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2012年5月

2012年5月31日 (木)

ケアンズウェッジ

B12_05_31
以前ちょっとふれましたがケアンズウェッジの試作品が完成しました。
まだ各部の干渉やバランス確認用の試作段階なのでアルマイトは施していません。

このウェッジは正格に16.9度(ポートダグラス仕様は16.5度)に加工しているので
内蔵の水準器で水平を取れば,0.5度程度の精度で極軸の高度は合います。
水平は三脚の抜き差しで調整しますが必要であれば石突のネジでも微調整可能です。

この緯度固定ウェッジは軽量化が主な目的ですが
極めて丈夫なこと,重心が低くなり振動が出にくいことなども
極軸調整が容易なことと併せて大きなメリットです。

また三脚のフラット面と合わせて取り付けられるので
低緯度でありながら三脚とジンバルのクランプが干渉しません。

このウェッジは先日もご案内しましたとおり
GF50とPTP-Flat(K-ASTECオリジナルの天文用BENROフラット三脚の名称です)
をセットでご購入いただいた方にサービスいたします。
ご購入後に16.9度か16.5度かを指定いただければ作成後お送りします。
 
GF50の発売は諸事情で6月16日(土)となりました。
当日,協栄産業大阪店で展示即売を行いますので
ご興味のある方は現物に触れていただけると幸いです。
GF50の最大の特徴は如何なる構図でも完全なバランスです。
これは実際に触れていただくのが一番かと思い企画をお願いしました。

なお,東京店でも予定しておりますが日程は後日発表いたします。


GF50の価格は以下のとおりです。
既にジンバル雲台を所有されている方は赤道儀単体でもお求めいただけます。
・基本セット:96,000円 ジンバル雲台(BENRO GH1P),ケンコー製極望付き
・ジンバルなしモデル:69,000円
・基本セットとPTP-Flatのセット:125,000円(16.5又は16.9度ウェッジサービス)

上記のPTP-Flatセットの場合,緯度16.5度前後でしかご使用いただけません。
GF50には三脚取付座は標準付属するので国内や他の緯度でご使用いただく場合は
高度・方位調整装置を別途お求めになるか2WAY雲台等が必要になります。

 
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この土日は福岡で開催されるCANP'12に出席します。
明日から準備作業があるので明日~日曜日までは休業とさせていただきます。

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2012年5月22日 (火)

スケアリング調整ができそうなデジカメ

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通常の一眼レフカメラボディと専用レンズの場合
当然ことですがフランジ式のフォーカサーやスケアリング調整機構を
ボディとレンズの間に組み込む余地はありません。
35mm判よりフランジバックが長い,645や67など中判用のレンズを用いれば
できない事もないのですが,ラージフォーマット用のレンズはシャープさが劣ります。

そこで注目したのがCentral DSが販売しているCDS600D(1100D)。
デジカメの撮像部などを専用の筐体に移植したイメージで
もはや改造デジカメの域を超えているようです。
シャッターや液晶パネル,記録メディアなどは一切無くてパソコンからの制御専用です。
感覚的にはワンショットカラー冷却CCDカメラそのものです。

 
カメラレンズとの接続部は取り外しができる専用のマウント(青い部分,M60P0.75)
となっているのでそれを外すことで,10mm程度のフランジバックを確保できそうです。
10mmあればスケアリング調整対応のフォーカサーが作れないかと思い入手しました。
(そのまま望遠鏡と接続する場合は,付属の2インチスリーブを使いますが
M60P0.75のネジ部に直接接続することもできます)

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このカメラの背面です。
電源を入れて最初に感じるのがファンの静けさで耳障りな音はほとんど感じません。
また消費電流も小さい(実測で2.2A)ので移動派にとっては歓迎されそうです。
カメラと冷却の電源(12Vで供給)はそれぞれ独立したスイッチがあるので
準備中は冷却を停止するなどしてバッテリーを節約することもできます。


スケアリング調整機能つきフォーカサー実現化の目処が立てば改めてご紹介いたします。

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2012年5月21日 (月)

雲越しの限界線観測

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7:23:48~7:24:42秒まで,約1分間写真を並べてみました。
減光用のフィルターがなくとも見られるほど雲越しでの撮影だったので
強烈な処理を行いましたが何とか組み写真に仕上げられました。

月縁を考慮した北限界線の予想では,私の観測所はその外側でしたが
実際も予想どおり外側で部分食だったようです。(金環になっていない)


上記は写真のデータを分析した結果追記しました。
また,それに伴いタイトルも変更しています。
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以下は速報です。

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それまでは厚い雲に阻まれていましたが,食最大の数分前から雲が薄くなりました。
なかには肉眼でも見られるほど雲越しの撮影もあったので
フィルターを外して撮ったコマもあります。(上はノーフィルター,7:25:04秒)

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上の写真はほぼ食が最大となる7:24:26秒に撮影したものです。
 

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観測風景ですが、食の最大を過ぎた後はこんな空に戻ってしまいました。

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写真は全て,P-2に搭載したFC60+2XリアコンとE-1です。
主砲のTMB-152(15cm屈折)は4,000mm程で接触部を撮影する予定でしたが
雲に阻まれたのでFC-60とは両立できませんでした。

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2012年5月15日 (火)

2012北オーストラリア日食ツアーのご案内

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写真は2010イースター島皆既日食の第二接触

5月22日で定員に達しましたので受付は終了いたしました。 ありがとうございました。

5月18日現在3名様からお申し込みいただきました。ありがとうございます。
残り枠は1~2名となりましたのでご連絡いたします。 

120515
日食観測地のマウントカービンの写真です。(クリックで拡大)
中央左の白い円形部はロディオ場でここをメインの観測地として押さえています。


私は25年前の沖縄金環日食のときから「西九州日食観測同好会」主催の
日食ツアーに参加させていただいています。
今年11月の北オーストラリア日食にも参加しますが
一般募集される旅行会社のツアーと違い,有志で企画するツアーなので
いつも同じような顔ぶれで再会が楽しみです。

今日は,このツアーに4~5名ほどの余裕がでたとの事なので
ツアーのご案内を行います。
ご興味がある方はHPからご質問いただけると幸いです。

日程は以下のとおりです。

11月11日
  関空からジェットスター便でケアンズへ

11月12日
  早朝ケアンズ着,入国手続き後ポートダグラスへ
  ポートダグラスのホテルはアーリーチェックイン
  ポートダグラス近郊の散策~市内レストランにて夕食

11月13日
  ポートダグラス近郊の観光
  マウントモロイ経由マウントカービンへ
  着後 観測場所の確認,観測レクチャー後夕食(BBQ) 夜は南天の星空探訪

11月14日
  早朝皆既日食観測 観測終了後朝食
  マウントカービンからポートダグラスへ キュランダ観光 夕食~祈念パーティ
 
11月15日
  終日グレートバリアリーフ観光 ケアンズ市内レストランで夕食

11月16日
  朝食後ホテルチェックアウト出国手続きジェットスター便で関空へ


とりまとめると
ベースはポートダグラスに滞在し,移動は僅か。
その移動には大型バス1台+下見や夜間の撮影用にワゴン車1台。
ポートダグラスのホテルは,シェラトン・ミランダ・ポートダグラスで
到着前夜から4連泊確保。(予定では2泊しか宿泊しません)

日食観測前夜は南天の星を撮影するため,キャラバンパークに宿泊。
ホテルと違い暗い環境で写真撮影ができます。電源も確保予定。
(昨年11月に下見してこの場所に決定)

日食前日にマウントカービンに移動し(ポートダグラスの西約40km)
日食観測後はまたポートダグラスへ帰ります。
その間もポートダグラスのホテルは確保しているので天候次第では
ホテルに残って観測することもできます。
最後の日はケアンズ泊まりです。

費用は398,000円 関空集合で燃油税,空港利用税などは含んでいます。

 

参加者には,毎年のようにオーストラリアで撮影を行っている人もいて
南天の極軸会わせに精通しています。
南半球が初めての方では極めて難しい極軸合わをサポートいたします。
また私も現地での機材のトラブルをサポートいたします。

さらに大型バスに加え1台ワゴン車をレンタルします。
天候の都合などで観測地を変更する場合,その下見に使うためですが
ホテル宿泊時も近くの暗いところまで出かけて撮影する方は利用できます。

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2012年5月13日 (日)

StarlightXpress SXVR-H694ファーストライト

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・SXVR-H694 冷却温度不明(-5℃程度?カメラ付属の制御ソフトで温度制御したときの
         電流変動(ON-OFF)の周期から推測)
         1分露出の15枚コンポジット,ダーク,フラット補正なし
・TOA-150+レデューサー


先ほどStarlightXpress SXVR-H694のファーストライトを行いました。
60秒露出×15枚コンポジット,フラット,ダーク未処理,少しトリミング。

まだ制御ソフト(ASTOR ART4)がこのカメラに対応していないので
SXVR-H18を選択しての撮影です。
そのため温度管理ができていませんが何とか撮影できました。

先日同じ対象を撮影したSXVR-H18と比べると高感度を実感できます。
あまり良い空では無かったのですが
総露出時間は15分にしては良く写っていると思います。
輝点ノイズもほとんど気にならないレベルのようです。

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参考用にH-18を選択して撮影した場合のフレームをアップします。
画素数の関係から余白(余黒?)がでますが撮影はできます。
60秒露出のワンカットで,レベル処理とデジタル現像を行っています。
余白のため構図を間違えました。

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2012年5月12日 (土)

GF50赤道儀のオートガイド機能

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一般的にはポータブル赤道儀にオートガイド機能は不要かと思いますが
日食遠征時も夜は冷却CCDカメラで撮影されたい方にとっては状況が異なります。

撮影対象にもよりますが,通常冷却CCDでの撮影は比較的長時間露出することや
解像度の違いでなかなか星は丸く写ってくれません。
写真のように100mmのカメラレンズを
Pモーションが±10秒角程度の赤道儀に載せても微光星は伸びてしまうようです。

星が丸く写らない要因はPモーションだけではないので
本来は2軸ガイドをすべきでしょうが,極軸を正格に合わせる事ができて
全体のバランスが良いシステムなら
100mm程度は極軸だけでもガイドすれば満足のゆく写真が撮れそうです。

ちなみに写真のシステムは全て一式で6.2kgです。
極く小さいウエイトが付いていますがこれで完全にバランスが取れています。
 
 

以前,極軸の高度を調整する事で擬似的に2軸ガイドを行うアイテム
紹介しました。
これは子午線を挟んで前後3時間ほどの天頂~南の対象なら
何の問題も無くガイドできることを確認していますが
南天の場合は極近くを狙うのでちゃんと機能するかは未確認です。

極軸だけのオートガイドで100mmを完全にガイドできるかや
上記のアイデアが北天でも使えるかなど,結果は後日またご紹介します。


写真のEF100F2.8LマクロISとStarlightXpress SXVR-H18/694などを
固定するバンドは受注生産しますのでご希望の方はHPからご連絡ください。
標準でマイクロフォーカスアジャスターに対応します。

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2012年5月11日 (金)

ポータブル赤道儀で金環日食の撮影

極軸のみのポータブル赤道儀でレボルビング装置を使うアイデアとして
自由雲台の回転角度を制限し,それにバランスウエイトを取付る
改造をご紹介しましたが
今回はそれを,間近に迫った金環日食を撮影するためのアイテムとして
緊急に商品化する事になりました。
このアイデアに共感いただいた協栄産業様で販売されます。

下の写真は開発中のGF50赤道儀のジンバルを外して取り付けた状態です。
ボーグの50FLを搭載しています。
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価格はバランスウエイトを取り付けられるよう改造したバル自由雲台と
850gのウエイト(SUS420製)+200mmのシャフトをセットで12,800円です。
シャフトを外せば通常の自由雲台として使えます。
延長用の100mmシャフト(これをメインに使う事も可)は1,000円です。

このウエイトは後日発売するスカイメモRやガイドパック専用の
シャフトでもご使用いただけます。ウエイトやシャフトの単体販売も行います。


B12_05_112
GF(Gimbal-Fork)50赤道儀は現在パネルの印刷中です。
写真はまだ印刷前ですが赤道儀としての機能は完成しており最終テスト段階です。

GF50赤道儀は基本的にジンバル付きでの販売ですが
ジンバルを所有されている方のためにジンバル無しでも販売いたします。
またBENROフラット三脚+赤道儀ウェッジのセット販売も行います。
 

ウェッジと言えばケアンズ日食記念として,ケアンズ(16.9度)と
ポートダグラス,マウントカービン(16.5度)の緯度に合わせたウエッジも製作中です。
ウェッジの水準器で水準を出せば観測地の緯度に合うので
なれない南天の極軸合わせに便利です。
極望をみながら方位を振れば八分儀座の台形が視野に入ってきます。
単純な傾斜したプレートなので軽いのも魅力です。(100g程度)


大げさなものではないうえ,一回だけしか使えないので
BENROフラットとのセットを購入いただいた方への“おまけ”として準備中です。

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2012年5月10日 (木)

Lodestar 用一括コネクター改造キットのご案内

StarlightXpress LodestarのUSBとガイドケーブルを一括化する
改造キットを販売いたします。
コストを下げるため,受注分を一括生産しますので期間限定
(一式で11,000円,5月末日までの受注)となりますがよろしくお願いします。
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Lodestar側のメタルコネクターは音響や映像関係で多用される信頼性の高いものです。
コネクターの差込位置合を気にせずに接続できるのでケーブルの脱着が便利です。
(押し当てて回せば位置が合ったところで差し込めます。
回しているときは電極は接触していないので破損しません)

反Lodestar側は,パソコン接続用のUSBケーブルとガイドケーブルです。

全て配線ずみでLodestarとの接続はUSB,ナイロンコネクターとも差し込むだけです。

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ガイドケーブルはRJ11仕様とタカハシTEMMA2用のMinDin仕様をお選びできます。
(TEMMA2M用は対応しません)
ケーブル長は以下から選択できます。
・USBケーブル:1,2,3mm
・ガイドケーブル:1,2,3,4,5mm(TEMMA2用は1.8mのみ)

価格はLodestarに取り付ける本体が6,000円,ケーブルが5,000円です。
(TENMMA2用は6,000円)
ケーブルはUSBとガイドケーブル長を次のようにご指定ください。
U2G3ケーブル(USBが2mガイドが3mの場合)
送料は一律500円です。


ご注文例は,本体1個,U2G3ケーブル1本,U1G2ケーブル1本など。
基本的に取付はご自身でお願いいたします。
新規にLodestarをご注文いただく場合のみ取り付けて出荷いたします。
価格は65,500円(ケーブルは別途)です。

Lodestar本体を当方または天文ハウスTMMITAでご購入いただいた方に限っては
万が一改造によりLodestarが故障した場合は無償で対処いたしますが
それ以外はご対応でき無いことをご了承ください。

受注は5月末日までで出荷は6月から受注順に行います。
以後はLodestar本体ご購入時のオプションとして販売しますが
単体販売の予定はありません。

写真は試作品です。
商品は本体の直径をLodestarより僅かに太い37φにしますので
接眼スリーブのストッパーになります。

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2012年5月 6日 (日)

観測所の床張り替え

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連休は観測所に出かけました。
昨日紹介した限界線の踏査が主目的でしたが観測所の床の張り替えも行いました。
以前は仮にカーペットを並べていましたが
ゴミや虫の掃除が面倒なので板張りにしました。板張りだとさっと掃けて便利です。
同時に床を少し嵩上げし,邪魔なピラーの脚部は床面から出ないようにしています。


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また,日食に向けて鏡筒も入れ替えました。
観測所はほぼ限界線上なので極限まで細くなった太陽をアップで撮影する予定です。

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2012年5月 5日 (土)

限界線観測の適地踏査

先日ご紹介しておりました金環日食限界線観測の適地踏査を行いました。
測量用の小型トランシットを用いて最大食時の方位角と高度の見当をつけます。
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下の写真は「西九州日蝕観測同好会」の宿泊地から日食時の太陽方向を見た状態で
遠くに宮崎県最高峰の祖母山が見えます。

ここは月縁を考慮した北限界線より外(北)側なので部分食になると思われます。
ここを拠点として,南東方向の限界線付近や
さらに南東の限界線の内(南)側に部隊を配置する予定です。
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ここがほぼ北限界線が通過している高校(現在廃校)のグラウンド。
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ここは限界線から約3km南東方向の地点で金環食になる予想。
先日紹介したとおり,限界線の内(南)側は急峻な九州山地にかかります。
地元の人に紹介してもらった鏡山の頂上で,海抜は約900mです。
ここも押さえておきたいのですが早朝の移動にはちょっと厳しい山道でした。
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観測地はなんとか決まりました。後は当日も写真のような好天になることを祈ります。
今朝(踏査の翌朝)は日食と同じ時間帯に
再確認しましたが日食当日にとっておきたい程の素晴らしい青空でした。

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2012年5月 2日 (水)

ジンバルフォークの完全バランス化

度々ご紹介していますジンバルフォークシステムは
ジンバルのクイックリリースクランプ部に
5~6cm程度の鏡筒を取り付けた状態では,ほぼ完全なバランスになりますが
レボルビング装置経由でカメラをつけた場合はカメラ側が少し重たくなります。
その程度は自由雲台で無理な構図を取った場合と比較すれば軽微なものですが
それでも重量級のカメラやレンズを搭載すると少し気になるレベルです。
写真のようにグリップ部が一番外を向く構図でアンバランスは最大となります。


そこで手軽な対策としてジンバル側に軽いウエイトをつけてみました。
写真は手元にあったローレットノブですが数10gもあればバランスが取れます。
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ジンバルはクランプの底の穴にカメラ用の太ネジアダプターをねじ込んだだけです。
外観にも影響を与えず良い方法と思います。
W1/4カメラネジなのでコンパクトカメラなどをウエイトの代用にもできますしね。

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バランス対策としてはジンバルを極軸中心からオフセットしてつける方法もありますが
その場合,ジンバルの極軸相当の回転は使えず
回転とクランプは赤道儀側で行うことになります。
使い易いジンバルのクランプが生かせなくなるのであまり良い方法ではないようでした。

ジンバルとレボルビング装置をご購入いただいた方には上記対応を準備中です。
強度等評価後改めてご案内いたしますが
価格は固定ウエイトで2,000円,可動ウエイトで4,000円程度です。
(改造,ウエイトシャフト含む)

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ポータブル赤道儀の高精度を活かすために

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ASTRO TRACのTT320X-AGはPモーションを感じないほどの高い追尾精度です。
50FL+5mmのアイピースで追尾状況を確認した限りでは
シンチレーションの方が大きくPモーションは検出できませんでした。
これなら写真のような100mm程度の望遠レンズなら
ピクセル等倍でもまん丸い星像が期待できそうです。

ただ,この精度を活かすには,全体のバランスが取れていることが重要と思います。
写真のような丈夫な三脚も重要なアイテムです。
如何に追尾性能が高くてもバランスの悪いシステムでは
たとえ100mmの望遠レンズでも星は丸く写ってくれないようです。
ピクセル等倍でも丸い星像を求めるかは人それぞれの価値観によりますが。


写真のASTRO TRACのTT320X用ジンバルフォークシステム
レボルビング装置付で63,500円(一部オプション使用)
天文用として極限まで軽量化したBENRO C4770Tは58,500円です。

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