モンゴル遠征-3 機材
引き続きモンゴル遠征についてですが今回は機材について紹介します。
もともと今回の遠征はアイソン彗星狙いだったことと
厳寒のモンゴルだったのでガイドや自動導入は行わないと決めていました。
確実に成果を出す意味でもシンプルな機材を選んでいます。
またアイソン彗星が無事に近日点を通過しても3~4等級と予想していたので
鏡筒も軽量で拡大撮影ができるプロミナーに決めていました。
赤道儀は約2kgのプロミナーなら余裕で搭載できて
短時間なら350mmでも追尾できるH-40にしました。何と言っても軽量です。
上の写真は,赤道儀が2.8kg,カーボン三脚が1.2kg,プロミナーが2kgなので
トータルで6kgです。
それでもそれらと防寒着などを詰めたスーツケースは22kgほどになりました。
この写真は明け方のラブジョイ彗星が上ってくるまでに
星野写真を撮るための構成です。
プロミナーとはアルカスイスのクランプで簡単に交換できます。
レボルビング装置はマイナス30度の環境でも問題なく回転できました。
以下の写真はH-40赤道儀の追尾状況です。
先日ご紹介したようにH-40は350mmの焦点距離を満足に追尾しています。
H-40のPモーションの実測値は,±5~6秒角程度で
P-2や90S,EM-100などと同じ程度の精度です。
どれも5分程度なら,350mmは余裕で追尾しますが
今回はマイナス30度の環境でも安定して追尾しました。
3分露出の連続した6カットを並べていますが
ウォーム軸が約2回転する18分間,どのカットも満足の行く追尾が得られています。
(100%表示ではガイドエラーが解りますが50%に縮小では殆ど解らないレベルです)
日頃Pモーションの実測は行いますが,このように実際のフィールドで
検証することは少ないので,モーションと撮影結果の評価に役立ちます。
今回のH-40やP-2など,±5~7秒角の追尾精度があれば
350mm,3分露出なら連続した全てのカットで流れることはないでしょう。
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