光学系とCCDカメラのバックフォーカス
高性能写真鏡は,εは56.0mm,TOA-130の35RDは65.5mmなど焦点面までの
バックフォーカスが規定されています。(いずれも接続ネジから焦点面まで)
一眼レフカメラで撮影する場合は,カメラ側のフランジバックが決まっているので
(EFの場合44mm)それを望遠鏡メーカー純正のカメラマウントで接続するときは
バックフォーカスを気にする必要はありません。
一方冷却CCDカメラはメーカーによってフランジバックが異なる事や
組み合わせるフィルターホイールやオフアキユニットの厚み(光路長)によって
光学系のバックフォーカスに合わせる作業が必要です。
また,オフアキガイドを行う場合は,撮影側カメラとガイドカメラの
焦点位置も合致させる必要もあるのでこれも面倒な作業です。
さらにカメラメーカーによって接続部の形状が異なるので
光路長を満足した上で全てを接続するのはそれなりの設計が必要となります。
これにカメラの回転機能やスケアリング調整機能まで含めるとなると
専門の設計と精密加工技術が要求されます。
上の写真ではカメラとフィルターホイールはTネジで固定していますが
(この状態でε-130Dのバックフォーカス56.0にほぼあっています)
カメラの回転(構図変更)やUSBケーブルを接続したままでの着脱ができないので
光路長設定用の専用テーパーリングを準備する予定です。
(QHYCCDのカメラはテーパーリングを採用していますが独自の規格です)
これらのQHY製カメラの接続に関するオプションについては
K-ASTECで開発~販売を行いますが
天文ハウスTOMITAでも受注しますのでよろしくお願いいたします。
(K-ASTECでもQHYCCD社製品を販売しますが
国内総代理店のTOMITAから供給を受けるので国内での保証を受けられます)
写真は参考用としてε-130DにICX694を搭載したQHY22を取付ていますが
フルサイズのQHY11+フィルターホイールがお勧めです。
カメラ本体に2インチ用フィルターホイール,バーダー製LRGBCフィルターとの
セットで62万円ほどでご提供できる予定です。
QHY22やQHY11については実機テストを行っていますので逐次ご報告いたします。
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