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2012年10月

2012年10月30日 (火)

Y50-35,Y50-15発売開始

B12_10_30
ご好評をいただいておりますXY50から,X軸機能を取り去ったY50を発売いたします。
Y50はXY50の高度調整部のみなので重さは約1/2(320g)です。

ポータブル赤道儀では,方位調整(X軸)は微動がなくとも
三脚の据付具合などで調整できるので
海外遠征などで極限まで軽量化を追求する場合は
高度調整(Y軸)だけに割り切るのも1つの手かと思います。
XY50から300gほど軽くなるだけですがこの差は意外と大きなものです。

価格は8,800円で,高度仕様は35度と15度のみとなります。
また,既にXY50(0や55でも可)をお持ちの方で,Y50仕様とする場合は
三脚プレート(写真手前のプレート)を1,800円で単体発売します。


主な仕様
・外形:W50,D50,H90(ネジなどの突起部は含まず)
・質量:約320g
・赤道儀固定ネジ:W1/4ステンレスキャップスクリュー(ヌスミ加工品)
・三脚固定ネジ:W1/4カメラネジ
・搭載対象赤道儀:ビクセンポラリエ又は同クラスで極軸と固定面が平行なタイプ
・高度調整幅:[Y50-35]35度±15度,[Y50-15]15度±15度
         極軸と固定面が平行な赤道儀を搭載した場合

本体価格:8,800円 三脚プレートのみは1,800円
発売開始:2012年10月30日
この商品はY50一式と三脚プレート単体を合わせ50台の限定発売となります。
 

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2012年10月23日 (火)

H-40赤道儀用XY50は完売しました

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先日のレンズテスト時に撮った写真ですが,このセットに取り付けている
H-40赤道儀専用の極軸高度・方位調整装置(XY50-35)は完売しました。

この赤道儀は強度と精度を兼ね備えた素晴らしいポータブル赤道儀ですが
唯一の欠点が赤道儀側で極軸の高度調整ができなかった点のようです。

三脚台座部で高度調整はできますが,これは締め付けネジを緩めて
高度を振る構造なので,これで極軸合わせはできませんでした。
概ね観測地の緯度に固定し,あとはカメラ雲台で微調整を行う設計と思います。
ただ,実際に行ってみると雲台の締め付け具合だけで高度が変わるので
難しい作業でした。
 

専用のXY50はその欠点が補えるアイテムだったことや
赤道儀と一体化された美しいデザインに喜んでいただけたようです。


このH-40用のXY50は,現時点では再販の予定はありませんが
現在第2ロットを販売中の一般用XY50の動向によっては
第3ロット製作時に合わせてH-40用として20台ほど製作いたします。
製作することになりましたらブログで紹介します。


なお,H-40に取り付けているレボルビング装置についても
このところ需要が急増したため在庫がごく僅かになっております。
これは緊急増産していますが現時点ではケアンズに間に合うかは微妙です。

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2012年10月21日 (日)

日食遠征用のレンズテスト

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Zuiko15mmF3.5→5.6,EOS 5DM2,ISO1600,露出180秒
(木星の廻りのにじみは夜露でレンズが曇ったためです。クリックで拡大します)
 

仕事の用件で観測所の近くまで行ったので,仕事が済んだあと
来月オーストラリア遠征に持って行くレンズのテストを行いました。
テストを行ったのは15mmと35mm,100mmの3本で,全て満足の行く星像でしたが
その中で,銀塩時代から使っているZuiko15mmF3.5を紹介します。

このレンズはブロニーフィルムと組み合わせた全天写真用として
今でも大事に所有しています。先日紹介した写真もこのレンズで撮影しました。

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このレンズは,銀塩時代に何本かの対角魚眼レンズをテストした中で
一番高性能でしたが,デジタルでも充分にシャープです。
上の写真はM45付近のPixel等倍です。

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朝になって観測所の庭先で機材の記念撮影を行いました。
今回レンズテストにはH-40赤道儀を使いましたが
100mmのレンズで10分追尾撮影した画像はPixel等倍で見てもまん丸い星像でした。

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最初に書きましたが今回は据付赤道儀の駆動系改造作業が主な目的でした。
作業がスムーズにすんだのでその後,私の観測所でテスト撮影ができました。

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2012年10月14日 (日)

EM-10,GP/SP赤道儀の自動度入改造について

B12_10_141
MTS-3SDIを採用した赤道儀の自動導入改造については
11月からの受注再開に向けて準備を行っておりますが
タカハシEM-10用とビクセンGP/SP用について状況をご紹介いたします。

まずEM-10用ですが次回からはUSB対応となります。
赤道儀に設置するパネル内にシリアル(RS-232C)→USB変換器を内蔵するので
直接USBハブなどに接続できます。
また,MTS-3SDIは1本のケーブルで赤道儀と接続するだけなので
取り回しが楽になります。(写真のパネルは試作品です)

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上の写真のように小型ガイドシステムで撮影する場合など
トッププレートにUSBハブを設置すればケーブルが絡まるトラブルを軽減できるうえ
赤道儀側のUSBとガイドケーブルを抜けば
カメラやガイド鏡はケーブルを接続したままでアリガタ/アリミゾで脱着可能です。

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次はビクセンGP/SP用ですが,専用モーターをお客様で交換していただく
材料セットとして販売いたします。
現在ご使用中のMT-1のハウジングはそのまま流用するので
お手持ちの資産を活かせその分安価になりす。
モーターケーブルのハウジング貫通部はコネクターを採用しているので
お客様で簡単に交換ができます。配線作業は不要です。

セットに含まれるのは,MTS-3SDI,ケーブル,モーター,ギヤです。
(モーターはMTS-SDIとのマッチングが良い特注品です。
またモーター側のギヤもシャフト径の関係で特注品となっております)


EM-10用,GP/SP用ともPM型ステッピングモーターを採用しているので
導入速度は150~200倍程度ですが撮影には十分と思います。
両機用とも振動と消費電流が小さい(恒星時駆動時約250mA)のが特徴です。

発売開始は何れも11月25日からで,価格はGP/SP用の材料キットが75,000円
EM-10用は組込作業まで含め87,000円です。
上記にはパソコン接続ケーブルやオートガイドケーブル(RJ11仕様)も含みます。
なお,EM-10については以前の改造(77,000円)からは差額相当(10,000円)で
アップグレードを行います。
 

以前,MTS-3SDIの入荷が滞った経験から
今回はMTS-3SDIを手配できた数量のみ受注します。
10台は既に確保しているので,EM-10,GP/SP合わせて10台までは
上記スケジュールで受注できますがその後は未定です。
早期の購入(改造)をご検討の方は,ご予約いただけると幸いです。

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2012年10月10日 (水)

ケアンズ日食関連について その-1

B12_10_101
11月のケアンズ日食まで1ヶ月あまりとなりましたが
日食関連の機材についてご案内いたします。

最初にご紹介するのは,写真のようにアルカスイス規格の
クイックリリースプレートに直接固定できる鏡筒バンドです。
通常,鏡筒バンドをプレートに固定するネジは全てM6ネジとなっておりますが
今回紹介するのは3カ所の固定ネジの内,中央の一カ所がW1/4ネジ仕様です。

準備するのは鏡筒径,60φ,68φ,80φの3機種で各10本限定です。
特に68φはタカハシのFC50やFC60用で日食用としては人気の高い鏡筒です。

商品名はTB**の後にウイットを示す[W]がつき,TB60W等となります。
価格はTB60W,68Wが13,000円,TB80Wが16,000円で出荷は10月31日を予定
しております。ご注文は通常どおりHPからメールでお願いいたします。

以下は既にご注文をいただいておりましたPTP-Carbon専用のアダプター経由で
ビクセンGPとタカハシEM10を搭載した写真です。
極限まで軽量化したPTP-Carbonの特性を損なわないようこのアダプターも軽く
(約200g)しておりPTP-Carbonと合わせた重さは1,500gです。
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このPTP-Carbonの在庫は僅か(本日現在3本)となっておりますが
BENRO Flatを天文用として特注したPTP-Flatはまだ30本ほど在庫があります。
日食までに完売する事はないかと思いますが
最近XY50とのセットでお求めいただくケースが増えております。
両者は組み合わせる事を前提に開発した商品なので
セットでお買い求めいただくとコンセプトをご理解いただいたようで嬉しい限りです。
 

(紹介したPTP-Carbon用のGPやEM-10アダプターは在庫はありませんので
申し訳ありませんが,今回の日食用としては準備できないことをご了承ください)

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2012年10月 9日 (火)

北オーストラリア日食ツアーの募集(1名様限り)

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募集は終了いたしました。(10/20追記)

先にご案内いたしました2012北オーストラリア日食ツアーに1名分
余剰が出ましたので緊急募集いたします。

ツアー概要は以前のご案内の通りですが,費用は448,000円になります。
(上記には燃油税,空港利用税を含みます)
基本的に関空集合となりますが福岡発着に限っては
福岡ー関空間の料金も含まれます。
(観測地など以前のご案内から若干変更になっております)


ツアースケジュールは以下のとおりです。
B12_10_09


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2012年10月 3日 (水)

Kastron Alpha 310CAの作例写真 (お客様ご提供)

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・クリックで1,920×1,280pixelで表示
・フルサイズモノクロ冷却CCDカメラ(ML11002)で撮影


以前,日本国内向け第1号機としてご紹介しました
AstroDreamTech製アストロカメラ(Kastron Alpha 310CA)で撮影された
素晴らしい写真をいただきましたのでご紹介いたします。

このところの天候不順やお仕事の関係でなかなかテスト撮影もできなかったそうですが
光軸の追い込みも完了しこれからは実戦配備されるとの事です。
それにしても素晴らしい写真ですね。
撮影技術もさることながらナチュラルで透明感のある控え目な画像処理も綺麗です。


AstroDreamTechの代表は「口径が大きくなると暗い星の色も表現できる」と
言ってましたが正にそれを感じる写真です。


現在2号機として40cmF2.9のプライムフォーカスカメラを受注しております。
しばらくは受注生産になりますが,来年には今回ご紹介する光学系と同じタイプの
25cmF3.6のアストロカメラを量産する計画がありますのでご期待ください。
量産と言っても今回ご紹介した310CAのようにフォーカサー,フィルターホイール
カメラ廻りの設計から,さらにはオフアキ対応仕様も承ります。

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