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2013年12月 7日 (土)

モンゴル遠征-1 速報

遠征中はご迷惑をおかけいたしましたが本日遠征先のモンゴルから帰国しました。
アイソン彗星は残念でしたが代役のラブジョイ彗星や冬の星空を堪能できました。

下の写真は厳冬のモンゴル平原で撮影した上るオリオンとヒアデス星団です。
モンゴルではオリオンが上る頃,ヒアデス星団はその真上に見えます。


B13_12_07

撮影データ
EOS 5DM2(IRカット改造)SAMYANG35mmF1.4→F4,ISO1600 180秒×1枚
H-40赤道儀(改造)+AMD-1で追尾,ソフトフィルター使用,クリックで拡大します。


期間中の撮影は全て改造したH-40赤道儀で行いましたが
マイナス30度ほどの環境下でも安定して追尾してくれました。
単三電池(リチウム)3本で,夕方から明け方のラブジョイ彗撮影までの12時間
3夜連続で追尾できたのには驚かされました。


マイナス30度の環境下では機材は結露して写真のようになってしまいます。


B13_12_071


今回はアイソンの代役となってくれたラブジョイ彗星の撮影がメインとなりましたが
以下はその一コマです。
焦点距離350mm(3分露出)での撮影ですが,上記のように極めて過酷な状況でも
H-40赤道儀は全てのコマで満足な追尾(ピクセル等倍で流れがわかる程度)でした。


B13_12_072

撮影データ
EOS 5DM2(IRカット改造)PROMINAR500F5.6→350mmF4,ISO1600 180秒×1枚
H-40赤道儀(改造)+AMD-1で追尾,ピクセル等倍,クリックで拡大します。

尾の一部に変化が見えますが,3分毎の撮影でその動きが明確に確認できました。
1夜当たり40枚ほど撮影しているのでGIF動画にできないか検討中です。
追尾不良のコマがあると動画は難しいと思いますが見たところ全て使えそうです。


それから遠征の目的だったアイソン彗星の残骸でも検出できればと思っていました。
ただアイソン彗星の方向にはそれをかき消してしまうほどの黄道光が見られた事と
ラブジョイ彗星の撮影システムからの変更は容易ではなかったので断念しました。
単にレンズや霜防止用のヒーターを変えるだけですが
マイナス30度の環境下,短時間ですますのは容易ではありません。

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