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2012年7月

2012年7月29日 (日)

XY50その-2

XY50は発表直後から多くのご注文いただきありがとうございます。
発表後数時間で,先行的に入荷した20台は完売いたしました。
その後のご注文分は来月10日前後の出荷となりますのでよろしくお願いいたします。


B12_07_292
前回ご案内した内容の補足ですが
上の写真はPTP-Flat(特注のBENRO FLAT三脚)にXY50を取り付けた状態です。
Flat三脚の場合,写真のように中央の1本を真北に向けた方が
見た目のバランスが良いのですが
それを実現するのが専用の固定機構と0.5mm厚のシムリングです。

B12_07_291

太ネジ(UNC3/8)のネジピッチが約1.6mmなので1枚で約120度締め付け位置が
変わるためシムの枚数を調整すればレバーは丁度よい位置で固定できます。
一度調整すれば三脚を変えない限りそのままご使用いただけます

なお素早く三脚と赤道儀の脱着を行う方法として通常は下の写真のように
三脚台座プレートは常に三脚側に取り付けておくこともできます。
(締め付けレバーは簡単に取り外せます)
XY50の上半分はGF50などにつけたままにすると
一般的な赤道儀のように台座に落とし込めば良いので脱着が楽です。
B12_07_293

XY50はご使用の緯度や赤道儀取り付け面の角度に対応した
以下の4タイプを準備していますのでご注文時はご指定をお願いします。
予めに指定の緯度プレートを取り付けた状態で出荷します。
(オプションとしてプレートの単品販売も行います)

GF50やポラリエなど一般的な
底面がフラットな赤道儀でご使用の場合は以下のとおりです。
・XY50-0 :緯度調整幅 0±15度
・XY50-15:緯度調整幅15±15度 ← ケアンズに最適です
・XY50-35:緯度調整幅35±15度
・XY50-55:緯度調整幅55±15度

底面が35度に設定された一部の赤道儀では,XY50-0(注:以下参照)
背面で固定するASTOR TRACなどではXY50-55で緯度35度に適合します。

またXY50-0は日食観測などでバランスウエイト側にも鏡筒をつける場合
メインの鏡筒との光軸調整装置としてもご使用いただけます。
両軸ともクランプで確実に固定できる事や最初にご説明いたしました
締め付け位置を調整できる機構を有するのでお勧めです。

なお,0度,15度,55度(9月入荷予定)プレートの初期ロット生産数は各20枚です。
本体と一括製作する関係上,次期ロットの入荷時期は未定です。


仕様
・対象赤道儀:GF50,ポラリエ,その他同クラス(1kg程度)のポータブル赤道儀
・質量:約600g
・大きさ:W90,D90,H105
  マークX極軸体やスカイメモ用としてはXY65を10月に発売予定です。

 


注意書きの解説

赤道儀自体に緯度相当の傾斜角を持つ機種では
三脚との間に高度・方位調整装置をつけると背が高くなるため
高度・方位調整装置にかかるモーメントが大きくなります。

XY50-0で緯度調整はできますが搭載する赤道儀の機種によっては
モーメントによる振動が懸念される事を予めご了承ください。
そのような機種では10月発売予定のXY65をご推奨いたします。

以下の写真左は赤道儀が大きいため極端な例になっていますが
三脚から赤道儀の不動点までの距離が長くなりその影響で振動が発生します。
右はGF50を装着した例で極めて低重心になります。

B12_07_294_2
(写真左はXY50-35を説明のためにXY50-0相当で仮組したものです)

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2012年7月27日 (金)

XY50,価格と仕様を見直して出荷開始!

B12_07_271
4月に発表しましたポータブル赤道儀の極軸高度・方位調整装置(XY50)は
仕様や生産体制の見直のため発売が遅れておりましたが
全てをクリアーできたので本日から出荷開始しました。

4月の時点から大きく改良したのは三脚との固定方法。
通常,三脚に雲台などを取り付ける場合は
雲台を回転して三脚のネジにねじ込みますが,互いの接触面が広いので
雲台を回す力はその面の摩擦で消費され締め付けが弱くなります。
反対に取り外す時は互いの面間の摩擦が大きいため(くっついた状態)
緩めるのに大きな力が必要な事があります。

その対策として,XY50は締め付け専用の回転部を内蔵しました。
写真中央の真鍮製の部分でレバーで180度回転します。
 

三脚への固定は,最初は普通の雲台と同じようにXY50を回転させますが
最後の締め付けは真鍮の部分をレバーで回して固定します。
三脚とXY50の接触面は回転に伴う摩擦は発生しないので
レバーを軽く締めるだけで強固に固定できます。

また, BENRO FLATなどセンターポールが無い三脚では
従来方式ではねじ込み位置と三脚の足の位置関係がどうなるかわかりませんが
XY50なら一本の足を真北にあわせられます。
(締め付け時のレバー位置調整のため0.5mm厚のスペーサー2枚が標準付属)
 

上記に加え,両軸の固定は全てクランプ式を採用するなど
とことんこだわった構造で15,800円でのご提供です。
部品点数からみると破格値です。

私は商品の価格設定方法は原価を積み上げるのではなく
その商品の使用目的に見合う価格が要求されると思います。
4万円程度のポータブル赤道儀を載せる台に
それに近い出費を要求するのは間違いと思うのです。
今回はそれを実現するために生産方法を見直すなどで
大幅なコストダウンを図りましたが
製品の目的から要求される構造や外観の仕上げなどへのこだわりは
従来と変わりありませんのでご満足いただける製品に仕上がったと自負しています。
 
 

今週中に出荷するXY50を並べてみました。これで初期ロットの1/5です。

B12_07_272
このXY50とBENRO FLATのB級品(輸送中に外装が痛んだ程度)のセット販売
を行います。
数量は僅かですが32,800円でご提供いたしますのでよろしくお願いします。

 

申し訳ありませんが,先行入荷分の20台は完売しました。
次の入荷は8月10日前後を予定しております。
なお次回は大量に入荷します。
直ぐに売り切れる心配はありませんのでよろしくお願いいたします。(7/28日追記)

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2012年7月22日 (日)

Cマウント-24.5mm変換アダプター

B12_07_22
24.5mm規格のスリーブにStarlightXpress Lodestarを取り付ける
変換アダプターを製作しました。
タカハシのスカイキャンサーやH-40赤道儀のガイド鏡で
Lodestarをご使用になりたいとのご要望を受けてです。


スカイキャンサーやH-40赤道儀のガイド鏡は
以前はMEADEのPictor201XTと組み合わせて使用していました。
オーストラリアでは随分と活躍してくれましたが
一度ガイドマウントの要らないガイドシステムを使うともう元へは戻れなくなります。

このガイド鏡はファインダー用の対物レンズを使用していますが非常にシャープです。
4cmでFL240mmなので700~800mm程度なら余裕でガイドしてくれるので
また,新しい活躍の場ができそうです。


このCマウント-24.5mm変換アダプターはご要望を受け
先日ご紹介しましたペンシルボーグを使った小型ガイドシステムと一緒に作りました。
例によって少し余剰がありますのでご希望の方はHPからご注文お願いします。
価格は3,000円で送料は全国一律500円です。

商品は写真中央の4個の小さいスリーブで右のペンシルボーグ用と比べると
ずんぶん小さいものですが製造コストはあまり変わりません。

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2012年7月18日 (水)

AG88受注生産のご案内

先日ご紹介しました,シグマ光器製の回転ステージを流用した超小型赤道儀は
(コンセプトがカメラレンズを使った天体写真撮影専用なのでアストログラフと
呼ぶ事にし,ウォームホイールの直径から開発名をAG88としています)
記事をご覧になったお客様から商品化の問い合わせをいただいておりますが
その決定は追尾精度が一桁なら開発したいとお答えしておりました。

120718
このところ九州地方はほとんど晴れる事がなかったのですが
昨夜になって何とか撮影できました。その結果が上の写真です。
これまでも雲間からは眼視で追尾状況を確認していましたが
今回,写真の結果も眼視と同じように
アルビレオの離角の1/4~1/5ほどの振幅でしたので間違いないでしょう。
両者のテスト結果,P-Pで7~9秒角(±3.5~4.5秒角)なので
10秒以下は問題なくクリアーできそうです。

写真はバリエクステンダーを付けたFC60(FL約800mm)+EOS40D,16分間露出
天の赤道付近を撮影,比較星はアルビレオ,ピクセル等倍表示


今回,Pモーションがクリアーできたので既にお問い合わせいただいている
お客様には受注生産でお請けすることとしました。
まだ完成品の形もない状態ですが
ご興味のある方はお問い合わせいただけると幸いです。
AG88のイメージや特徴は以下のとおりです。

B12_07_18
上の写真はドーナツ型の回転ステージ中央で極軸を支えるハウジングです。
極軸はハウジングに2個のベアリングで保持されており
スラスト,ラジアル,モーメント力はステージに伝わらない構造にしてみました。
回転ステージに加わる力は回転力のみです。
極軸自体の耐荷重は10kg以上はありそうです。

Ag881_2
上図は極軸体の断面で上の写真との関連がお分かりになられるかと思います。
極軸と回転ステージは,極軸望遠鏡側のクランプリングで挟まれる
薄いステンレス板で回転力だけ伝える構造です。(緑のディスク部)

赤緯軸側はパノラマ雲台等を使うことを考慮した汎用性の高いコの字型金具仕様です。
 

 
ただ幾らPモーションが小さくとも安心して撮影できるのは100mm程度まででしょう。
移動の場合,三脚が地面に沈み込むことなどで
それ以上の焦点距離や長時間露出の場合どうしても星は丸く写りません。
完璧な星像を求められる方のために2軸ガイドを可能とする赤緯体も準備いたします。
リモート撮影ができるよう自動導入対応です。

Ag88gt_2

今回の受注生産は今年中を目処にお請けする予定です。
ただ製作能力が限られている事や,既に手配している三脚の数量面
また,納期面でご希望に添えられない場合もあります。
特に8月に入荷する専用のカーボン三脚は残数が10本ほどになっています。


受注生産品の価格は以下のとおりです。

・AG88-F(上段スケッチの赤道儀本体+PTP-Flat三脚仕様):158,000円
・AG88GT-F(下段スケッチの赤道儀本体+PTP-Flat三脚仕様):233,000円

・AG88-C上段スケッチの赤道儀本体+PTP-Carbon三脚仕様):188,000円
・AG88GT-C下段スケッチの赤道儀本体+PTP-Carbon三脚仕様):263,000円

全機種に極軸望遠鏡(ケンコー製)と極軸高度・方位調整装置が付きます。
GT仕様にはバランスウエイトも付属しますが鏡筒取り付け部はオプション)
AG88は恒星時駆動のみ(4.5V駆動)でAG88GTは自動導入仕様(12V駆動)です。

詳細な仕様はご連絡いただければ個別にご案内いたしますが
海外遠征を強く意識し,200mm程度までのカメラレンズでの撮影を目的とした
アストログラフで,専用の三脚も含めた重量が4.5kgほどのものです。
(自動導入仕様の場合,バランスウエイトは含まず)


AG88は今年中は個別に受注生産を行い
その経験を元にお客様のニーズを反映した商品として発売を目指します。

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2012年7月16日 (月)

110台のRR-110

B12_07_16
レボルビング装置(RR-110)はお陰様をもちまして
今回のロットで累計生産台数が110台になりました。

2月の発売以来,約半年間で100台ほどもお買い求めいただいた背景には
自由雲台での構図取りの難しさや,無理な構図によるたわみで星が流れるなど
自由雲台に対してご不満をお持ちの方が多い結果と推測します。

発売中のGF50赤道儀はジンバル雲台(BENRO社製GH-1P)が標準付属しますが
ジンバル雲台とレボルビング装置はベストマッチです。
ポータブル赤道儀では星空と地上の風景を一緒に写すことがありますが
ジンバルだけではどうにもなりません。
ジンバル雲台を使うポータブル赤道儀にとってレボルビング装置は
必需品と言えるでしょう。
ジンバルの2つの軸だけではカメラを目的の方向に向けるだけで
地上の風景を水平に写すためにはどうしてもレボルビングの回転軸が必要です。

写真手前はRR-110を組み立てる前のパーツ状態
手前右は開発中のStarlightXpress社製冷却CCDカメラ用です。


今回20台以上入荷しておりますが,既に半数ほど出荷し
在庫は10台ほどとなっております。次のロットは9月の予定です。

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2012年7月13日 (金)

小型ガイドシステムのご提案

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GF50などで使える便利な小型ガイドシステムが完成しましたのでご紹介いたします。
今回のガイドシステムは,GF50などのポータブル赤道儀用のみならず
小型赤道儀用として多彩なガイドシステムをご提案いたします。
シンプルなシステム構成となるため,トータルでのコストダウンが図れます。
また非常に軽量なため海外遠征用としても最適です。(PL85も含め280g)

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システムのベースとなるのは上の写真中央の黒い筒状の部分(Cマウントスリーブ)で
ペンシルボーグ(抜き差しでピント調整)とStarlightXpress Lodestarを接続します。
この筒とLodestarはCマウントネジで接続されますが
その間に各種取り付けプレートを挟み込む方式なので
Lodestarはプレートに対して回転方向の固定位置を調整できます。
現時点でプレートは,A,B,Cの3タイプを準備しました。
プレートAは写真手前の頂部が丸いもので一般用。PL85などに直接取り付け可
プレートBはM6-35mm間隔×2本の通し穴仕様でTBシリーズの鏡筒バンド固定用
プレートCはBの両面がM6タップ仕様です。 


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上の写真はポータブル赤道儀などでカメラレンズをガイドするケースです。
Aプレートを使いカメラと一緒にクイックリリースプレートへ固定します。

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次は最もシンプルなファインダー台座に取り付けるアイデアです。
リモート撮影を行う場合,ファインダーは使うとしても初期アライメント時だけなので
ファインダーは取り去りそこにガイド鏡をつけ
必要であればアライメントはガイド鏡で行う提案です。
このシステムの最大のメリットは主鏡とガイド鏡の光軸が完全に合うので
PHD Guidingなどのキャプチャー画面で目的天体を写野中央に導入できます。
実際に使ってみると雲が流れて来るのも良くわかり非常に便利でお勧めです。

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これは,タカハシ製純正鏡筒バンドの頂部へクイックリリースクランプ(QRC50)
とクイックリリースプレート(PL85)を使って取り付けています。
(鏡筒バンドに固定されたW1/4ネジを外す必要があります)
他のシステムにQRC50を付けておけばガイド鏡の付け替えは簡単です。
  
価格は以下のとおりです。

・ファインダー用フルセット:73,500円 → 発売記念価格として69,800円(5台限定)
 セット内容:ペンシルボーグ,Lodestar,Cマウントスリーブ

・タカハシ鏡筒バンド取り付けセット:18,800円 → 発売記念価格17,500円(10台限定)
 セット内容:Cマウントスリーブ,プレートA,QRC50,PL85,固定用W1/4ネジ

・タカハシ鏡筒バンドフルセット:87,500円 → 発売記念価格79,800円(5台限定)
 セット内容:上のセットにペンシルボーグとLodestarも含めたセット

 *ペンシルボーグとLodestarも含めたセット5台限定は2商品併せての数量です。

単体販売価格
・Cマウントスリーブ:4,600円
・プレートA,B,C:何れも2,200円
・QRC50:7,500円
・PL85:4,500円

何れも7月25日から出荷開始予定です。

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2012年7月10日 (火)

超軽量カーボン三脚(P-2用として)

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お問い合わせいただきましたビクセンGPアダプター仕様も対応できますが
三脚の数量が限られていますのでP-2用を優先しました。
GP用も平行して受注いたしますのでよろしくお願いします。
価格等はP-2用と変わりありませんが,P-2用と併せて5本程度の受注枠となります。
(7月11日追記)

7月16日現在,残数は2本となております。
7月17日現在,残数は1本となりました。
受注枠に達しましたので終了いたします。ありがとうございました。7月18日追記


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海外遠征の軽量赤道儀用として企画したカーボン三脚ですが
先の先行受注でご要望の多かった,P-2用を追加受注する事としました。
来月入荷分は,既にご予約いただいている分と本来目的に使用するため
今回のP-2用としては5本程度の受注となります。

今回のロット分は11月のケアンズ日食に間にあうので
観測機材としてP-2を検討されている方は如何でしょうか?
P-2赤道儀とのマッチングは最高で僅か1,200gとは思えない強度です。

カメラ三脚より開脚角度が大きくて,側面の赤道儀固定ネジを3カ所に配置
するなど,天体望遠鏡用として特別に製作したカーボン三脚です。

B12_07_102
P-2との接続方法は2つの方法があります。
1つめは,左の写真のように下面からP-2用の固定ネジで締め付ける方法で
無改造で対応できます。
純正三脚と同じ方法で専用のスペーサーと大きなワッシャーが付属します。

もう一つは,P-2用の固定ネジの外周を極僅か削り専用のスペーサーと
固定ネジを付けたまた上面から落とし込みます。
この場合,固定ネジをお送りいただければ無償で加工いたします。
赤道儀を三脚に落とし込むだけですので脱着が容易です。

価格はP-2用のアダプター一式が付属して58,500円です。(送料は実費)
固定方法は何れにでも対応いたします。
(P-2固定ネジの加工をご希望の場合は郵送していただく必要があります)

仕様
・名称:PTP-C(Carbon) 小型赤道儀専用1段式カーボン三脚
・カーボンチューブ直径:40mm
・全長:約680mm
・質量:約1,200g
・開脚時の高さ:620mm
・付属品:ソフトケース,金属石突き,カメラネジ用アタッチメント(W3/8)
     P-2専用アタッチメント

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2012年7月 5日 (木)

K-ASTECフェア開催

明日,7月6日(金)と,7日(土)は協栄産業東京店で
K-ASTECフェアを催していただくことになりました。

先月発売しましたGF50赤道儀などを展示いたします。
GF50の最大の特徴である完全なバランスやその強度など
実機にふれてくださり,実感いただけると幸いです。

B12_07_061_2
GF50のもう一つの特徴は,極軸望遠鏡を完全に調整して出荷することです。
以前も紹介しましたが,極軸望遠鏡そのものの芯出しと
赤道儀の極軸との平行度調整を行います。
何れも遠景で調整するのですが
九州地方はこのところ豪雨続きで屋外での調整に支障をきたしていました。
幸い今日は雨が上がったのでフェアに間に合わす事ができホッとしています。

B12_07_062
写真は極軸側を三脚に固定し,赤道儀本体を回転させながら
極軸望遠鏡と極軸の平行を調整しているところです。(写真は室内で撮影)


GF50はオートガイド端子がついていますが(専用ガイドケーブル標準付属)
それは,正確な極軸セッティングができてこそ意味をなします。
極軸が合っていれば極軸のみのガイドでも100mmクラスなら完全な星像が得られます。

また,ポータブル赤道儀の場合,オートガイド端子だけを準備しても
使えるガイドシステムがないと意味がありません。
GF50は近日中に専用の小型ガイドシステムを発表しますのでご期待ください。

軽量三脚や,高度・方位調整装置,またレボルビング装置~ガイドシステムなど
ポータブル赤道儀に必要なアイテムを総合的にご提案いたします。

フェアではGF50の他,各種鏡筒バンドやアリガタ・アリミゾ
それにBENRO社に特注したフラット三脚(B級品も少しございます)などを準備し
皆様のご来店をお待ちしております。
また,当日GF50と三脚セットをご購入いただいた方には
ケアンズウエッジをサービスいたします。

なお,さいごになりましたが
先月の同社大阪店でのフェアではお世話になりました。
今回もまたよろしくお願いいたします。


上記出張のため,7月6日~9日まではメールのご返事ができなくなります。
申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。

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2012年7月 1日 (日)

EM-10のMTS-3SDI改造ほか

B12_07_011
既にHPでご案内しておりますが
赤道儀の自動導入改造は今月~11月まで受注を休止させていただく事となりました。
この間,既にご注文いただいておりますバックオーダーの解消と
再開時に納期面でご迷惑をおかけしないよう
改造用品の準備に勤めますのでよろしくお願いいたします。

写真はMTS-3SDI仕様に改造したEM-10赤道儀です。
MTS-3SDI改造については用品を手配できない状態が続きましたが
先月から正常化しています。
納期遅延でご迷惑をおかけしましたが,改造後順次出荷いたします。

なお以前のスケジュールでは,EM-10とSX-Dの改造については
7月から受注とご案内していましたので
そのスケジュールでご発注を予定されていた方は
できるだけご希望に添えるよう調整しますのでHPからご連絡いただけると幸いです。

改造受注の休止理由は他にもありまして次の海外遠征アイテムを模索しています。
100~200mm程度のカメラレンズ+冷却CCDカメラ用赤道儀でもちろん自動導入対応。
専用カーボン三脚とのフルセットで5kg以下です。
(ウエイトは含まず。下の写真の状態では三脚も含め3.5kgです)


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この写真は強度や追尾精度を確認するために仮に組んだだけで
極軸にパノラマヘッドを加えたポータブル赤道儀タイプになっています。
(写真は試作前の構想段階で,方位微調整部など意味をなしていません。
また,ギヤやモーターも露出しています。)

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極軸体の目盛環でお気づきかと思いますが
ウォーム部はシグマ光器のご協力を得て工業用回転ステージを流用しました。
工業用回転ステージは極めて高精度ですが,モーメント荷重に弱いので
ドーナツ型の回転ステージの内側に荷重を支える軸受け(ベアリング保持)を設け
回転ステージには荷重がかからない構造です。

ウォームホイールは176T,M0.5(外径約88φ)で極望外周の銀色のリングは
極軸クランプで,自動導入時の干渉を考慮しハーフクランプが可能です。

以前ここや,ここで回転ステージを使ったアイデアをご紹介しておりますが
高価な工業製品なのでこれを赤道儀に流用するのは無理と判断していました。
ただ,高価ですが完全に組み立て・調整されたユニットをビルトインするので
手間のかかる作業が省け,結果として競争力のある商品に仕立てられるかも知れません。

MTS-3SDIを使った自動導入仕様で35万円(専用の超軽量カーボン三脚付き)
写真のようなポータブル赤道儀構成なら,20万円と言ったところでしょうか?
(自動導入なし,専用超軽量カーボン三脚,パノラマヘッド,バランスウエイト付き)

EM-10との大きさ比較です。
ウォームホイールの大きさはEM-200とほぼ同じ88φもありますが
外形はこんなに小さいのでカメラレンズ専用ですね。

B12_07_014


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