ポータブ赤道儀の2軸ガイドテスト再開
何度か同じような記事を紹介していますが,このところオートガイドを取り巻く環境が
大きく変わってきたので,またポータブ赤道儀の2軸ガイドのテストを行っています。
擬似的に赤緯軸相当を駆動し,2軸ガイド相当の結果が得られないかを模索しています。
アイデアは以前と同じ北側の三脚を持ち上げる方法ですが
この方法では原理的に子午線から離れるほどX軸とY軸の直交が出なくなるので
極に近い低空では難しいと思っていました。それを再確認するためです。
ところがテスト結果は予想に反し,上記のような場合でも
完璧にキャリブレーション~ガイドまで何の問題もなく行え少し驚いています。
(75mmレンズとQHY5LⅡを組み合わせ緯度70度付近の恒星をPHD Guidingでテスト)
本来はポータブル赤道儀の擬似的な赤緯修正としてテストしていますが
この方法はウォームホイールを使った駆動に比べると高いレスポンスを示します。
ウォームホイールはそのバックラッシュや軸周りの摩擦などで
秒オーダーのレスポンスになりますが紹介する方法は1桁は早くなりそうです。
いくら速いといっても,さすがにこの程度のレスポンスでは
シーイングのキャンセルまでは無理でしょうが
通常のウォームホイール式に比べれば桁違いのレスポンスです。
ガイドカメラが高感度なので動画でガイドすればそれなりの結果が得られそうです。
紹介した三脚の下敷き式?は原理の確認用ですがたとえば
・据え付け赤道儀のピラーをX-Y方向から押す
・反射望遠鏡の副鏡をX-Y方向から押す(傾ける)
・接眼部に撓みプレートを付けてそれをX-Y方向に押すなどです。
今までの赤道儀制御とAOの中間ほどの効果が得られるかも知れません。
今回は高価なリニアステージでテストしましたが
以下のリニアステッピングモーターを使えば安価なアクチュエータになるので
色々試してみるつもりです。
ポータブル赤道儀の擬似的な赤緯修正用として評価していますが
いろいろと夢が膨らむアイデアではないでしょうか?
ピラーを手で少し押すだけでガイドが暴れるのでアクチュエータで
北(南)側からと西(東)側から押引きすれば高速ガイドができるかも?ですね。
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