めています。年明け早々の発売開始予定です。

XY60はカメラレンズや6~7cmクラスのツイン撮影時の光軸調整用としての使用を想定してますので両軸の完全ロックが可能です。もちろんポラリエUなどのポータブル赤道儀の極軸高度方位調整装置としてご使用いただけます。極めて低重心のため微振動の発生が抑えられます。

写真は以前限定製作したXY62とDS38Nの組み合わせですが,DS38Nを標準のクランプとする事でXY60はXY62から10mm全高を低くしました。また軽量化も図り400gを下回る予定です。(計画値)

基準高度は0°(-15~+15)と35°(10~65)の2タイプでご購入後お客様での変更も容易です。(内は調整範囲)

XY60の発売は2021.1.15日で価格は税込み24,200円です。両軸を完全ロックするためのレバークランプはオプション(2個セットで1,375円)

標準クランプのDS38Nは別途9,900円となります。XY60,DS38N共に限定商品ではありません。XY60,DS38N共に国内生産品です。

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2020年11月19日 (木)

ゴニオ赤道儀について-1

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友人からの依頼でゴニオステージを流用したポータブル赤道儀を5台製作しています。2007.11の構想から13年も経ってしまいました。

写真はジンバル雲台を併用しているので星野の他日食の撮影も使えます。最大のメリットはとてもコンパクトで高精度な事です。追尾時間が最長80分程ですが星野撮影や日食(皆既前後30分程度)の撮影なら実用上問題ないでしょう。

今回はMTS-3(ディスプレイ付)を所有されている方からの依頼なのでコントローラーは内蔵せずMTS-3で駆動する事にしました。MTS-3は最大8台まで赤道儀を登録できるのでこのような使い方に便利です。(写真は電装品やカバーを装着する前の状態です)

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2020年11月16日 (月)

EM-500用 大型アリミゾについて

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公共関連の仕事でタカハシEM-500用(NJPなどJシリーズでも使用可)大型アリミゾを製作しました。

通常商品のDS75シリーズと比べ,アリガタ押さえ送りネジサイズをM8→M10に,有効ネジ部の長さを8mm→15mmに変更しており,アリガタ締め付け強度はDS75-40の4倍ほどになります。同時に全体的な肉厚アップに加え,アリガタ押さえピースやノブも大きくしており,このアリミゾ自体の耐荷重は80kg以上です。

以下はEM-500とNJP赤道儀に装着した状態です。NJPはEM-500と取付部の形状が同じなのでそのまま使用できます。

必要数量より多めに製作したので8台限定となりますが税込み33,000円で販売いたします。

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ヘリサートスプリューで補強したアリガタ押さネジ(M10)部で有効ネジ代は1.5D(15mm)です。

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2020年11月15日 (日)

新型 天文用アルカスイスクランプDS38Nについて-1

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天文用としてM8ボルト2本固定を採用したアルカスイス規格のDS38は2014.4月の発売以来,6年間で4,000台(SDS38含む)出荷ました。

当初はガイドカメラの固定用として開発しましたが,カメラレンズや小口径望遠鏡固定用としてアルカスイスタイプへのシフトが進んでいます。

そこで,プレート押さえ機構に新方式を採用した新型のDS38Nを開発しています。送りネジ方式のため軽い操作で強力な固定力が得られます。

またDS38Nは従来どおりガイドカメラ用としての需要も想定していますが,以下のようにアルカスイスプレート(DP38-144)をトッププレートした場合DS38Nを裏返して使えます。M6-17.5mm間隔のボルト穴を前後に準備しているのでSR31.7B4などをそのまま取り付けできます。

 

DS38Nの発売は2020.12.25日で価格は税込み9,900円です。(写真はメッキ処理前の状態です。商品仕様はノブが変更されます)

新型のアルカスイス規格クランプはDS38Nの他2機種を平行して開発中です。またプレートは既に商品化しているDP38-86,DP38-144に引き続きDP38-204を12月発売予定です。

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2020年11月14日 (土)

P-2GOTOの追尾テスト

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このところ九州北部は毎日のように澄み渡った好天が続いています。11月になって雨や曇ったのは2~3日だったようです。

写真はもうすぐ納品するP-2GOTO赤道儀のテスト風景です。一通りテストが済んだ後に少しだけ眼視観望しましたがやはり両軸クランプフリーで操作できるのは便利です。

今回は手持ちのP-2赤道儀を改造してお譲りするため念のために追尾テストを行いました。結果は大きく振れたところでも±5秒角以下,その他は2~3秒角と大変優秀な個体でした。これなら数分間なら500mmレンズでもガイドの必要はなさそうです。ちなみに極軸は極軸望遠鏡で合わせていますがPモーションと同じ程度のズレに収まっています。

なおMTS-3やTITANなどの自動導入コントローラー手配の都合上,当面の間,自動導入改造の受注は休止しています。

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2020年10月25日 (日)

P-2赤道儀のポータブル化について

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こちらの記事で紹介していたP-2赤道儀ポータブル化改造の製品仕様が完成しました。試作から赤緯体を大きくし駆動用電池と極軸望遠鏡の視野照明装置を内蔵しています。

赤道儀本体は純正状態から1kgほど軽くなっていますが,不動点からカメラ搭載面までの距離が半分ほどになるのでウエイトの軽量化が図れます。写真は3.5kgほどの機材(EOS Ra+200mmF2)を搭載した状態ですが1.4gのウエイトで運用可能です。

 

以下はAMD-1N側からと乾電池収納部の蓋を外した状態です。内蔵した極軸望遠鏡の試写照明はこの電池を電源としています。なお蓋の上部はUNC1/4タップを設けているのでポールマスターや自由雲台も搭載できます。

パノラマヘッド装着面にはUNC3/8に加え,2-M6,17.5mm間隔のタップも施しているので片持ちフォークのアームなどを装着可能です。(後日紹介予定)

 

改造費用はAMD-1Nや赤緯体の交換に加え,極軸体のオーバーホールを含めた一式で55,000円(税込,パノラマヘッドは含まず),受注は2021.1の予定です。改造で取り外した赤緯体はオーバーホールをせずにご返却します。極軸体に加工は行わないため元通り修復できます。

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