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2008年4月

2008年4月18日 (金)

2タイプのEM-500赤道儀改造

B08_04_18
EM-500赤道儀はあまり出回っていないようですが,偶然にも2台同時に
自動導入への改造依頼がありました。
一台は標準タイプでモーターの大きさこそ異なりますが,基本仕様は
EM-10やEM-200と同じ駆動装置で,もう一台は5相ハイブリッドモーターを
使った高速タイプです。

標準タイプはEM-10やEM-200等と全く同じギヤレイアウト*ですので
簡単に同等の改造が行え,高速タイプもオリエンタルの5相モーター
でしたのでAGS-10(5P)で簡単に駆動できました。

どちらのタイプも改造は初めてでしたが予想以上にスムーズな作業でした。

ところでEM-500も極軸と赤緯軸の接合部はネジ込み式ではないようです。
EM-200は極望のタイプ上,ネジ込み式では作りにくいため
差込式を採ったのは想像できますが
EM-500は極望からの制約は無いと思うのですが。


* EM-10:ウォーム歯数144枚,アイドラーギヤ36:45
EM-200:ウォーム歯数180枚,アイドラーギヤ45:45
EM-500:ウォーム歯数144枚,アイドラーギヤ96:120で全て総合ギヤ比は180です。


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2008年4月 8日 (火)

4cmガイド鏡+DSI Pro

B08_04_08

先日も4cmガイド鏡+DSI Proについてご紹介しましたが,その時はガイド鏡に
3Xバローレンズを内蔵し,焦点距離を700mm程度に引き伸ばした状態での
テスト結果でした。

引き伸ばすと暗くなるうえ星増も肥大するので,今回は240mmの直焦点では
どの程度のカメラレンズまで実用になるかをテストしてみました。

同架したFS-60C+3Xバローでガイド状態を確認しましたが,丁度近くにあった
土星本体の視直径の1/3~1/4程度の範囲でガイドしています。

土星の視直径が20秒ですので,5~7秒角の範囲に入っている事になり
焦点距離300~400mm程度までならまず問題ないでしょう。

CCDのチップサイズにもよるのでしょうが,この組み合わせでは
カメラレンズの焦点距離はガイド鏡の焦点距離の2倍程度まで大丈夫
みたいです。

一方,適当に鏡筒を振ってみたときに,ガイド星がCCDに入る確立は
ほぼ100%でした。

以上の結果から,小型ガイドシステムで300mm程度のカメラレンズ
で撮影する場合は敢えて引き伸ばさない方が使いやすいようです。

話題のORIONのStarShoot AutoGuiderも注文中です。
入荷したらテストして結果をご報告します

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2008年4月 6日 (日)

少し小さい アリガタ・アリミゾ完成

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大型のアリガタ・アリミゾは多くに方にお使いいただき,ご好評を得ていますが
この度,一回り小さな新規格のアリガタ・アリミゾを開発しました。
(写真手前の左から3個が新型で一番右は大型です)

大型の幅80mmに対し新型は65mmで写真のようにSKY90クラスにマッチします。

また,写真のシステムは小型なので,4cmガイド鏡はSKY90の背中に直づけ
ですが(いわゆる親ガメ,子ガメですね)FSQ106EDやε180ED等の背中に
FS-60C等を載せる時に使うと脱着が便利になります。
(このアリミゾを上部に取り付けられる,FSQ106ED用鏡筒バンドを開発中です)

さらに,先日ご紹介した65型の回転装置と組み合わせるものもラインナップします。

ところで,SKY90の4cmガイド鏡はファインダーのようですが
(元々はファインダーですが)実は立派なガイド鏡です。
ガイドマウントは付けていませんが,高感度なMEADE DSI Rroと,PHD Guidingの
組み合わせで5秒露出すれば大抵の場合ガイド星は見つかります。
無い場合でも構図に影響しない程度全体を振ればはいってきます。

パソコンを使えば,もうガイドマウントは不要の時代と言えそうですね。
6~7.5cmのガイド鏡であれば必ずと言って良いくらいガイド星が見つかりますから。
(パソコンを使用しないガイドのために,ガイドマウントも製作しております)


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2008年4月 2日 (水)

海外遠征アイテムその2(システム型回転装置)

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現在,組み合わせ自在なシステム型回転装置を開発しています。
組み合わせ方により色々な応用が可能で下記はその一例です。

1.2個をL字状に組み合わせたガイドマウント
2.GPやマークX赤道儀の極軸体に取付た片持ちフォークの赤緯軸
3.            〃           2連カメラ用の赤緯軸

中核となる回転軸は,構造と大きさが異なる65型と80型の2タイプを準備します。
さらに両タイプとも腕の長さが異なるものや,専用アリミゾ,レボルビング装置も
ラインナップしますので,使用目的や同架する望遠鏡やカメラによって
使い分けできます。

両タイプともクランプフリー時は適度な回転トルクを与えていますので
構図を決め易く,一旦クランプすれば強固に固定できるのが特徴です。

今回紹介するのは,65型のGP/GP-D赤道儀用2連カメラ赤緯軸です。
2本の鏡筒を同架した日食撮影や星野撮影に威力を発揮します。

専用アリミゾ仕様ですので両側の重さが異なっても完全なバランスが取れます。
片端にFS60クラス,もう方端にSKY90クラスでも完璧です。
(両側の平行度調整は鏡筒バンド取付部にシムを挟むことで対処可能です)

専用アリミゾには極望視野照明用LEDを内蔵しておりますが
電源は先にご紹介したAMDからの供給です。

以前プラネットタウンの「VENUS」を製作していましたが、ご記憶の方があれば
今回の商品はそれに回転軸がついたものと考えていただけばけっこうです。

他のアイテムは完成したものから順次ご紹介しますが
商品としての発売は5月上旬からを予定しています。


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