星が見えないこの時期は-3
前回の記事(その-1と2)から1年も経ってしまいましたが
今回はお客様からMFA取りつけでお預かりしている
Carl Zeiss Apo Sonnar T*2/135を測定する機会があったので紹介します。
前回同様人工の星像をデジカメのライブビューで観測しました。
人工星は10μm(真円)+白色LEDでそれをFC60に付けていますが
カメラレンズ程度の性能テストなら十分な評価ができると思っています。
これはApo SonnarT*2/135(以降Sonnar135と略)を開放で撮影した
焦点位置と僅かに焦点を外した写真です。
僅かに色収差が出ますが,極めてシャープな星像のようです。
前回その-1や
その-2で紹介した
CANON EF100mmF2.8MACRO(EF100と略)と
SIGMA APO MACRO150mmF2.8(SIGMA150 と略)それに
SIGMA MACRO70mmF2.8(SIGMA70と略)を見比べた感想をまとめました。
【星像のシャープさ】
全て開放で比較していますが,Sonnar135が一番シャープで
次にEF100→SIGMA70→SIGMA150と感じました。
Sonnar135はF4まで絞ると極めて小さな星像になります。
SIGMA150も充分シャープですが比べるとポッテリした星像に感じます。
【星像の綺麗さ】
これもSonnar135が一番で殆どまん丸く見えます。
IFでない事やスタビライザーがない事が功を奏しているのかも知れません。
(SIGMA70もIFではありませんが,内像と外像はEF100と同じように少し崩れます。
【色の出方】
焦点を外した位置での色の出方はSIGMA150が群を抜いて素晴らしいです。
内,外像とも殆ど着色しません。
次はSonnar135で,F4まで絞ると色は殆ど感じなくなります。
EF100とSIGMA70はEF100の方が勝っていますが
価格差ほどの差は感じられず,SIGMA70の高性能を改めて実感しました。
星像はほぼ同様でシャープです。
以上は中心像だけを見比べた私感で個体差があるかも知れないので
(私は経験していませんが)あくまでも参考としてください。
それにしても見比べてしまうとSonnar135に惹かれます。
私はナローバンドで撮影するために明るいレンズが好きですが
その場合,色収差は関係ないので魅力的です。
星像のシャープさはZuikoDigital 150mmF2には及ばないようですが
フルサイズをカバーできるのでSTX-16803で試してみたくなりました。
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