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2008年8月

2008年8月28日 (木)

SX-D赤緯粗動部の流用先

B08_08_281_2

昨日のビクセンSX-D(SX-W)用の赤緯回転体をメモPに付けました。
そのままでも良かったのですが,メモPのアームを短く切りつめているので
子午線越えの撮影時,回転体外装のスカート?部がメモPのハウジングに
干渉します。できるだけ干渉しないよう2cm程旋盤で落としました。

やはり両軸がフリーストップで回転できると構図取りが容易ですね。
レンズにレボルビング機能がある場合はそのまま,カメラボディを
固定する場合は別途レボルビング装置を付ければすこぶる快適です。

ところでビクセン規格のアリミゾは小さいのでカメラレンズの固定には
向いていると思いますが,アリガタに締め付け傷がつくのは
気持ち良くないですよね。

そこで工業用のハイロックスクリューと言う先端が回転するネジを
使ってみました。
内部にボールが入っているので締め付け時に先端は回転しません。
これで傷はかなり軽減されるようです。
丁度ボールペンの先みたいな物です。
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2008年8月27日 (水)

赤道儀の搭載重量表示に思うこと

B08_08_27

先日に続きSX-D赤道儀関連ですが,この赤道儀の赤緯粗動部は
簡単に脱着でき単体でも販売されています。
以前から他への流用ができないか気になっていたのですが
今回モーター換装作業で実機を手にすることができました。

回転部はベアリングが入っている模様でガタはあまりありません。
何より,バンド式のクランプの利きは最高でしたので早速手配して
スカイメモP用に改造しました。(写真手前)

これなら300mm程度の望遠レンズでも十分に耐えそうで大満足です。

が,ここで疑問?
SX-D赤道儀の搭載重量表示はたしか15kg?GP-Dより大きいのですよね。


写真の黒いところが回転部で,直径50mm厚み30mmと非常に小さく
カメラ雲台の回転部ほどです。ここに最大15kgかかると思うとちょっと???

自動導入機のためクランプ時の固定が確実であれば問題ないとの
判断でしょうね。

ただ「搭載重量」の標記は一番弱いところで決められると思うのです。
どう見ても同社のGP-Dの方が強固に見えてしまいます。
まさか,搭載重量=標準で附属するバランスウエイトでバランスがとれる重量
ではないでしょうしね。

因みにSX-Dのウォームホイールは180枚ですがモジュールが0.4ですので
GP-Dの144枚モジュール0.5と同じ大きさです。

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2008年8月25日 (月)

SX-D赤道儀の駆動ユニット換装

080825

ビクセンのSX(SX-D)赤道儀は,スカイセンサー2000から進化した
駆動システムを採用し,天体望遠鏡をゲーム機感覚で操る事ができるなど
初心者の心をくすぐるシステムとして非常に高い完成度です。

ただ,ゲーム機に馴染めない年代層には使いづらく,高機能より
赤道儀駆動の基本である安定した追尾を求められる方も多いようです。

また,同システムが採用しているDCサーボドライブのレスポンスや
チープ?な駆動音に納得いかない方もおられるようです。
(音と精度は関係ありませんが)

今回,そのようなお客様からステッピングモーターシステムへの
換装依頼がありました。

最新の駆動システムを撤去する事に少し気が引けますが
換装する事で,長焦点撮影時も安心できる追尾が得られる事や
お客様がステッピングモーター特有のレスポンスや駆動音に
満足していただければ正しい改造かと思います。

親切な設計なのですが,子午線を越えると突然駆動がストップするようで
これは写真撮影に於いては致命的ですしね。


写真は手前のモーターは左から
・純正のDCサーボモーター(赤経,赤緯用)
・換装用ハイブリッドモーター(最高速度450倍速)
・換装用PM型(最高速度250倍速)
(換装はどちらのタイプでも簡単に行えます)


モーター換装後は,AGS-1Sでの駆動を標準としますが
ウオームギヤの歯数の関係上,EM-200用と完全互換となります。

モーター換装費用はハイブリッドモーターで50,000円
PM型で20,000円を予定しております。(作業費込み)
(他にAGS-1S本体:55,000円と専用ケーブル9,000円が必要です)

なお,DCサーボシステムの名誉?の為補足しますが
DCやACサーボシステムにはステッピングモーターにはない
優れた特性もあります。
DCモーターだから悪いと言う事はありません。

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2008年8月 5日 (火)

不運の日食キャラバン?

080805

本日,新疆ウイグル自治区での日食観測から無事に帰国しました。

日食の結果はタイトルのとおりで
ポッカリ浮かんだ雲に皆既寸前の太陽を隠されてしまいました。
奇跡的に雲から太陽が顔を出した,6年前の南豪日食と全く逆のパターンでした。


実は,オリンピックの特別警戒のためか
中国当局の指示で直前に観測地が変更になりました。
私達は三塘湖で観測予定でしたが,私達を含む約500人はそこから
北東40kmの皆既帯中心付近の観測地にまとめられ,移動の道中も
パトカーが先導したうえ途中で2度も検問される物々しさでした。


ほぼ快晴でありながら,たまたま通った雲に阻まれた事から
観測地が変更にならなければ結果は変わっていたのでは?
と思われ残念でたまりません。結果論ですけどね。

上の写真は観測地まで向かう様子です。こんなに良い天気でした。

こんな事があるから日食は面白いんだと自分に言い聞かせ
2年後のイースター島日食に向け気持ちを切り替えることにします。


でも,25人の仲間での10日間の珍道中は本当に楽しく
ハミ瓜やレイシなどの美味しい果物も一杯食べました。
特に良かったカシュガルは不穏なニュースが報じられていますが
拡大しないことを祈っています。

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