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2009年2月

2009年2月22日 (日)

65SYSTEM増殖中!

B09_02_22
65SYSTEMは,日食遠征用の片持ちフォークやガイドマントとして
好評をいただいていますが,今後次々に新アイテムをラインナップして行きます。

今回ご紹介するのは鏡筒バンド関係です。

一つは,前にも紹介しましたFS-60C等用の80mm鏡筒バンドです。
重たいカメラをつけた状態でもバランスが取れるプレートと一緒に
発売します。(プレートは現在製作中で写真にはありませんが)

もう一つはこれも現在製作中で写真はありませんが68mm鏡筒バンド。
日食に良く使われる,FC-50,FC-60用です。
(鏡筒バンドは形状上加工が難しく高価になります。
加工費を下げるため,まとめて10~20set製作しますが80mm,68mm
何れも1ロットのみの製作となります)

さらに,これも日食撮影に多用されるボーグ鏡筒を65SYSTEMに
取り付けるプレート。ボーグ純正のバンドに対応しています。
トッププレートも準備しましたので77ED等でガイド撮影される場合
親子ガメ式にも対応します。


今後も主に日食をターゲットにしたアイテムをリリースします。

洋上での撮影を容易にするフリーストップ経緯台や専用三脚。
三脚は太さ40φの直パイプを使用しますが重さはなんと2kg!。
同重量のカメラ三脚とは比較にならない強度です。
65SYSTEMのアイテム以外,カメラネジ(W1/4又はW3/8)取付器機
にも対応します。

最小構成ではフリーストップ経緯台と三脚のセットで3kg程度です。
3月下旬の発売を予定しています。

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2009年2月19日 (木)

2月19日のルーリン彗星

090219

昨夜のルーリン彗星の写真です。(0時を回っているので正確には今日ですが)
昨夜は綺麗に晴れていたうえ,透明度の良い澄んだ星空でした。
スピカの近くにいましたが,1月28日と比べると随分明るくなっていて
双眼鏡では直ぐ見つかりました。
(前日も撮影しましたが透明度が悪く星が滲んでいました)

24日の地球再接近を挟んで尾の変化が楽しみです。

今回もJPEG1枚のお手軽写真です。

それにしても人工衛星が多いですね。
M42付近と同じでしょうが,F2+ISO800なのでさらに良く写ります。
僅か2分露出ですが1コマに何個も写っている事もざらです。

レンズ:Zuiko250mmF2→絞りF2
4,272×2,848Pixelの中央部1,280×960Pixelを切り出し,320×240Pixelに加工
カメラ:KissX2IR,冷却改造(冷却機能未使用) ISO800
赤道儀:GP-D
撮影日時: 2009.2.19 AM0:37~ 露出120sec

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2009年2月16日 (月)

径緯台モードも

B09_02_16
先日からご紹介しているドイツ製のMTS-3SDI+は
パソコンがなくても自動導入できるので,手軽な観望や移動観測に便利です。
テンキー等はなく,操作は4つの方向ボタンとModeボタン1個だけで行いますが
操作体系が判りやすいため,短時間で操作できるようになります。

現在,色々なステッピングモーターとの相性や実機(GP-D赤道儀)での
各種テストを行っています。やはり期待どおりの優れものです。


ところでこのMTS-3SDI+は,赤道儀モードだけでなく径緯台モードでも使えるので
電気系故障に対してメーカーサポートがうち切られた
フォーク式シュミカセの救世主となる可能性もあります。

経緯台モードは写真のSP-DX赤道儀を径緯台としてテストしていますが
近日中にMEADEのLX-200でも行う予定です。

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2009年2月11日 (水)

ドイツから入荷しました

B09_02_11
ご依頼いただいた方にはお待たせしましたが
ドイツ製の汎用自動導入コントローラー(MTS-3SDI+)が入荷しました。

昨年末,西はりまでお会いした方から評価用として1台譲っていただき
コントローラーとしての基本的な仕様のテストを行ってきましたが
今回はLCDディスプレーも入荷したので自動導入機能などのテストを行いました。

とは言っても英語が苦手な私には取説の内容はよくわかりません。
しかし機械の事だったらある程度自信があるので
取説を横目に睨みながら適当に触っていくとそこそこ判ります。
説明書なしSS2000PCより判り易いかも!

まだ到着したばかりで,ざっと見たところなのですが
なんと!LCDディスプレーを付けるとパソコンなしで自動導入できることに
触っていて気がつきました。
できることが判ってから取説の中にそれらしい説明の記載を探すと
5等より明るい恒星290個と1962個の天体や惑星が登録されているようです。
彗星も登録できるような気配も?

自動導入機能以外に月や太陽時追尾機能,PEC,バックラッシュキャンセル
など数々の機能を備えた優れものです。

現在,自社製コントローラー用として培ったモーター廻りのノウハウを活かし
一部の赤道儀用としてセットで取扱っております。
今後,対応機種については確認が取れた分から逐次HP上にアップしています。

なお,MTS-3SDI+はモーターとセットでご希望のお客様に輸入を代行するだけで
詳しい取り扱いのサポート等はできない事を,あらかじめご了承ください。
(商品には英語の取説が附属します)

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2009年2月 9日 (月)

FS-60C用鏡筒バンド完成!

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今夏の日食をタカハシのFS-60Cで撮影される方も多いと思いますが
この鏡筒は極端な短焦点のため,接眼部に一眼レフカメラを付けた場合
重心がカメラ側に偏り,純正のオフセット付きのバンドでもバランスは
取れなくなります。重心位置は52mmの延長チューブ付近になります。

架台が少々のアンバランス状態でも影響しないくらいに強固であればいいのですが
重量制限のため限られた機材を強いられる海外遠征の場合はちょっと厄介です。

私は去年の新彊ウイグル自治区の日食では
52mm延長チューブ専用のバンドを自作しました。
その経験を生かして今回65SYSTEMのパーツとして
同鏡筒用バンドをラインナップいたします。

ほぼ重心位置のドローチューブに付けた
52mm延長チューブを固定することが特徴です。

固定が一箇所では不安ですので,鏡筒側も固定しますが
完全に固定するとピント合わせができないため
鏡筒側は,緩めに添える程度に固定すれば充分です。
(ピント合わせ時は鏡筒が移動します。
カメラ側より軽い方を動かす方が合理的と思います)


勿論,日食以外にFS-60Cをガイド鏡や撮影用として使う場合にも
有効なアイテムです。(実はこちらの需要も期待しています)
80mmバンドと52mmバンドは単体販売を行う予定です。

なお,ガイド鏡や撮影用として使用される場合でも3箇所
(鏡筒2箇所+延長チューブ1箇所)での固定は,私としてはお勧めしません。

3つのバンドの底面は同一平面になる構造ですが,短いスパンで
直線上の3カ所を固定するのは変形の観点上疑問があります。
三脚が安定するのは3本だからで,4本では安定しないのと同じような理屈ですね。
面は3点,線は2点固定が基本です。

80mmバンドは,鏡筒径が80mmであればFS-60C以外の機種でも
ご使用いただけます。

このバンドを取り付ける日食観測に特化した65SYSTEM用プレートや
星野撮影用の各種プレートも準備中です。


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2009年2月 5日 (木)

EM-100 まもなく発送します

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EM-100用の自動導入モータードライブ(ハーモニックドライブ仕様)は
取付金具の製作ミスで完成が半月ほど遅くなってしまいました。
注文いただいた方にはご迷惑をかけておりますが,近日中に発送いたします。

今回の改造はギヤ比の大きなハーモニックドライブを採用しているため
導入速度は150倍速程度(12Vで駆動時)と発表しておりましたが
実機テストの結果,12Vでも200倍ほど出ます。
またAGS-1S側の仕様変更を行い最高24Vまで使用できるようにしています。
24Vでの駆動時は300倍速以上で導入可能です。

また赤緯のバックラッシュは,モーター側は「0」ですが
ウォームの噛み合いに伴うバックラッシュが僅かに存在します。

ガイド速度で南北駆動の繰り返しを行い,実際に望遠鏡が動き出すまでの時間を
計測した結果,明らかに0.5秒以下。 感覚的にはその半分くらいです。

ガイド速度は赤経の対恒星時に対し,80%ですので
0.5秒で動き出す場合は,バックラッシュ量は6秒角になります。
これは,PK243A1-SG**等のSH型減速機付きハイブリッドモーターを使用した場合の
1/10程度,安価なPM型モーターを使用した場合の1/20程度ですから驚きです。


赤道儀のウォームの調整状況にもよりますが
感覚的にはほぼ赤経側と同じレスポンスで応答してくれますので
バックラッシュフリーと言えるでしょう。

EM-100の改造は当初予定の5台に,90S用から1台振り替えて
合計6台実施しました。

金具や特注水晶の在庫がなくなったので受注は一旦終了しておりますが
今後今回と同数程度のご要望がまとまれば,再製作も検討いたします。

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2009年2月 2日 (月)

ずっと温めていたアイデア

090202
極軸体のみを使うポータブル赤道儀では
極軸のセッティング誤差に伴う赤緯方向の修正はできません。
赤緯軸がないので当然ですよね。

これを何とか可能とするため,簡易的な方法としては
極軸の高度調整で疑似的に対処するアイデアが以前からありました。
ガタの問題から一般的には北側の三脚の下に敷物をして
それに調整機能を持たせ手で回していましたが,それで充分実用になるものでした。
簡易的とは言え,下手な赤緯軸より遊びも少なく微調整も容易です。

しかし,この方法は原理上,子午線上でのみ赤緯軸の修正と同じになるので
子午線から離れると赤緯修正時に赤経側も一緒に動いてしまいます。

以前の手動ガイドを行ってた時代では,両方を同時に動かすのは大変でしたが
オートガイダーなら赤緯修正時に赤経側も動たとしても
両軸を同時に修正するため問題ないハズです。

海外遠征用の軽量ポータブル赤道儀用としてこのアイデアが使えないか
ずっと温めてきましたが,一体型の2軸駆動モーターが完成した事もあり
試作を行いました。

昨夜晴れたので早速テストしましたが結果は完璧。
南中から3時間前後であれば全く問題なく完璧に追尾します。
心配したキャリブレーションも一発でOKでした。(Pictor201XT使用)

赤緯軸相当の調整は,極軸の高度を上げたり下げたりしている訳ですが
その量はせいぜい角度の数秒から10秒程度です。
極軸の据付精度はせいぜい5分(300秒)程度ですから極軸の高度を動かすと
言っても極わずかずらす(合わせているのかも?)だけですね。

ポータブル三脚の足1本をこのモーター駆動タイプと交換するだけ。
今後改良を重ね,商品化予定です。

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