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2011年6月

2011年6月28日 (火)

FSQ-106,TOA-130F,TOA-150用フォーカサー

011/06/28

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フォーカサーの頒布企画は全て終了いたしました。
お問い合わせをいただいておりますが,現時点では再頒布の予定はありません。
これまでに40台ほどご注文いただきありがとうございました。
                               7/2追記
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FSQ-85/106ED用フォーカサーにつきましては
現在,頒布の予約を受け付けておりますが
お問い合わせの多い旧FSQ-106用についても頒布する事としました。

旧FSQ-106EDの接眼部は,TOA-130FやTOA-150の初期型と同じなので
同機種でもご使用いただけます。
これらの接眼部はドローチューブの保持スパンも長く,大変精密な作りです。
バックラッシュの殆ど無いモーターで駆動すれば満足のゆくピント合わせが可能です。
B11_06_281

フォーカスモーターの取付方法は当初予定から変更して
繰り出し部のカバーを加工しそこにモーターを取り付けます。
M4タップを2カ所加工する必要がありますが
カバーを鏡筒から外して行えるので難しい作業ではありません。
なおカバーをお送りいただければ無償で加工いたします。
カバーは上の写真でFSQ-106の鏡筒の上に置いた部分です。
(未加工状態ですがこれにM4タップを2カ所行います)

B11_06_282
モーターを取付た状態は上記のTOA-150を参考にしてください。
モーターのサイズが異なるのであくまでもイメージです。
(このモーターは28mm角のハーモニックドライブですが
頒布品はFSQ85/106ED用と同じ,43mm角のTHギヤ仕様となります)

価格は他機種と同じでフォーカスコントローとのセットで55,000円
モーターユニットのみで40,000円です。送料は別途実費でお願いします。
準備の関係上,お引き渡しは8月末~9月上旬を予定しております。

ご予約は6月30日で締め切らせていただきます。
多数のご予約ありがとうございました。今回の頒布は終了いたしました。6/30追記

なお,そのままご使用できる接眼部は上記の写真タイプのみですが
ご自身で取付加工やタイミングベルトの手配を行っていただければ
他機種でも使えると思います。
ただ,その際はフォローはできないことをご理解いただければ幸いです。

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2011年6月27日 (月)

憧れのFCT-76

B11_06_27
発売された頃(1985年)からの憧れだったFCT-76の中古を入手しました。
眼視用として扱いやすくてよく見える望遠鏡が欲しかったのですが
眼視性能を極めた3枚玉フローライトだけあって素晴らしい見え味です。

小口径の屈折望遠鏡は主に日食遠征用として,FC-50,FC-60,FS-60Cを
所有していましたが,FC-60以外を処分した分+αで今回FCT-76が入手できました。
5cm+6cm=7.6cm。集光力見合いでだいたい計算があいますね。

FCTシリーズは最新のTOAなどに比べれば古い設計ですが
私が見たイメージでは実にシャープです。
今まで所有した中で一番シャープだったFC-60より優れているし
口径が小さいから当然かも知れませんがSKY90やTOA-150より綺麗な星像です。

各レンズが錫箔で分離されたシンプルな構造のため光軸や芯がずれることもなく
設計どおりの性能を発揮し,それを長期間維持できているのでしょう。


眼視で良く見えると写真が撮りたくなりますよね。早速テスト撮影してみました。
レジューサーのバックフォーカス値を全く無視した接続のためか
周辺像はあまり良くないのですが,中心像はシャープです。
(FCT用レジューサーはバックフォーカスを厳密に合わせる必要があるかは不明)

今回は明るい自宅なのでHaでの撮影ですが,眼視で色収差は全く感じられないので
カラー撮影も期待できそうです。

110627_1
相変わらずテストなので同じ対象ばかりです。
本人は,星像や写野の比較が容易なようにと思っているのですが。

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2011年6月21日 (火)

MC300赤道儀のご紹介-3

2011/06/21

今回はMC300赤道儀の設計者でもある,AstroDreamTech代表自らが
赤道儀の評価のためモンゴルへ遠征されたのでその紹介です。
自身で設計した赤道儀の使用感や写真性能は
ご自身で確かめると言うスタンスのようです。

B11_06_21
機材は,MC300とPentax125SD-HFの組み合わせですが
航空機での移動なのでバランスウエイトは砂と水を入れたペットボトルで
代用しています。水の量で微妙なバランスを取るそうです。
MC300はウエイトが少なくてバランスが取れるのが特徴ですが
よくご理解いただけると思います。
125SD-HFには重たいカメラやガイド鏡それに
鏡筒前後のバランスを取るための鏡筒ウエイトまでついていますが
写真のペットボトルでバランスが取れています。

航空機での遠征とまでは行かなくともウエイトの量が少なくていいのは助かりますよね。
それにしても緯度が高いですよね。この時期のモンゴルは夜が4時間も無いそうです。

以下はそのときの撮影されたアイリス星雲付近です。クリックで大きくなります。
さらに大きいサイズやデーターはご自身のHPに掲載されています。
110621_2
急激な温度変化でピントがずれたとのことですが,手でこれだけピント合わせが
できるのは凄いですよね。ちなみにLで合わせたらR,G,Bはそのままでいいそうです。
PENTAX125SD-HFはシャープで色収差も少なくお気に入りとのことでした。
(ご自身のテストでは105SD-HFや75SD-HFよりずっと高性能とのことです)

一番肝心なMC300でのガイドが完璧なこともみてください。
遠征先で800mmを完璧にガイドするのは容易なことではありませんからね。


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2011年6月19日 (日)

鏡筒バンドについて

B11_06_181
K-ASTECオリジナルの鏡筒バンドにつきましては
TB-60~TB-232まで15種ほど商品化しましたが(既に生産終了分も含みます)
生産終了品と在庫切れがわかりにくい状態でした。
今回ラインナップを少し整理し,以下の商品は当面継続して販売いたしますが
これ以外は在庫限りで販売終了とさせていただきます。

【継続して販売する鏡筒バンド】
・TB-60(ボーグ50FL他用)
・TB-80(タカハシFS60他用)
・TB-95(タカハシFSQ85ED他用)
・TB-114(タカハTSA102他用 → 旧FSQ106用フォーカサーで使用。文末を参照)
・TB-125(タカハFSQ106ED他用)


なお,製作の都合で2~3ヶ月程在庫切れとなる場合もございます。
また,今後も特別規格では下記以外のバンドを限定生産する場合はあります。

そこで整理対象品のご紹介です。
販売終了予定品や限定品です。在庫限りとなりますがご紹介します。


・一番奥のセットで組んだものはCANONのEF100mmF2.8Lマクロ専用
・左はコーワPROMINAR500mmF5.6L専用です。
 いずれもこのブログで紹介したもので極少量在庫があります。
 なおPROMINAR500mmF5.6L用は内径が62φ(布を剥がすと63φ)と68φなので
 他の鏡筒用としてもご使用いただけます。

・手前はTB-60CでC型バンドです。
 設計者としてはボーグの60φ鏡筒につければ格好いいと思ったのですが
 あまり好評ではなかったようです。在庫限りで終了します。

・右は特注バンドです。
 申し訳ありませんが,今後このようなワンオフ製作はお請けできなくなります。

・以上とは性格が異なりますが,下の写真はTB-125のB級品です。
 カッターの異常でザグリ部に傷がついていますがあまり目立ちません。

価格はいずれも在庫状況にアップしておりますのでよろしくお願いします。
B11_06_182

鏡筒バンドと関連するのでご案内しますが
先日のFSQ85/106ED用フォーカサーの案内後,旧FSQ-106用の問い合わせが
数件ありましたので同鏡筒用についても頒布する事としました。
ただ,この鏡筒はフォーカスモーターの固定が難しいため
当方の鏡筒バンド(TB-114)を使います。(接眼部の加工は行いません)
TB-114のご使用が前提とはなりますが興味のある方はご連絡お願いします。 

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2011年6月18日 (土)

FSQ85/106ED用フォーカサー再頒布

既に何回かに分けて頒布しました,FSQ85/106ED用フォーカサーは
頒布終了後も継続的にご要望をいただいておりますので再頒布する事としました。
ご希望の方は今月末までにHPのメールでご予約お願いします。

頒布するのはタカハシFSQ85/106ED用のみで全て手回しツマミつきです。
モーター1ステップで約2μm(1-2相励時)駆動します。
モーターのバックラッシュが少ないので,往復駆動時の再現性は10μm以下です。

待機時はピニオン軸を強力に保持するので重たいカメラでも抜け落ちず
しかも,僅かな消費電流(約0.1A)なので移動観測には大きなメリットです。
また,手回しツマミでは30分の1の減速微動として使えます。
ボールを使った減速微動装置のような回転時の“しなり”はありません。

110618

価格は前回と同じでフォーカスコントローとのセットで55,000円
モーターユニットのみで40,000円です。送料は別途実費でお願いします。
モーター納期の関係上,お引き渡しは8月末を予定しております。

なお今後もある程度のご要望が集まればその時点で頒布を行う予定です。

110618_1
回転の伝達にタイミングベルトを使っているのでこの部分でのバックラッシュは
無視できるレベルです。

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2011年6月17日 (金)

DynoStar X3を使ったNJP用モータードライブ

B11_06_171
ドイツBoxdorfer Elektronik社製DynoStarX3は
何度かこのブログでご紹介しておりますが
今回MC300やMC500で採用するため複数台まとめて手配しました。
すこし余裕があるので,一部をNJP赤道儀用モーターとセット販売します。


DynoStarX3はパソコンがなくとも自動導入ができる事や
ASCOM対応(LX-200コマンド)など大変優れた汎用コントローラーです。
屋外では使いにくいパソコンとオートガイダー接続部は改造していますので
安心してご使用いただけます。

セットは大きなトルクのモーター(PK258-02A)を採用しています。
DynoStarX3の強力なバイポーラ駆動方式と相まって
最大20kg・cm以上のトルク(外部ギヤ含めた総合トルク)を発揮します。

電源電圧は10V~39V,12V駆動時の導入速度は約200倍速。
詳細は取扱説明書を参照ください。
(商品には直訳した取り扱い説明書を添付します)


価格は以下のとおりで,納期は約45日です。
なお,余剰分のDynoStarX3がなくなった場合は一旦終了いたします。
・NJP用(J,JP,JPZでも使用可)DynoStarX3自動導入モーターセット:200,000円
 専用のパソコン接続(RS-232C)とオートガイドケーブルが付属


(モーター廻りに,デモ使用品と中古品を使ったリニューアル商品が各1台あります。
価格はそれぞれ175,000円と150,000円。DynoStarX3本体とケーブルは新品です。
リニューアル品の納期は10日)

B11_06_172

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2011年6月15日 (水)

MC300赤道儀のご紹介-2

前回,赤道儀の「持ちやすさ」を取り上げましたので
今回は同じ思想で作られたピラー脚についてご紹介します。

B11_06_151
このピラー脚は3本の脚部などをピラー内部に収納できるので持ち運びが楽なうえ
収納に場所をとりません。(ピラー底面はフラットなので立てて保管できます)
運搬用のキャリングハンドルをつけているので片手で楽に運べます。(一式15kg)

組み立ては3本の脚をピラー底部に差込み,ターンバックルで締めるだけなので
工具は不要で短時間でセッティングできます。
ターンバックルで強いテンションを与える事でピラー特有の微振動を低減しています。
(ターンバックルは方向が替わると締めつけ回転方向が変わるので
ハンドル部に上下の目印用切り込みをつけています)

B11_06_152
赤道儀の接続部はテーパーリング状になっているので上部から赤道儀を落とし込み
ローレットネジで固定するだけです。この部分で大まかな方位の調整もできます。

B11_06_153
このピラー脚は単体発売を予定しています。
上の写真は手持ち赤道儀用のアタッチメントを試作したもので
ビクセンAXD,タカハシEM-200,ペンタックスMS-4用などをラインナップ予定です。
なお接続部がピラーと同規格のポータブル三脚(PTP-3)も併せて開発中です。


概略仕様は以下のとおりです。
 ・重さ:約15kg
 ・赤道儀搭載面までの高さ:約870mm
 ・ピラー直径:160mm
 ・材質:硬度の高い特殊アルミ材(エンジンシリンダー用ホーニングパイプ)

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2011年6月 7日 (火)

MC300赤道儀のご紹介-1

Morningcalm 300GE(MC300)赤道儀については
このブログで何度か取り上げていますが,これからは少し詳しく紹介してゆきます。
まずは大きな特徴の「持ちやすさ」についてです。

B11_06_071

一般的に,赤道儀を運ぶ時はウォームギヤの保護のため
クランプを緩める事を推奨されていますが,そうすると軸はクルクル回るため
ただでさえ持ちにくい形状の赤道儀がさらに不安定になります。
20kg以上もの重さのある赤道儀では場合によってはかなり危険です。

そこでMC300赤道儀は移動時の持ちやすさに配慮しました。
上記写真のように不動点付近に付けたキャリングハンドルと
極軸モーターハウジング部を持てば安定して運べます。
片手で持ちたい場合は,キャリングハンドルだけでも問題ありません。
両軸のクランプは緩めたままで安定して運べます。

極軸側のモーターハウジングはランドセルを背負ったみたいですが
この部分もアルミ無垢材からの削り出しなので強度的には全く心配ありません。

また運ぶ時にもう一つ重要なのが赤道儀がそのまま安定して床に置けるかです。
下の写真は同じように床に直接置いても転ばないタカハシ製NJPとのツーショットです。

こうして比べると背が低い分MC300が小さく見えますが
極軸・赤緯軸ともほぼ同じ長さです。
極軸側のウォームホイールはほぼ同じ大きさですが
赤緯側はNJPの86.4mmに対しMC300は147mmとかなり大きくなっています。

B11_06_072_2


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