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2011年8月14日 (日)

フランジ型フォーカサー 発売準備中

先日,カメラレンズ用としてご紹介しました
スケアリング調整機能付きのフランジ型フォーカサーですが
屈折望遠鏡でのご使用やAtik以外のCCDカメラ対応などのご要望をいただきました。

そこで上記に対応したうえで,フィルターホイールも併用できるよう
カメラ側をフラットに見直すなど汎用性の高い製品として発売することとしました。
詳細は後日改めてご案内しますが本日は概要をご紹介します。

110814
上記写真はFCT-76に,フォーカサー,フィルターホイール,冷却CCDカメラを
取り付けた状態で(L)RGB撮影を行う標準的なスタイルです。
ドローチューブやレデューサーの外径が80φ程度までならご使用いただけます。
(銀色のリングはレデューサー部をアリガタに固定しているバンドです)
 
 

下の写真はレデューサー以降を鏡筒から取り外した状態です。
4個の精密送りネジ(1回転で250μm移動)など構造がお分かりと思います。
必要光路長は約16mmで±1mmのピント調整が可能です。

この部分を単独に調整する事でスケアリングの調整を行います。
なお,製品は中心に90φの穴が開いたカバーで塞がれます。
110814_1

下の写真はカメラ側の接続面でM42P0.75またはM57P0.75の接続になります。
右側の四角い穴は動作確認のために開けたもので製品にはありません。
また製品ではコネクター位置は側面に移動します。
110814_2


こちらは鏡筒側(カメラレンズ側)でM57P0.75が標準ですが
マミヤRB/RZ用マウント仕様も準備します。
35mmカメラレンズでのご使用時は,カメラマウント→M57アダプターが
必要になりますがこの部分はお客様での準備をお願いします。
(ボーグのEOS→M57AD(7157)+M57→M57AD(7457)と同じ構造で
光路長を10mm程度*まで短縮したアダプターが必要となります。
*ご使用のカメラにより変わるので発売対象から除外させていただきました)
110814_3


下の小さいウインドウはタイミングベルトの位置によるピント確認窓です。
ベルトにピント位置などのメモを書き込むことができます。
なお製品にはこの窓の上(カメラ側)に抜き差し式のフィルターが装填ができます。
カメラレンズの場合フィルターホイールをつけるだけの光路長がないので
簡易的ですがフィルターも併用できる予定です。
110814_4


構造上,レンズ側にモーターやタイミングプーリーが突き出るので
ご使用いただけるカメラレンズや屈折望遠鏡は制限されますが
実用上十分な精度・強度とスケアリング機能を兼ね備えた製品です。
抜き差し式ですがフィルター(枠なし式に限る)も併用できますので
コストパフォーマンスは高いと自負しております。
本体のみで52,000円での販売を予定しています。

なお今回販売するのはフォーカサー本体のみで
フォーカスコントローラーは過去に頒布したものをご使用いただけます。

できるだけお求め易い商品を目指しましたが
4本のマイクロメーター用の高精度送りネジや5個のタイミングプーリーを
使うことなど材料費が嵩んでしましました。

なお,FLI社製のML-8300や16000は光路長の関係上
今回紹介したフォーカサーはご使用いただけませんが
極限まで光路を抑えたうえ,フィルターも併用できるフォーカサーを開発中です。

フィルターホイールが内蔵されたカメラでは光路長の関係上
カメラレンズでは使用いただけません。

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