« 2010年6月 | トップページ | 2010年8月 »

2010年7月

2010年7月24日 (土)

ケフェウス座のIC1396

100724
クリックで拡大表示 ・Atik-383L+ -15度C,30分露出の2枚コンポジット,ダーク,フラット補正なし
・Zuiko250mmF2開放+バーダーHαフィルター(7μm)
・MXⅡ赤道儀,4cmF6ガイド鏡+Atik-16ICでオートガイド


昨夜,北アメリカ星雲のついでに撮ったケフェウス座のIC1396です。
ケフェウス座は秋の星座のイメージですが
この時期でも日付が変わる頃にはかなり高く上るのですね。

このところ好天続きなので自宅屋上でいろいろ撮影しています。
明るいカメラレンズは高性能の天体望遠鏡には全く及ばない星像ですが
Hαでも1時間ほどの露出でそこそこ楽しめます。

このIC1396にはガーネットスターも写っているので是非ともカラーで撮りたい対象です。

|

再び北アメリカ星雲

100724_1_2
[クリックで拡大表示 ]

・Atik-383L+ -15度C,30分露出の2枚コンポジット,ダーク,フラット補正なし
・Zuiko250mmF2開放+バーダーHαフィルター(7μm)
・MXⅡ赤道儀,4cmF6ガイド鏡+Atik-16ICでオートガイド


一昨日は雲に阻まれたので昨夜北アメリカ付近を撮り直しました。
今度は少し構図を見直して30分露出×2枚。
2枚コンポジットなので少しは良くなったようです。

ある程度きれいに撮れてくると星像への欲もでてきました。
スケアリングの問題かもしれないので
フォーカサーのスケアリング調整機能で試してみます。
ただ,カメラレンズは天体望遠鏡と異なりレンズを強く固定しているので
その影響がでているのなら無理ですね。


実は,一昨日はガイドがひどく不調だったので
極軸望遠鏡をみたら10分角ほども高度がずれていました。
赤道儀据え付け時の調整のままだったので荷重で高度が下がったようです。
南の対象では気づかなかったのですが北東天の撮影で顕著に現れました。

据え付け型の赤道儀は,南天の星で方位,北東天の星で高度を調整するのと
同じ事ですね。

ついでだったので極望の評価のため,この方法で追い込んでみました。
ガイドケーブルを抜いて赤緯側のグラフの傾きから判断すれば短時間で
完全に調整できます。
この方法で南と北東で調整後に極望の指標位置に北極星があればOKですね。
さすがにMXⅡの極望はバッチリ合ってました。
以下は調整後のガイドグラフです。
ガイド鏡の焦点距離が短いこともありますが殆ど修正は入りませんでした。

100724_2


|

2010年7月23日 (金)

北アメリカ星雲付近

100723
Atik-314L+で初めて撮影したのも北アメリカ星雲でしたが383L+で撮ってみました。
北アメリカ星雲付近がモノクロでは一番好きな領域です。

314Lの時と同じレンズですがCCDサイズが大きいのでペリカンも一緒に収まります。
両者をバランス良く撮るには横構図が良いのでしょうが
現在はテスト中のためカメラの長辺を赤緯に合わせて固定しています。


大きな月がありますがHαならあまり影響はないようです。
何枚か撮ってコンポジットする予定でしたが
薄雲が広がったので今夜も1カットですが私的にはこれでも十分かと思っています。
面倒な画像処理が苦手なもので。


ところでペリカンの後頭部に光が当たっているように見えませんか?

・Atik-383L+ -15度C,1200Sの1カット,ダーク,フラット補正なし
・Zuiko250mmF2開放+Hαフィルター
・MXⅡ赤道儀,4cmF6ガイド鏡+Atik-16ICでオートガイド

|

2010年7月21日 (水)

Atik-383L+ ファーストライト

100721
[Zuiko250mmF2_2000秒_1枚 クリックで拡大表示]

梅雨明け後の北部九州は良い天気が続いています。
ただ,午前中は透明度の良い抜けるような青空が広がりますが
午後になると雲が沸いてきて,また朝には快晴のパターン。
毎日24時頃に雲はなくなっているようです。

雲がなくなる時刻が遅い事や旅行の疲れで撮影できませんでしたが
昨夜(正確には今日ですが)Atik383L+の試写を行いました。
1枚画像ですがノイズは少ないようです。

試写はZuiko250mmF2に,Hαフィルターを付けて2,000秒露出
温度設定は-10度C,ダーク,フラット補正なしの1枚画像です。
Hαフィルターが31.7mmなので四隅が僅かに蹴られていますが
この程度なら簡単にフラット補正できると思います。
レベル補正後,オリジナルを1/2にリサイズしています。

明るいカメラレンズなので,星像はややいびつですが
Hαでの撮影なので色収差はなく十分実用になります。
短時間でも淡いガスが良く写るのでいろいろ楽しめそうです。

----------------------------------------------------

カメラレンズをご使用の方から特殊な改造を行ったレンズかとの質問と
比較のためにピクセル等倍画像のご要望がありました。

レンズ本体は改造や調整は一切行っていませんが
ピントは試作のフォーカサーで正確に合わせました。
レンズの明るさがF2なので,20~30ミクロンの移動で星像が変わります。
レンズのヘリコイドで追い込むのは至難の業のようです。
カメラは異なりますが写真のフォーカサーです。

ピクセル等倍の中心部切り出しを掲載します。(07.22追記)

100721_1


100721_2


|

2010年7月19日 (月)

憧れの日食写真

100719
個人的な好みですが,日食写真は白く輝くダイヤモンドリングと
真っ赤なプロミネンスやスジ状の内部コロナの写ったものが好きなので
比較的長焦点で撮影します。

今回の日食も先に紹介しました2連望遠鏡のうち
メインのFC60は約2倍に引き延ばしてフォーサーズで撮影したので
35mm換算では2,000mm相当になっています。
先日アップした写真です。
太陽活動がなかなか活発化しないのでプロミネンスに関しては
迫力に欠ける写真になってしまいました。


これはずっと憧れている金環皆既日食時の
ベイリービーズの撮影につながるものですが
ベイリービーズは金環皆既日食の遷移点付近でないと見られないため
現実的には,私にはチャンスのない現象なのです。
この遷移点が陸上にかかるのは
2049年11月25日の金環皆既日食までないからです。

でもベイリービーズとまではいかなくとも
皆既時間の短い日食なら黒い太陽の周りのあちこちに
プロミネンスが写るかも知れないのでこのスタイルを貫きたいと思っております。
で,唯一のチャンスは,3年後の2013.11.3日の金環皆既日食です。
(この日食は金環皆既ですが,遷移点は海上なので陸上は皆既となります)

------------------------------------------------------------

憧れの日食写真についていろいろ書きましたが
アップした写真は今回のコロナの写真です。

2連敗中で,皆既日食を見たのは久しぶりなのでしっかり眼視で見たかった事や
2連の予備側での撮影だったので余裕がなくてかなりピントを外しています。
(完全に言い訳ですが)

プロミネンスが狙いといいながらもコロナも狙ったうえ
しっかりこの目で見たいと欲張った結果ですね。

皆既時間が極端に短い日食を撮りたいと言いながら矛盾しています。
二兎を追う者・・・・にならないようにしないといけないですね。


写真はボーグ製50ED(F10)+Eos40Dで撮影したものです。
処理は行っていません。
クリックで少し拡大します。
これ以上大きいサイズはピンボケが目立つので小さめです。(笑)

|

2010年7月14日 (水)

南太平洋の楽園

100714

イースター島からタヒチに戻り、近くのモーレア島でゆっくりした時間をすごしています。
ここの水上コテージから撮ったエメラルドグリーンの海と南十字付近です。
写真の中央がケンタウルス座のアルファー、ベータ星と傾いた南十字座です。
ここはまさに南太平洋の楽園ですね。

|

2010年7月12日 (月)

きれいなダイヤモンドリングでした

100712

今回は完璧でした。
ときおり雲が流れていたので少し心配しましたが
今回は幸運にも第二接触から第三接触までは
雲に邪魔されることはありませんでした。

現地スタッフの話では、昨日までは連日の雨で
この季節は青空がでることは滅多にないとのことでした。
この雨の影響かあるかはわかりませんが
透明度の高い澄んだ空に輝くダイヤモンドリングはとても綺麗でした。

100712_1
[風景写真は松本直弥氏撮影]

|

2010年7月11日 (日)

タヒチは快晴

100711

現地時間の10日朝タヒチに到着しました。
タヒチは写真のとおり本当に良い天気。

これからイースター島向けてフライトですが現地の天気予報は微妙。
タヒチに残れば深い部分日食なら見れれそうですがそれでは満足できません。
食分99.9%でも所詮部分日食ですからね。


|

2010年7月 8日 (木)

EM-10用超軽量三脚台座

B10_07_081
PTP-2三脚をご使用のお客様からの要望にお答えして
EM-10用の専用台座を製作しました。
現在お手持ちのPTP-2の脚部がそのままご使用いただけます。
台座部の直径が100φ→120φになったので若干重たくなりますが
それでも70cm長の脚を含めた重量は2kgを少し越える程度です。

オーストラリアなどオセアニア地域への海外遠征の場合
機材の重量制限が厳しくエコノミーでは20kgを越えると超過料金を請求されます。
20kgをクリアーするにはカメラを除く機材の合計重量を12~13kgにまとめる
必要がありますが,そうなると4~5kgもある三脚では厳しくなります。
またこれらの地域は木製品の持ち込みには手続きが必要で
自作の木製脚は場合によっては持ち込めないこともあります。

-------------------------------------------------------------------
カメラは機内持ち込みができるので上記重量に含まなくて良いのですが
三脚は機内に持ち込めません。
またバランスウエイトは砂を入れたペットボトル等で代用します。
-------------------------------------------------------------------

プレートや鏡筒バンドでも少しは軽量化できますがせいぜい数百gでしょう。
現実的な軽量システムを目指すなら削減代の大きい三脚の軽量化と思います。
以下の写真は,カメラレンズを使った軽量システムの例で
これでも総重量は約12kgになります。
衣服などと一緒にスーツケースに入れるとほぼ20kgになります。

フランジバックが長く,イメージサークルの大きな645用レンズですので
オフアキガイドとしてガイド鏡やガイドマウントは排除しています。
オフアキでなら6~8.5cmの高性能屈折でもほぼ同じ重さになりますが
この程度が20kgをクリアーできる限界かと思います。

B10_07_082
現在PTP-2をお持ちのお客様でこの台座をご希望の方はメールでご連絡ください。
価格等ご案内いたします。
なおPTP-1の脚はサイズの関係でご使用いただけませんが
PTP-1をお買い求めいただいた方には
脚も含めた一式を特別価格でご提供予定です。
いずれも以下の関係上8月末日までの受付期間とさせていただきます。

PTP-2,PTP-1のいずれもお持ちで無い方へは別途一式での販売も検討中です。
ただし,台座と脚を別々に扱う関係上,上記のお客様を優先し
台座の余剰分が出た分のみ新たに脚部製作しますので
数量が限られることを予めご了承ください。9月以降別途ご案内予定です。


EM-10用一式のご要望が多いため販売方法を見直しました。(7.22追記)

|

2010年7月 5日 (月)

特注プレート・3

B10_07_05
今回ご紹介する特注プレートは特に小さな例で名刺の半分ほどの大きさです。
パソコンのCPU冷却ファンを用いて冷却CCDカメラの筐体を冷やすための
変換プレートですが,お客様のテストでは2~3度の効果はあるそうです。

冷却CCDカメラの水冷ユニット用ネジを使用するのでカメラへの加工はありません。

ヒートシンクの色でどこの冷却CCDカメラに付けられるかわかりますよね。
このプレートも青のアルマイト処理にすれば統一できたのですが
私がお願いしているところは色物はできませんでした。

|

2010年7月 3日 (土)

今年の撮影スタイル

B10_07_031
7月11日の皆既日食まで1週間ちょっとになりました。
毎回のように直前になると持って行く機材で悩み(楽しみ?)ます。

日食のときは新月だから日食前後の夜は星も撮れるかな?との期待から
今までは両立できるシステムを持って行きましたが
ほとんどの場合,星の撮影はできませんでした。

星の撮影だけが目的で出かける場合は
明るいうちに下見したり夜間の移動手段を準備しますが
日食遠征の場合はそういう余裕がなく,結局のところ街灯の影響などあって
まともな写真がとれる環境には恵まれたことがありません。

そこで今回は夜はあきらめて日食専用のシステムを組んでみました。
太陽撮影専用なのでアームの短いフォーク式です。
万が一のトラブルも考慮し6cmと5cmの2連望遠鏡としています。

各部の肉抜きや超軽量三脚の採用で,2台のカメラも含めた
機材一式の総重量は10kg弱です。何とか一人でも持って行けそうです。
なお,フォーク部の主要部品は商品化が遅れている50SYSTEMです。

B10_07_032
フォーク部をアングルを変えてもう一枚。
星は撮らないはずの太陽望遠鏡に,なぜか(笑)極軸望遠鏡用の穴を確保したフォーク。
2本の鏡筒の間から北極星(今回は南天ですが)はちゃんと見えますし
鏡筒を外せば星野撮影もできないことは…………

写真は入荷したばかりのフォーク部を試しに組んだだけで
一部ネジがなかったり,見直し中のスカイメモPの駆動部は空っぽです。


** そのような訳で今年は7月8日から7月19日まで夏休みをいただきます。
ご迷惑おかけしますがよろしくお願いします。

|

« 2010年6月 | トップページ | 2010年8月 »