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2013年10月

2013年10月30日 (水)

過去に撮影した彗星 -ハレー彗星(1P)

1986_halley


過去に撮影した彗星の第2回目は1986年3月のハレー彗星です。
何といっても私が初めて撮影した彗星で思い出深い写真です。
当時は,ハレー彗星フィーバー(死語?)で
天体望遠挙鏡も品切れになるほど売れたそうです。

これもフィルムは水素増感したTP2415でFC50にレデューサーをつけて撮影しました。
カラーフィルムでも撮りましたが,TP2415の描写には全く及びませんでした。

この写真は3月9日の明け方に撮ったものですが
その後条件が良くなると言われた4月上旬は
彗星の高度が低い上に透明度が悪かったので結局この日のショットがベストでした。
 


 


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2013年10月28日 (月)

デジタルカメラのセンサー傾き

B13_10_281

レーザーを照射して冷却CCDDカメラのセンサー傾きを調べる方法は
既に一般化しているようですが,この方法はC-MOSセンサーを使った
デジタルカメラで使えないかとのお問合せがありました。

早速テストしてみましたが結果はCCDセンサー同様に行えました。
C-MOSでも格子状の反射点が綺麗に並びます。

B13_10_282

私のカメラはIRカット改造は行っていますが,C-MOSセンサーを取り外すような
ことは行っていないためレンズのマウント面とC-MOSセンサーは平行です。

厳密に見るとマウントに置いたオプチカルフラットからの反射光と
センサーからの反射光は僅かにずれています。
赤でマークを入れた横に少し伸びた点がそれらで
その右横が照射されるレーザーです。クリックで少し拡大します。
(赤マークの左上の反射光はなにからの反射か不明です)

逆に言えばこのレーザー照射方は,CANONの工場で調整された精度以上の
検出精度を有していると言えそうです。

冷却改造などで分解されたカメラは一度計ってみると良いかと思います。
もしずれていればマウントとボディの接続面にシムシートを挟む事で調整できます。

  
 

 

ところで先日ブログで紹介した十字状の光条の件ですが
あれはCCDセンサーの境界部にレーザーを照射したときに現れます。
どの点がセンサーからの反射か見極めるには非常に便利です。


B13_10_283


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2013年10月27日 (日)

過去に撮影した彗星 -へールボップ彗星(1995 O1)

Halebopp_1997_03


アイソン彗星の近日点通過まで一月ほどになりましたが
過去に撮影した彗星の写真などをご紹介いたします。

今回紹介する写真もですが,整理されずにずっと眠ったままの写真があります。
こういう機会でもないと日の目を見ないので自身の整理のためにアップします。


この写真は1997年3月初めに北アメリカ星雲に近づいた(写真の写野上ですが)
時のものです。当時熱中していた水素増感TP2415で撮影しています。
北アメリカ星雲は今では簡単に写せますが当時は容易ではありませんでした。
それと大彗星を同一写野に移し取ったときの感激は忘れられません。

日本からみられなくなった5月にはオーストラリアまで追いかけたほどで
長期間楽しむことができた大彗星でした。

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ATLUX赤道儀の改造メニューについて

Atx_menu

ATLUX赤道儀の改造方法については先日ご紹介しておりますが
今回は採用するコントローラーについてご案内いたします。

従来はモーター仕様による高速特性などの観点から
ユニポーラ駆動のAGSシリーズのみの改造対応となっていましたが
新方式ではギヤ比をアレンジすることなどで
バイポーラ駆動のMTS-3SDI+やFS-2も利用できるようになりました。

それに伴いご選択いただけるコントローラーは以下の4タイプとなりました。


【AGSシリーズ(E-ZEUS互換機)】

 AGSシリーズはASCOMに対応していないことや
 使用できる自動導入ソフトがSuperStarⅣに限定されますが操作は簡単です。
 簡単な操作で自動導入とオートガイドができれば充分と思われる方へ
 ご推奨いたします。
 ちなみに私が自宅で撮影に使っている五藤光学のMX-Ⅱ赤道儀もAGS仕様です。

ご使用環境により2タイプのコントローラーを準備しました。

・AGS-1S仕様
 AGS-1Sは一体型コントローラーなので主に移動観測での使用を推奨します。

・AGS-1B仕様
 電気的な性能はAGS-1Sと同等ですが,ハンドコントーローラーが分離するので
 主に据え付け観測をご推奨いたします。24V駆動もお選びできます。


【輸入コントローラー(ASCOM互換機)】

ドイツ製のMTS-3SDI+(K-ASTEC特注仕様)またはFS-2を採用します。
 ASCOMに対応していることやLX-200コマンドなので
 ステラナビゲーターやTheSkyを使った自動導入が行えます。
 何れもバイポーラ駆動なのでAGSとは異なったモーターを採用しています。

AGS同様,移動でのご使用では一体型のMTS-3SDI+を
据え付けならFS-2をご推奨いたします。


ATLUX赤道儀改造も含めた改造費用は以下のとおりです。
 ・AGS-1S仕様:128,000円
 ・AGS-1B仕様:148,000円
 ・MTS-3SDI+仕様:143,000円
 ・FS-2仕様:193,000円

何れのコントローラーでも導入速度は約300倍速です。
現在,20台ほどのバックオーダーがあるため,新規の受注は12月からとなります。
MTS-3SDI+仕様はコントローラー手配の都合で出荷は12月以降となります。
また手配できるMTS-3SDI+の数量から12月出荷分は5台ほどです。
既にAGS-1S仕様でご予約いただいている方は仕様の変更も承ります。
上記価格は2014年から改訂させていただきます。(AGS-1S仕様で148,000円)

 
 

 
以下に改造部の写真をご紹介します。

Atx_r2

赤径側ウォームギヤ部換装後
新しい駆動ユニットが赤道儀内部の限られた空間に収まった状態です。


Atx_d2

赤緯側ウォームギヤ部換装後
赤緯側は伝達ギヤ比を3:4にすることで総合ギヤ比を赤径と同じにしています。
 


Atx_m1

Atx_m2

ウォームギヤ部換装前後
オリジナルのウォームギヤ部と換装するギヤ部です。
ウォームギヤや軸受けはそのまま流用するのでATLUX本来の精度を保ったままで
理想的なギヤレイアウトを実現しています。

今回も前回の記事同様,古い機材の再活用かと思います。
既にメーカーでのサポートは終了しているようですが
今回のATLUX赤道儀のように,古い機材には基本性能が高いものが多いので
修理(改造)して使い続ける事は有意義と思います。


 

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2013年10月23日 (水)

古い機材の再活用アイテム

B13_10_231

古い機材をこれからも使い続けていただくためのアイテムについては
これまでにいくつかご紹介しておりますが今回は新しいアイテムを紹介いたします。

今回紹介するのは,H-40赤道儀やスカイキャンサー用のガイド鏡を
トッププレートなどに固定するための鏡筒バンドです。
(リング状で鏡筒は側面から押しネジで固定します)
後の写真はペンシルボーグ鏡筒用ですがこれと同じイメージです。

また,QHY5LⅡやStarLighte Xpress LodeStarを同ガイド鏡で使用するための
Cマウント→24.5mm変換スリーブも再販します。
これは以前限定生産しましたが,短期間で完売したため上記と合わせて
追加製作することとしました。


価格は以下のとおりです。
・H-40,スカイキャンサーガイド鏡用鏡筒バンド:6,500円(2個組)
・Cマウント→24.5mm変換スリーブ:3,000円
何れも20個限定で発売は11月末の予定です。(ご予約受付ております)

 
 


B13_10_232

それから,SP赤道儀用P.C.D.35mmアダプターは完売しました。
累計で130台と当初予想を遙かに上回る人気アイテムとなりましたが
お買い求めいただいたお客様から高い評価をいただき感謝しております。
天文ハウスTOMITAには若干数在庫が残っております)


B13_10_233


これも古い赤道儀用ですがPENTAX MS-4用のP.C.D.35mmアダプターです。
これは3個在庫があります。価格は6,000円です。

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2013年10月15日 (火)

最近の撮影スタイル

B13_10_15


このところ写真のようなシステムでナローバンド撮影を楽しんでおります。
以前からあまり変わりばえしないのですが
ASI120MMに25mmのレンズをつけて撮影範囲を確認できるようにしています。
この組み合わせでメインのカメラ(250mmのレンズと16803)と
ほぼ同じ写野となるので遠隔操作での構図取りが容易になりました。

 
 


ところでカメラレンズのスケアリングに関するお問合せをいただくことがあります。
特別なことを行っているのか?との内容ですが
私が今まで撮影した感想では,カメラレンズのスケアリングは問題なくて
冷却CCDカメラのセンサーが傾いていることが殆どです。

なので,冷却CCDカメラのセンサーとカメラレンズのマウント面を平行にさえすれば
フルサイズカメラでも四隅までほぼ満足の行く星像となります。

以前は星像をみながらスケアリング調整を行っていましたが
CCDセンサーの傾きテストする方法を知ってからは一回も行っていません。

B13_10_152_3

写真は最近作ったものでCCDセンサーの傾きを効率良く検査~調整するラックです。
原理は以前ご紹介したものと同じですが
レーザー側とカメラ側に光軸調整を付けそれをラックに組み込んでいます。
カメラによってはシャッターを開くためにパソコンと接続する必要があるので
カメラを少し浮かせる検査台としました。
また,安全のためレーザーのスイッチを手元に付けました。
(この写真は天文ハウスTOMITAで実演している状況です)


今回このラックを使って気づいたのですが
CCDカメラを微妙に移動させると,下の写真のような十字の反射光が現れます。
通常はピッチの荒い格子状の反射光ですがこれが現れるとセンサーからの
反射光が一目瞭然です。

1.写真中央の一番明るい点がテストラックから照射されるレーザー光(直径1.4mm)
2.その直ぐ下の十字に並ぶ光の中心がCCD面からの反射光
3.その左下がマウント部に置いた光学ガラスの反射光
4.さらに左したがカメラのウインドウガラスからの反射光です。

マウント部には鏡ではなく光学ガラスを置いているので上で紹介した2と3が
合致するように調整すればCCDセンサーとマウントは平行になります。

2と3は1に限りなく近づけた方が精度は高くなりますが
完全に合致するとわからなくなるので敢えて少しずらして調整します。

なおラックの天板に映った十字の中心と,天井に映った格子状の並びが
ずれていますが(上下方向のみ)撮影したカメラの位置によるものです。

 

【クリックで少し拡大します】

B13_10_151_2


今までに検査した結果,CCD最周面で100μ程度は普通に傾いています。
たまには300μmほどの例もあるので高性能望遠鏡の性能を発揮できない
ケースもありそうです。
今後,私のところで(天文ハウスTOMITA分も含む)販売する冷却CCDカメラは
これらの測定と調整を行えるシステムの構築を進めて行く予定です。


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2013年10月13日 (日)

オリオン座の散光星雲

Orion_1024

撮影データ
・STX-16803 -30℃ 20分露出の6枚コンポジット,フラット,ダーク補正なし
・MAMIYA APO Z250mmF4.5 絞り開放,バーダーHαフィルター(7nm)
・五藤光学MXⅡ赤道儀,4cmF6ガイド鏡+QHY5LⅡでガイド 自宅屋上で撮影
 クリックで1024×1024ピクセルに拡大します

 
昨夜は良く晴れていたので月が沈んだ2時頃から撮影しました。
ナローバンドは月夜でも撮れますが
写野の広いカメラレンズではフラット補正が難しくなります。
今回は月が沈んだ後に撮影したのでフラット補正なしでも何とか見られそうです。
(写野の左側は少し怪しいようですが)

STX-16803の4096×4096 ピクセルはここにリンクしているのでその広さを実感していただければと思います。


今夜も良く晴れています。次はどこを撮るか・・それを考えるのも楽しいものですね。

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2013年10月11日 (金)

EF200mm F2L IS USM レンズテスト

B13_10_11


カメラレンズを冷却CCDカメラに装着して撮影するフォーカサーについては
何度もご紹介していますが,お客様からのご依頼でEF200mm F2L IS USM
FLIのPL29050で撮影するフォーカサーを製作しました。

冷却CCDカメラでの星像確認テストの前に
このレンズ本来の性能を把握するため
手持ちカメラボディにお借りしたレンズをつけて撮影してみました。 
カメラボディはEOS5DM2( IR CUT改造)で絞りは開放で撮影しています。

以下の2枚は写野中心部と最周辺部のピクセル等倍ですが
周辺までほぼ点増で色収差も感じません。
紹介したのは右下のみですが四隅ともほぼ同じ星像です。


今夜は星は出ていますがとても透明度が悪いので
本来のテストは明日以降に持ち越しですが
F2の明るさでこの性能には驚くばかりです。冷却CCDカメラでの結果が楽しみです。

写真はクリックでピクセル等倍表示になります。

B13_10_111


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--追記--

比較用にEF100 MACRO F2.8.Lでも撮ってみました。
F2.8開放での写野中央と最周辺です。
両者の色収差の差をピント合わせ時に強く感じましたが写真でも現れています。
周辺像もそこそこですが200mmF2と比べると見劣りしますね。


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2013年10月 7日 (月)

QHY5L-ⅡM出荷開始

B13_10_071

ご案内しておりましたQHY5L-ⅡMが入荷しました。
ご注文いただいているお客様には順次出荷いたします。

このQHY5L-ⅡMは2ヶ月間ほど実機テストを行っていますが
StarlightXpressのLodeStarやSuperStarと同等の感度を有しています。
LodeStarなどよりピクセルサイズが小さいので
ペンシルボーグを使った小型ガイド鏡でLodeStar以上の長焦点ガイドが可能です。

 

出荷する全ての製品は輸入後,撮像やガイドポートの出力テストを行っています。
また,ASCOMドライバーのインストール方法など詳しい取り扱い説明書(日本語)と
専用のCDも添付いたします。
 
 
 


 
発売は,QHY5L-ⅡM単体の他に写真のようにペンシルボーグを使った
各種小型ガイドシステムもQHY5L-ⅡMとのセットとして準備しました。

写真左から
 1.ビクセン製RS200SSなど純正バンド用トッププレートセット:53,300円
 2.タカハシε-130D用のTB-166ショルダープレートセット:53,300円
 3.アリガタガイドシステムセット:54,600円(これのみ10月20日からの出荷)
 (いずれもペンシルボーグは含まず。1と2はプレート付き,プレート無しは49,800円
  申し訳ありませんが,一部は以前のブログ発表価格から変更となりました)

写真にはありませんが1と2からプレートを外したセット(49,800円)は
TTP150などK-ASTECオリジナルのトッププレートにも適合いたします。

 

QHY5L-ⅡM単体価格は39,800円となります。

K-ASTECで取り扱うQHYCCD社製品は,国内総代理店の天文ハウスTOMITAから
供給を受けているので,同社のサポートを受けられますが
それとは別に以下のようにK-ASTEC独自のサポート管理番号を付しています。
故障時の対応やドライバーソフトのインストールに関するお問合せなどは
この番号で管理いたしますのでよろしくお願いいたします。
なおK-ASTECで取り扱うQHY5L-ⅡMはシルバーのみとなります。


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2013年10月 6日 (日)

ラック&ピニオンVSヘリコイド

B13_10_061

昨日から「第二回九州大観望会2013(星宴)in星野村」に参加してきました。
あいにくのお天気でしたが,深夜2時頃から晴れてきて
透明度の高い綺麗な星空(と美味しいお酒)を堪能できました。

中でも,茨城県から参加された方のZEISSのAPO100で見たM42やトラペジュームは
コントラストが高く良く見えました。さすがにZEISSです。


今回の展示品で参加者の目を引いたのは
タカハシのTOA-130とビクセンのV-SDP125S(参考出品)です。

実際の星での比較はできませんでしたが
遠くの鉄塔などを見比べた限りでは甲乙つけがたい光学性能のようです。
この程度の比較テストでは光学性能の差異を見いだせなかったので
TOA-130のラック&ピニオンとV-SDP125Sのヘリコイドの比較談義となりました。


B13_10_062

 


V-SDP125Sのヘリコイドは直径が大きいので片手での操作はむずかしく
そのうえ,鏡筒にひねる方向の力がかかるので視野が揺れてしまいます。
ほとんどの方の感想はピントのピークを掴みにくいとのことです。


B13_10_063


V-SDP125Sのヘリコイドはピント位置を目盛りで読み取る事ができるので
それを必要とする観測には有利ですが
眼視観測ではTOA-130のラック&ピニオンが向いているようです。

ただ同じヘリコイドでも願視用のZEISSのAPO100は
小さくて極めて滑らかな回転なので気持ちの良いピント合わせができます。

どちらかと言えば撮影用のV-SDP125Sには遊びのない
大きなヘリコイドが必要なので操作性が犠牲になるのは仕方ないのでしょう。
撮影時はライブビューで星像を見ながらではなく
目盛り環を使ったピントの合わせに威力を発揮しそうです。


 

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2013年10月 4日 (金)

84度の虹

B13_10_02

写真は数日前,屋上で撮影した虹です。(クリックで拡大します)

虹を見つけた時は完全な円弧状でしたが
カメラを取りに行ったりレンズをl交換しているうちに真ん中が消えてしまいました。

虹は雨粒内で折り返すように屈折した太陽の光が見える現象なので
太陽を背にした状態で見えます。その見え方は屈折率の関係上
見ているところから半径約42度の円弧を描くそうです。

慌てて持ち出したカメラについていた広角レンズは画角が狭くて円弧の全ては
入りきらず,超広角レンズに交換した時は既に一部が消えかけていました。

このような直径84度の円弧状の虹を写すには
長辺の画角が90度以上の超広角レンズでないとダメなのですね。
撮影は長辺の画角が100度のレンズを使っています。


話は変わりますが明日10月5日(土)から6日にかけて天文ハウスTOMITA主催で
「第二回九州大観望会2013(星宴)in星野村」が開催されます。
私もお邪魔しますがお天気が微妙です。
雨に絡む虹は見えなくていいので綺麗な星空が見えるといいですね。

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2013年10月 3日 (木)

光学系とCCDカメラのバックフォーカス

B13_10_03

高性能写真鏡は,εは56.0mm,TOA-130の35RDは65.5mmなど焦点面までの
バックフォーカスが規定されています。(いずれも接続ネジから焦点面まで)

一眼レフカメラで撮影する場合は,カメラ側のフランジバックが決まっているので
(EFの場合44mm)それを望遠鏡メーカー純正のカメラマウントで接続するときは
バックフォーカスを気にする必要はありません。

一方冷却CCDカメラはメーカーによってフランジバックが異なる事や
組み合わせるフィルターホイールやオフアキユニットの厚み(光路長)によって
光学系のバックフォーカスに合わせる作業が必要です。


また,オフアキガイドを行う場合は,撮影側カメラとガイドカメラの
焦点位置も合致させる必要もあるのでこれも面倒な作業です。

さらにカメラメーカーによって接続部の形状が異なるので
光路長を満足した上で全てを接続するのはそれなりの設計が必要となります。
これにカメラの回転機能やスケアリング調整機能まで含めるとなると
専門の設計と精密加工技術が要求されます。


上の写真ではカメラとフィルターホイールはTネジで固定していますが
(この状態でε-130Dのバックフォーカス56.0にほぼあっています)
カメラの回転(構図変更)やUSBケーブルを接続したままでの着脱ができないので
光路長設定用の専用テーパーリングを準備する予定です。
(QHYCCDのカメラはテーパーリングを採用していますが独自の規格です)

 
これらのQHY製カメラの接続に関するオプションについては
K-ASTECで開発~販売を行いますが
天文ハウスTOMITAでも受注しますのでよろしくお願いいたします。
(K-ASTECでもQHYCCD社製品を販売しますが
国内総代理店のTOMITAから供給を受けるので国内での保証を受けられます)


写真は参考用としてε-130DにICX694を搭載したQHY22を取付ていますが
フルサイズのQHY11+フィルターホイールがお勧めです。
カメラ本体に2インチ用フィルターホイール,バーダー製LRGBCフィルターとの
セットで62万円ほどでご提供できる予定です。

QHY22やQHY11については実機テストを行っていますので逐次ご報告いたします。

 


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