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2012年9月

2012年9月29日 (土)

モータードライブの受注状況などについて

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現在,AGSシリーズやMTS-3を使ったモータードライブは
受注を休止していますが,一部の機種で早期再開の準備を行っております。
休止期間中はご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。
 
直接の受注再開は先にご案内したとおり11月からを予定しておりますが
写真は,天文ハウスTOMITAで再開するEM-10と200用のAGS-1Xです。
パソコンやオートガイド接続ケーブルも含めて67,000円(EM-10の場合)のご負担で
自動導入改造ができるので,お待ちいただいているお客様が大変多いとのことです。
ちなみに上記写真のロットでAGSシリーズの累計出荷台数は470台ほどになりました。


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上の写真は以前もご紹介した据付用赤道儀のピラーパネルです。
対応機種によって微妙にパネルの形状が異なるので色々取り揃えています。
基本的にワンオフ改造用として準備していますが
ご自身での改造用として,このパネルにAGS-100のロジック基板と
ハンドコントローラーを加えた3点セットを材料としても販売いたします。
(3点での価格は75,000円,適合機種はお問い合わせください)
ドライバーとモーターをご自身で準備されれば安価に改造できます。
24V駆動でしたら5相モーターを採用しても材料費の合計は15万円程です。


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最後に紹介するのはドイツASTRO ELECTRONIC社のFS2と
エルデ光器のドーム連動装置です。
据付型赤道儀でドーム連動が必要なお客様用としてテストを行っています。

FS2は,MTS-3やDynoStarX3と同じ汎用モータードライブですが
組み合わせるモーターの特性によって性能が大きく変わります。
これらのコントローラーは高トルクのステッピングモーター(ギヤヘッド無し)を
バイポーラ方式のマイクロステップで駆動する事を前提に設計されていますが
モーターによってはマイクロステップの中間精度が出ずムラのある駆動になります。
多くのモーターでテストしていますが
最良を求めるために特注のステッピングモーターも準備する予定です。
これで30cmクラスの据え付け用赤道儀にも適応できます。

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2012年9月28日 (金)

トッププレート用小型ガイドシステム

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今回は先日ご紹介しました小型ガイドシステムをトッププレートに固定しました。

写真は,FSQ-106ED用トッププレート(TTP-160)に付けた状態ですが
FS60CやFSQ-85EDなどではTTP-125またはTTP-150が適合します。
(トッププレートへはM5のタップ加工が必要となります)

StarLight XpressのLodeStarへ接続するケーブルも写真のように
固定するので安心です。

このシステムの価格は以下のとおりです。
・StarLight Xpress LodeStar:53,800円
・ガイド鏡(ペンシルボーグ):9,800円
・Cマウントスリーブ:4,600円
・D1,D2プレート(2個セット):4,500円
・写真のケーブル(ガイド側はRj11):3,000円(この商品はセット販売のみとなります)
以上一式:75,700円

(上記にはトッププレートの代金と追加工費用は含みません。
トッププレートと上記を一括ご購入の場合は無償で行います。
ガイド側がTEMMA2の場合1,000円,TEMMA2Mの場合5,000円アップとなります)


お待たせしておりました,LodeStarは本日入荷しましたので
ご注文をいただいている分は明日出荷いたします。
なお今回入荷分は予約分で全て完売しました。次の入荷は未定です。

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2012年9月26日 (水)

XY65完成

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PTP-Carbon三脚専用として開発していた
ポータブル赤道儀用の極軸高度・方位調整装置XY65が完成いたしました。
XY50はPTP-Flat用として開発しましたがその上位機種です。
(写真の高度・方位調整ツマミは仮のもので製品ではデザインが変わります)

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写真は標準付属の専用プレート経由でマークXを搭載した写真です。
このクラスの赤道儀をターゲットとして開発しましたので最高のマッチングです。

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XY65は強度を保ったまま軽量化を図るため各パーツは極限まで肉抜きしました。
その結果,PTP-Carbonとの組み合わせた重さは約2.1kgです。
また方位調整のツノを本体と一体構造にするなど加工技術にもこだわりました。

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マークX及びスカイメモR(RS)用プレートとXY65専用に開発したクランプです。
マークX又はスカイメモ用プレートはXY65に標準付属します。
(このプレートはXY50でもご使用いただけます)

専用のクランプはポータブル赤道儀をワンタッチで着脱するために開発しましたが
ビクセン規格に準拠しているので他でも色々と使えます。
同じビクセン規格ですがDS45は天体望遠鏡用として
このクランプは主にポータブル赤道儀やカメラレンズ用と位置づけています。

このクランプはまだ名前もついていませんが詳細は後日発表いたします。
(以前QRC65と案内していましたが,他のアリガタ・アリミゾとの整合性をとるため
新たな商品名を検討中です)


PTP-Carbon専用のXY65-35は10月1日から出荷開始し
XY65-0やGITZOシステマティック三脚用及び専用のクランプは11月発売予定です。
UNC3/8ネジ仕様の三脚へは,PTP-Carbon用のXY65を専用のアダプター
(11月発売,価格は3,400円を予定)経由で取付できますが
十分な強度の三脚でないとXY65の特性は発揮できません。


価格は以下のとおりです。
・XY65-35 PTP-Carbon用:24,800円
 (マークX又はスカイメモR(RS)用プレート何れか1枚付属)
・UNC3/8ネジアダプター:3,400円(11月発売)
・XY65専用クランプ仕様:29,800円(11月発売,マークX等のプレートは付きません)
・マークX,スカイメモ用プレート単体:2,500円
 

実は写真のマークXは撮影のためにお客様からお借りしたものです。
XY65発表にあたり,ご自身の機材が活用できればとのお言葉に
甘えさせていただきました。本当にありがとうございました。

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2012年9月24日 (月)

SP赤道儀用M8-P.C.D.35アダプター最終のご案内

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ご好評をいただいております,SP赤道儀用M8-P.C.D.35アダプター
今回入荷分をもちまして終了となります。
今回は最終と言うこともあり多めに製作したのでこれで充分かと思っております。
(本日時点でご予約分を差し引いた在庫は20個ほどです)

このアダプターは今回追加分の約30個を加え通算で70個にもなりました。
当初は10~20個ほどの需要かと思っていたので意外です。

アイデア商品は時として思惑が(マイナス側に)外れますが
プラス側に外すのは嬉しい限りです。
需要の見極めは難しいのですが
今回の例を活かし,さらなるアイデア商品の開拓を目指します。

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2012年9月21日 (金)

Time-Lapse撮影も充実したポータブル赤道儀

モーター廻りの設計で技術協力しておりました
AstroDreamTech製ポータブル赤道儀(Beetle)が完成したのでご紹介いたします。

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以前のご案内からTime-Lapse撮影を便利にするため外観を大幅に
変更いたしました。
もちろん通常のポータブル赤道儀としても完成度を高めています。

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大きな特徴はバックライト付のディスプレイを搭載していることで
追尾速度や内蔵充電式リチウム電池の残量などを表示します。
操作は側面のダイヤルで行いますが突起したスイッチなどは一切ありません。

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Time-Lapse撮影のために極軸相当をターンテーブルとした状態。

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ジンバル雲台をつけてプラネットフォークとして。

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オプションの極軸望遠鏡を装着したところです。
極軸望遠鏡を装着したままで撮影できるアイテムも発売予定です。

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4色揃ったカラーバリエーションと内部構造です。
真鍮製のウォームホイールはそれ自体で短い極軸の役割も果たしており
両側をボールベアリングで保持しています。

ステッピングモーターはGF50やAMD-1と全く同じものを採用しました。
一般的なポータブル赤道儀では本体サイズの関係上
25φ程度の小さなモーターを使っていますがこのモーターの外形は35φもあります。

同じ消費電流なら35φの方が3倍ほどのトルクを発生するので圧倒的に有利です。
GF50などは60mA(ピーク値)で駆動するので単三電池でも10時間は余裕です。

小さなモーターを使うと見た目はスマートになりますが
内蔵電池だけでは安心して撮影を継続できないので実用性に疑問を感じます。
そのために外付け電池を持ち歩くのでは本末転倒ではないでしょうか?
GF50やAMD-1と同じように
内蔵電池だけで一晩安心して撮影できる事が駆動系開発のコンセプトです。


発売開始は12月上旬の予定で価格は,90,000円程度ですが
発売記念として特別価格を設定する予定です。
仕様の詳細は後日改めて紹介しますが概要は以下のとおり。

・外形:105×155×44mm
・質量:約1.4kg
・ウォームホイール直径:65φM0.5(130T)
・ピリオディックモーション:約±7秒角
・内蔵リチウム電池駆動時間:10時間以上
・充電電源:5V500mA(USBでの充電可能)
・駆動速度:対恒星時0.1~7倍

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2012年9月 9日 (日)

古い赤道儀のカスタマイズ

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最近,五藤光学8cm赤道儀の2軸電動化
タカハシH-40型赤道儀のフルカスタマイズなどをご紹介していますが
それらの記事には多くのアクセスをいただいています。
特にこのブログで過去最高のアクセス数となったのは五藤光学の8cmの記事で
通常の2倍ほどでした。

また,度々ご案内しているビクセンSP/SP-DX赤道儀に取り付けるアダプターは
発売後2~3日で売り切れる状況を繰り返し
累計で50個以上お求めいただきました。(現在第4ロットを準備中です)
 

古くても良い機械は大切に使い続けておられると改めて実感しています。
パソコンなどは,古い=性能が低いのですが
赤道儀には当てはまらないケースがあるのをご存知のようで
写真のSP-DX赤道儀は後継機種より強度・精度ともに勝っているとの評判です。
そのためか,SP-DX用のモーターの製作依頼も多く寄せられています。

 

現在業務の都合でモータードライブの製作や改造の受注は休止していますが
上記を踏まえ10月からSP-DX用MTS-3自動導入改造を受注します。
両軸ベルトドライブなのでモーター系でのバックラッシュはゼロです。
(写真にはありませんがタイミングベルトのカバーも準備します)
 

また,H-40用のフルカスタマイズも何件かご要望をいただいています。
何れも1ヶ月当たり2~3件しか受注できませんが(H-40はトータルで5台程度)
ご希望の方はHPからお問い合わせをお願いします。

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このところの九州北部地方は連日の雨で急に降りだしたり,雷雨になる日も多いです。
改造後の追尾テストや冷却CCDのシステム検証をご依頼いただいているお客様には
予定が遅れて申し訳ありません。
天候が回復次第,確認後出荷いたしますので今暫くお時間いただけると幸いです。

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2012年9月 3日 (月)

小型ガイドシステムの新オプション

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ご好評をいただいております小型ガイドシステムに新しいオプションを追加しました。

写真のように,ペンシルボーグ鏡筒部とCマウントスリーブ-LodeStar接続部の
2カ所を固定するプレートです。
ペンシルボーグ側のプレートにはスリ割を入れているので
写真のように鏡筒バンド頂部などに固定すると鏡筒が締め付けられます。
(固定ネジの間隔が40mmなのでそのままでは従来のバンドには固定できません)
 

小型ガイドシステムはCマウントスリーブとLodeStarの接続部に挟んだ各種プレートで
確実に固定されるので強度的には2カ所で固定する必要はありませんが
写真のように固定するとトッププレートが省けますし,バンド間隔の自由度も増します。
また見た目のバランス感が良くなることや取っ手としても使えそうです。

このプレートの商品名はD1,D2プレートで2枚セットで4,500円です。

仕様の詳細は後日HPに掲載しますがA,B,C各プレートの詳しい説明も
併せてつけ加えます。

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次に紹介するのは,タカハシTEMMA2M用ガイドケーブルです。
小型ガイドシステムのQRCセット
クイックリリースクランプでガイド鏡をワンタッチで着脱できるので
ガイドケーブルとUSBケーブルをAプレートに固定しました。
ケーブルは常にLodeSterに接続したままの運用をご提案します。

特注したTEMMA2M用のガイドケーブルは柔らかいのでコネクター部には
テンションはかかりません。
システムがシンプルになるので安価なのが最大のメリットです。

このケーブルは,ガイド鏡~LodeStarまでのセット品のオプションで
TEMMA2M用のガイドケーブルとUSBケーブル(1.8又は3m)を
Aプレートに固定処理した状態で出荷いたします。
オプションの価格は7,200円となります。
(TEMMA2Mガイドケーブル,USBケーブル,ケーブル処理費含む)


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2012年9月 2日 (日)

ポータブル赤道儀の2軸電動駆動化

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P-2やH-40赤道儀用のモータードライブ(AMD-1)は
駆動回路を2軸対応にした,AMD-2への移行をご案内しましたが
その仕様に関するお客様からのご要望をいただいております。

現在のAMD-1はP-2やH-40赤道儀を星野写真専用として使うアイテムなので
ハンドコントローラーやクラッチには対応していません。
その代わり,駆動用電池や極軸望遠鏡の視野照明電源までも内蔵し
外付けの電池など余計なものは一切不要です。
消費電流も約60mAと極めて小さいため,内蔵電池で10時間以上駆動する実力
(カタログ値ではありません)を持っています。
 

過去にポータブル赤道の2軸駆動化のアイデア(思いつき?)は
何度となくご紹介しておりますが
A.1つの方法としてはAMD-1の思想を受け継ぎそのまま2軸電動化する。
B.もう一つはせっかく2軸電動化するならハンドコントローラーで操作できる
ようにする。

前回ご紹介した時点ではAの方針で進むつもりでしたが
お客様のご要望はBが多いようです。

私自身も2軸をハンドコントロラーで操作できれば便利と思うシーンがあります。
それは,皆既日食を撮影する際,第二接触(皆既)直前に
極限まで細くなった月縁でピントを合わ直す時です。
フィルターを外すのと同時に,ピントを合わせるため一旦構図を変えますが
極めて短時間で行う必要があります。
フィルターを外せるようになってから第二接触までは10秒ほどしかありませんので
コントローラーで構図の操作ができればミスも防げます。


そのような訳でAMD-2はハンドコントローラータイプで設計を進めています。
写真は試作段階で,まだグリーンレジストもない基板です。
今時眼視ガイドを行う事はないので,修正ボタンでの手動操作時は
16(8)倍速固定です。(16倍と8倍は内部スイッチで切り替え)
もちろんオートガイド時は微速で修正しますので速度の切り替えは不要です。


一番の関心どころは11月のケアンズに間に合うか?かと思いますが
残念ながらあと2ヶ月では製品化までは難しいようです。
私自身が試作機を使ってみて製品に反映する程度かと思っております。


対象赤道儀は両軸が電動化できるマークXなどです。
写真のような改造はお請けできませんがP-2赤道儀については検討中です。

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2012年9月 1日 (土)

極望対応のXY50-55

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初期ロットのXY50-55とXY50-0は仕様変更のため出荷が遅れておりましたが
本日入荷したので明日から出荷開始いたします。

なお今回の入荷は全てご注文いただいている分なので
今後のご注文は9月20日前後に入荷する第2ロット対応となります。
第2ロットはXY50-0,35,55ともまとまった数量入荷しますので
しばらくは在庫を確保できる予定です。
 


写真はXY50-55にTG汎用微動装置をつけた状態です。
お問い合わせの多いスカイポートやスカイパトロールを
XY50-55に搭載した時と同じイメージです。

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色々試している内に,XY50側に極軸望遠鏡をつけてみては?
と言うアイデアが浮かんだので早速試してみましたがこれは面白そうです。
この極望は回転はできませんが
GF50と同じ要領で極軸と完全に平行調整ができます。(レチクルの位置を調整)

ご希望の方へ極望を取り付けられるよう改造したXY50-55と
写真の極軸望遠鏡(暗視野照明つき,時角スケール)をお譲りいたします。
 

専用のXY50-55と極軸望遠鏡(ケンコー製照明装置つき,LEDの明るさ調整可)
のセットで25,800円。納期は9月末となります。
なお,手持ち極軸望遠鏡の数量から8セット限定となります。

タカハシの5×25のファインダー台座が必要となりますのでご自身で準備ください。
(確実に固定できるよう,ファインダー台座で固定される部分は
テーパーリング状に加工していますのでこの部分での光軸調整はできません)


極軸望遠鏡が張り出しますが大変覗き易いので極軸の調整が楽です。
極軸望遠鏡は回転できないので,カシオペア座と北斗七星の位置関係で
調整することになりますが必要充分な精度が得られます。
 


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