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2011年11月

2011年11月24日 (木)

冷却CCDとカメラレンズの最終スタイル

B11_11_24
冷却CCDカメラと明るくて広い写野が得られるカメラレンズの組み合わせについては
色々なテスト(と言っても楽しい遊びですが)を行ってきましたが
上記写真のシステムで最終形に至ったようです。

既にFLIやAtikの冷却CCDを所有されて方でカメラレンズでも撮影されたい方では
以前紹介しましたタイミングベルトなどの駆動系がレンズ側のタイプとなり
使用できるレンズに制約がありますが,写真のタイプは制約を受けません。

逆に冷却CCDカメラの機種は限定されますが
これから冷却CCDを購入してカメラレンズや一般的な望遠鏡でも撮影されたい方には
1つの選択肢ではないでしょうか。

先日ご紹介しましたもう一つのマルチフォーカサーと重複する内容になりましたが
写真のレボルビング装置と組み合わせることで目標にたどり着いたと思っています。

写真のシステムは限定生産となりますが受注しております。
冷却CCDカメラにフォーカサーやレボルビング装置を含め一式で335,000円です。
冷却CCDカメラはStarlightXpress製SXVR-H18
接続は,カメラマウント用(CANON EF)とM42P0.75またはM57P0.75(いずれも別売)
アリガタ・アリミゾは別途でカメラレンズは含みません。最大受注数量は4台


こちらはちょっと格好悪いのですが背面の写真です。
B11_11_241


なお,一般カメラ用レボルビング装置につきましては開発が大変遅くなってしまい
ましたがほぼ完成しておりますので近日中にご紹介させていただきます。

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2011年11月19日 (土)

SX系MTS-3改造スケジュールの変更について

MTS-3を使ったビクセンSX系赤道儀の自動導入改造は
当初のご案内では本年12末までご予約を受け付け
来年1末~2月にかけて一括改造~ご納入するスケジュールでしたが
既に全体予定数量に迫るご予約をいただいております。

もしもこのままのペースで予約いただくと
納期の面でご迷惑をおかけすることになりかねないため
一部スケジュールを見直し(前倒し)2段階で改造することとしました。

見直し後のスケジュール
・11月ロット:11月末までご予約を受け,12月末の納入
----11月ロット予約分は終了いたしました。11.22追記-----

・12月ロット:12月末まで   〃    来年2月の納入(予定数量10台)

これから受け付ける11月ロット分は12月10日までに
赤道儀をお預かりできることが条件となります。
現在ご予約分はご希望でしたら11月ロットで対処させていただきます。

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下の写真はお問い合わせをいただいています,赤道儀とMTS-3の接続部です。
赤道儀側に付けた新しいパネルに以下を接続します。
・MTS-3接続ケーブル
・オートガイドケーブル(両端Rj11,ST-4互換仕様,AGA-1仕様は特注)
・電源ケーブル(2.1φ,センタープラス仕様)
 以上は全て標準付属です。

MTS-3とパソコンはMTS-3側のコネクターから出たRS-232Cケーブルでの
接続となります。

なおSX系用は当初導入速度を500倍速とご案内しておりましたが
テスト結果800倍速以上の実力があります。余裕をみて600倍速で出荷いたします。
(ユーザーで変更可能です)


B11_11_19
これが先にご案内した,赤緯の駆動方向(南北)を切り替えるスイッチです。

テレスコープイーストで写真の「手前」,ウエストで「奥」に切り替えます。
MTS-3では子午線通過など全く関知せず
「人が判断して鏡筒の東西を入替えるのなら,そのときにこのスイッチも切り替えて」
と言う合理的?な考えです。
なので干渉しないなら,バランスウエイトが天を向くような状態
(俗に言うイナバウア状態)でもそのままで再アライメントや自動度入を行えます。

最後に,改造後は追尾しているのか不安になるほど静かな駆動になります。
また消費電流も300mA程度と小さいのですが
強力なステッピングモーターを採用していますのでトルクに関するご心配は無用です。

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2011年11月18日 (金)

10年間点灯の視野照明(GP-PFL)

B11_11_18

以前ブログで紹介しました,連続点灯の視野照明装置を真面目に作ってみました。
以前のものは電池に直接半田付けを行うなど
お譲りできるものではありませんでしたが今回のはプリント基板に実装しています。
また明るさ調整用のボリュームも付けました。
(赤緯軸を取り付けた状態では明るさを調整するには長いドライバーが必要です)

極低電流下でも光るLEDと組合わせていますので計算上100年間連続点灯します。
現実的には,バックアップ用のリチウム電池でも10~20年程度で自己放電するので
それで制限されると思います。
リチウム電池容量1.6Ah,通常輝度時の消費電流2μA(最大時6μA,最小時1μA)
1.6Ah÷2μA=約800,000時間(=約100年間)

頒布価格は1,500円ですが,原則的にはGP用アクセサリー類などをご購入時に
一緒にご注文お願いします。
(電池を内蔵しているのでメール便では送れません。
宅配便では送料が割高になってしまうのでご理解いただけると幸いです)

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このタイプのリチウム電池を安価に入手する事ができなくなりましたので
単体頒布は終了いたしました。2012.1.25日追記
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ご注意:この頒布品はGP赤道儀専用ですのでGP-D等ではご使用いただけません。
点灯期間は計算値×マージン(0.1)で保証はできないことを予めご了承ください。
固定は添付する粘着シール付のゴムシートで行います。
説明書等は付属しませんので上の写真を参考にお願いします。

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2011年11月17日 (木)

もう一つのマルチフォーカサー

111117
フォーカスとスケアリング調整機能にフィルターまでも取り込んだマルチフォーカサー
友人に評価テストを依頼していましたが,設計者も驚くばかりの写真を撮っていただきいました。
フォーカサーをご提供後,極短期間でこのような写真をものにされる熱意と技術に敬服します。

現在このフォーカサーは
・カメラアングルを90度変更できる機能
・モーターとレンズの干渉をできるだけ回避するよう,モーター部寸法の変更など
評価結果を反映しておりますので近日中に専用ページにアップします。
頒布の受付は年内一杯行いますのでよろしくお願いします。


今回紹介するのは,前記タイプの駆動系をCCDカメラ側に配置したタイプです。
モーターやタイミングベルトをCCDカメラ側に配置したため前面は完全にフラットです。
テーパーリング式の各種アタッチメントがワンタッチで交換できます。
多くの場合,スケアリングの調整はCCD面の傾きを調整するのが目的なので
一度調整すれば,前段の鏡筒やカメラレンズを交換しても調整は有効です。

ただ前面が機種を選ばなくなった分,冷却CCDカメラは限定されてしまいます。
StarlightXpress社のSXVR-H18他,Atik4シリーズやQHYなど
外径80φ以下の円筒形のカメラのみの対応となります。


写真はStarlightXpressのSXVR-H18を付けた状態ですが一式で1.3kg程度です。
バックフォーカス42mmのEFマウント仕様とすれば
通常のDSLRと同じように扱うこともできます。

詳細はM-RPF_RDをご参照ください。なおこのフォーカサーは在庫の限りで終了します。
(11月17日現在4台)

なおお問い合わせの多い,QSI500シリーズ用については現在設計中です。
583WS専用として開発しますが,各部の寸法や光路長がほぼ同であれば
他の機種でもご使用いただくことができるかもしれません。
(当方では583WSのみでの動作確認となります)
予約製作を予定していすが準備ができましたら改めてご案内いたします。

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2011年11月13日 (日)

MTS-3自動導入改造について

B11_11_131
写真手前左はMark-X用,手前右はSP/GP用,奥はSX-Dに組み込んだ状態


ドイツBoxdoerferElektronik社製のMTS-3SDI+やDynoStarX3については
過去に何度かご紹介しておりますが,最近はAstroDreamTech社製赤道儀の
標準コントローラーとしてや(注)自動導入改造用としてよく採用しています。
注:来年発売するMC200赤道儀は同社製のHUBO-iが標準となります。


MTS-3SDI+やDynoStarX3は優秀な64分割マイクロステップ駆動で
高トルクのステッピングモーターと組み合わせることで
バックラッシュの少ない駆動を実現できるうえ,高価なギヤヘッドが不要なため
コストダウンが図れます。
現在,ビクセンのSP/GP系,SX系やタカハシのEM-10/200赤道儀を対象として
MTS-3SDI+/DynoStarx3を使用した自動導入改造を行っているので
(一部準備中)順次ご紹介いたします。


下の写真はビクセンSP/GP系用で高トルクのハイブリッドステッピングモーターを
使用しています。
金具類は削り出し品でコネクターも高級品を採用しました。
写真にはありませんが赤緯側はギヤカバー(ABS製)が付属します。
B11_11_132
上のMTS-3SDI+はオプションのディスプレイを付けているので以下の機能が使えます。
・単体での自動導入(対象の制限あるため別途キーコードを購入する必要があります)
・太陽や月の追尾
・組み合わせる赤道儀の登録(最大7台まで)など

ここで赤道儀の登録機能は非常に便利です。
予め登録しておけは1台のMTS-3SDI+で複数の赤道儀を駆動でき
ご注文時にご指定いただければ,EM-10やEM-200とGPなどに対応します。
(いずれもMTS-3対応に改造した赤道儀に限ります)


111113
上はビクセンSX系赤道儀をMTS-3SDI+で改造した写真です。
オリジナルのスターブックは安全のため子午線越を越えると
鏡筒の東西入れ替をしてくれますが写真撮影派にとっては困った機能です。

一方,MTS-3SDI+やDynoStarX3は子午線越えに対する配慮はないため
当然のごとく恒星時追尾は継続し,子午線越えに伴う赤緯の
自動導入駆動方向の切り替えも人が介入しなくてはなりません。
切り替えなければそのままの状態で再アライメントや導入もできますので
写真派には願ってもない機能ではないでしょうか?
(赤緯の駆動方向切り替えは側面のスイッチで簡単に行えます)

今後のスケジュール予定
・SX系対応:2011,12末までご予約受付,2012,2月納入
・EM-10:2012,1末までご予約受付,2012,3月納入
・EM-200:2012,2末までご予約受付,2012,4月納入

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既にご注文いただいておりますGP系用MTS-3SDI+は
輸入が遅れてご迷惑おかけしましたが第一ロット分は入荷しました。
順次,ご注文順に出荷しておりますので今暫くお時間いただけると幸いです。
なお,追加でディスプレイのご注文もお受けしますがその際は
納品が来年1月となることをご了承ください。


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