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2014年7月

2014年7月30日 (水)

Apo Sonnar T*2/135試写結果

Apo_sonnar_135c

今日は午後から激しい雷雨で,落雷の衝撃波で窓ガラスが揺れるほどですが
昨夜は夜半過ぎまで晴れてくれました。

機材テストの合間に撮ったApo Sonnarの星像を紹介します。(クリックで拡大)
画像を加工するのが面倒なのでPhoto Shop100%表示画面のスクリーンショットで
上の写真が概ね写野中心付近,下が左上部です。中央の輝星はデネブです。

Apo_sonnar_135ru

時間がなかった事と,個人的には有効径を活かす意味で開放で使いたいので
試写もF2開放で行いました。カメラはEOS5DM2(IR改造)です。
ピントはカメラボディの液晶画面を見ながらライブビューで合わせています。
追い込む余地があるかと思いますがデジカメではこの方法以外で合わせた事が
ないのでいつもの方法で行いました。
このレンズのヘリコイドは作りが良くて満足行くピント合わせができると感じました。

星像についてはご覧のとおりです。
個人的な感想ですが,今までテストした中で1,2位を争うと思っている
ZuikoDigtal150mmF2とEF200mmF2に勝るとも劣らない?
と感じるほどのシャープさで明るい星も丸く写ります。

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2014年7月29日 (火)

久しぶりに晴れています

B14_07_29

梅雨明け後も不安定な天気が続いていますが,今日は良く晴れています。
このまま夜まで晴れれば5月中旬以来2ヶ月半ぶりにドームを開けれそうです。

といっても追尾テスト待ちの赤道儀が何台も控えているので
撮影を楽しめる状況ではありません。
2日ほど前からは雲が多いながらも星は見えていましたが
通過する雲でブツブツに切れたPモーション測定グラフになってしまいます。

B14_07_291

明日以降はまた曇りの予報が出ているので
せめて今夜はこのまま晴れていてくれれば良いのですが。

最初の写真はCarl Zeiss Apo Sonnar T*2/135試写の準備状態です。
他の機材のテスト中でも試写できるようドーム脇にスカイグラフを据えました。

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2014年7月28日 (月)

理想のポータブル赤道儀の最終形

B14_07_28


カメラレンズ用マイクロフォーカスジャスター(MFA-C)については
本日更新のHPで紹介しましたが
写真はSIGMAの18-35mm F1.8 DC HSMに装着した状態です。
レボルビング装置へはアルカスイス規格対応のDS38で搭載しています。

この程度の焦点距離ではピントの微調整よりもロックとして有効と思います。
レンズにヒーターを巻き付ける星景写真ではピントリングの固定は必須でしょう。
また副産物ですが,MFAがレンズのヘリコイドのミゾに噛み合っているので
前玉部が動かないよう保持しています。これが一番のメリットかも知れません。


ポータブル赤道儀用としては内蔵電池で長時間駆動できるAMD-1から始まり
専用三脚,XY50シリーズ,レボルビング装置などと様々なアイテムを開発しましたが
個人的には今回のMFA-Cで理想を実現できたと自負しています。

お客様からの要望や自身で実際に撮影した結果を元にしているので
実用性で言えば写真の構成が最終的な形と感じています。


写真には写っていませんが,そのポータブル赤道儀用として圧倒的な
軽さと強さを両立したカーボン三脚(PTP-Cabon)は多くのご予約をいただきました。
予約特典は7月末で終了しますが
製作数量を増やしたため,期間限定になりますが価格を見直しています。

8月末までのご注文分は59,800円を49,800円(送料は一律1,200円)の
特別価格で提供しますのでこの機会のご注文をお待ちしております。


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2014年7月27日 (日)

DS65用光軸調整プレート

B14_07_271

以前,VELOCE RH200を2本を並列搭載するシステムを紹介しましが
今日はε-130Dなどでの使用を想定した簡易システムをご紹介します。

システムと言っても,新たに作ったのは
DS65NとDP80(DP75)シリーズに挟み込む5mm厚のステンレスプレートだけです。
DS65NとDPシリーズは無加工で対応できる事が最大のメリットです。

写真のようのDP80-300やDP75-294Lで組んだ場合は
2本の鏡筒間に小型のガイドカメラを設置できるスペースも確保できます。


B14_07_272

このプレートは片方のDS65NとDP80の間に挟んで使いますが
四角の押しネジでDS65Nを押し上げてY方向の光軸を調整します。
X方向は固定ボルトを少し緩めた状態で鏡筒を振って合わせますが
DS65Nの裏面側からの操作ができるので容易です。
押し引きネジ式の簡易的な調整機構ですが実用には問題ありません。
なお,調整幅は,XY供に±2~3度です。


B14_07_273

この写真はDS65Nの上面側で特殊ナットで固定した状態です。


それほど多い需要はないかと思うので商品化は行いませんが
ご希望の方はHPからご注文いただけると幸いです。
DS65N専用になりますが当面の間は送料込み5,000円でご提供いたします。


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2014年7月26日 (土)

2タイプのApo Sonnar T*2/135用バンド

B14_07_261

Carl Zeiss Apo Sonnar T*2/135用の固定バンドについては
6月のブログで限定生産のご案内を行いましたが
ご使用形態にできるだけマッチするよう2タイプを準備しました。
ご予約いただいている方への確認用として記事にしていますが
明日(27日)まででしたら追加のご予約も承ります。

多数のご予約頂きありがとうございました。
外注製作の都合で予約の受付は終了いたしました。
2014.7.28日追記

一つは今回紹介する,プレート類を取りつける面が3ヶ所あるBタイプで
もう一つは,1ヶ所のみのAタイプです。

Bタイプは縦横構図変更を2ヶ所に付けたアルカスイスプレートで行います。
また,上面(上の写真で手前を向いた面)にはモーターフォーカサーを付けられます。
冷却CCD撮影やガイドカメラを使った本格的な撮影用です。


Aタイプはプレートが付く面は1ヶ所なので縦横構図変更はバンドを緩めて
行いますが,外観は大変スマートになります。
主にデジタルカメラでの撮影用です。

価格はBタイプが19,500円でAタイプが18,000円です。
前後用バンド2個(同一仕様)のみの価格で
写真のアルカスイスプレート(DP38-110)は付属しません。

DP38-110はバンド当たり2本のボルトで固定できますが
市販のアルカスイスプレートの場合は,中央1本で固定できます。
何れもUNC1/4ボルトに対応します。

またその他のプレートなどに固定するための専用のプレートも準備します。
極めて薄い加工を施したのでバンドの重さは2個で100gと大変軽量です。



この写真はカメラ底部側のプレート取付面で横構図の場合はここを固定します。
IOS5DM2のボディを装着した状態では,この位置で前後のバランスがとれています。

B14_07_262

 
レンズ前方側から見た状態ですが,Aタイプの場合は写真上部の平面
(バンド締め付けネジがある部分)のみになります。

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空いた方のプレートに小型のガイドカメラを装着した状態です。

B14_07_263


対象のレンズはIFではないのでピント合わせでレンズ全長が変化します。
従いまして前方のバンドは前後方向の移動を妨げない程度しめてください。
また,前後のバンド間隔によりピントの調整幅は極僅かになります。
この限定品は,無限遠でピントを固定する天体写真撮影専用のバンドです。

Aタイプは縦横構図変更のためにバンドを緩めますが
レンズ側締め付け部にローレット加工があるため滑らかではありません。
頻繁に構図変更される方はBタイプをご推奨いたします。

バンドを付けるとレンズの目盛り指標が見えなくなります。


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2014年7月24日 (木)

スカイグラフもAMD-2対応

B14_07_24_2

スカイグラフのモーター修理については4月にご案内しておりましたが
何件かのお問合せやご要望をいただいております。

その中には日食遠征などにも使いたいのでハンドコントローラーでの
操作に関するご要望もありました。
4月の時点では,オリジナルのモーター回りには手をつけず
壊れた駆動回路のみを交換する予定でしたが
ご要望を受けて写真のようにAMD-2への改造(組み込み)も対応します。
モーターやギヤも交換する必要がありますが
ハンドコントローラーが使えるので32倍速操作が可能です。

ただ,AMD-2は2軸駆動回路を内蔵していますが
スカイグラフの場合原則的に赤径軸のみのⅠ軸駆動です。
なかなか実現しませんが将来,簡易的な赤緯修正装置が開発できれば
その時点で2軸ガイドが可能です。
なお,写真は超小型の回転ステージを使った赤緯体を付けていますが
大変高価なのでご推奨いたしません。


B14_07_242

写真はAMD-2の基板を内蔵した状態です。
上から,オートガイド,ハンドコントローラー,DC入力(3~5V)と
南北切り替え,電源スイッチです。
(AMD-2はガイド撮影用なので恒星時駆動(160.933PPS)のみです)


B14_07_243

実は今回AMD-2を採用してモーターやギヤ回りを交換するメニューも加えたのは
オリジナルのままの状態で測定したPモーションに
アイドラーギアの偏心が原因と思われる周期の短い波が存在したためです。
(この症状は特定の個体だけで全ての個体で発生したわけではありません)

周期の短い波はガイド撮影には悪影響を与えるのでギヤも交換するようにしました。
なお,グラフの1目盛りは約10秒角なので±10秒角強のモーションに加え
3秒角ほどの波が重畳しています。


4月のブログで8月に修理を行うようご案内しましたが,AMD-2への改造も
同時期に行います。7月末日までの受付で終了させていただきます。

修理/改造費用は
4月にご案内した修理のみはオーバーホール込みで23,000円になりましたが
今回追加したAMD-2改造は32,000円です。(オーバーホール込みは38,000円)
ハンドコントローラーはオプションで6,000円になります。

何れの場合も電源は3~5VDCで消費電流は200mA(at5V)程度です。

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2014年7月23日 (水)

ε-130D用鏡筒バンドについて

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九州地方はやっと梅雨が明けました。
5月中旬からの2ヶ月間は全くと言っていいほど星は見えませんでした。
まだ夜になると雲が沸いてきますが,少しずつ改善すると思います。

初代アトラクスなど改造内容によっては恒星での追尾確認を行いますが
確認が取れず出荷が遅ています。
近日中には解消できると思いますので今暫くお時間いただけると幸いです。


本題ですが,ε-130D用の鏡筒バンド(TB-166)は鏡筒発売とほぼ同時期に
製品化しましたが在庫数が少なくなっています。
完売後は長期間欠品する場合もありますのでよろしくお願いいたします。

B級品も含め在庫は完売しました。(2014/7/26追記)

ファーストロットのε-130Dを手にした際,これは売れる!と思ったので
コスト削減のため大量に製作していました。
予想は的中したみたいですが,最近になって注文が集中し急速に在庫が
少なくなっています。

これはε-130Dの光学性能や使い勝手が評価されたためと思いますが
特に光軸調整については,ブログ星の牧場-2で動画を取り入れた
親切な解説が公開されているので
’εの光軸調整は難しいもの’と言うイメージが払拭されているのでしょう。
素晴らしい写真で結果を出している方の情報には大きな説得力があるのでしょうね。


なお長期間欠品でご迷惑おかけしておりました
FSQ-106ED用のTB125は入荷しております。
今回も大量に作ったのでしばらくは欠品することはありません。

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2014年7月22日 (火)

ポータブル赤道儀の自動導入改造

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五藤光学製スカイグラフの自動導入改造が完成しました。
カメラレンズを装着した冷却CCDカメラでの撮影を想定しています。

B14_07_222_2


自動導入の回路(MTS-3)を内蔵していますが,パソコンやオートガイド用の
コネクター類は全て金属製を採用し予期せぬトラブル要因を軽減しました。
また,南天の場合,極を示す3個の恒星は暗いので
極軸望遠鏡の視野照明はギリギリの調整ができるよう大きなツマミをつけています。


B14_07_223


ポータブル赤道儀の場合,自動導入よりパソコンで遠隔操作ができるメリットが
大きいと思います。
ご依頼人は市販の赤道儀と2台体制で遠隔撮影されるとの事ですが
そうなるとも一方は極限までの軽量化が求められます。

ちなみに赤緯側に使った回転ステージは真鍮製のホイール(180T,M0.3)を
2個のボールベアリングで保持した構造で
これを極軸としてテストしたところ±5秒角ほどのPモーションでした。
赤緯体にはもったいないのですが他に適当なものがないので採用しています。
 


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2014年7月21日 (月)

タカハシ用 汎用フォーカサーの在庫状況など

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先日のブログでタカハシ鏡筒用フォーカサーの供給状況について紹介しましたが
その後も継続的にご予約いただいており,第三ロット分の在庫も僅かになりました。

汎用フォーカサーは完売しました。次のロットは10~11月頃の予定です。
2014.7.31日追記

短期間にこれほどのご注文をいただけるとは予想していませんでしたが
電動フォーカサーの利便性が浸透したためと思っています。

今回はε-130Dで使用される方が多いようですが,個人的には
カメラの重みでドローチューブが抜け落ちる屈折鏡筒での使用をお勧めします。
もちろん冷却CCDでの撮影の場合,反射系でも大きな効果を発揮しますが
屈折の場合は必須と思えるほど便利だからです。
従来のピントノブは操作できなくなりますがモーターが抜け出るのを防ぎます。


写真は第二,第三ロット分の20台+1台(予備)のフォーカスコントローラーです。
なおコントローラーは野村様から供給をいただき
それを当方で写真のようなメタルコネクターやケーブル処理を行いお届けします。
完全な実費頒布となっておりますので
申し訳ありませんがコントローラー単体ではご提供しておりません。

また,コントローラーセットの場合数量が限られてしまいますが
写真のFSQ85/106ED用も第三ロット分で対応できます。

ご購入を煽ることがないように次のロットも計画します。
秋以降になるかと思いますが準備ができたらこのブログで紹介いたします。


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2014年7月17日 (木)

2軸モータードライブAMD-2の開発状況

B14_07_171

2軸駆動用モータードライブ(AMD-2)については
何度かブログで紹介しましたがほぼ形ができたのでご紹介いたします。

AMD-2は主に天体写真撮影用として開発しておりましたが
構図変更などを離れた車内からもできるように
マニュアル操作(32倍速)用の小型のハンドコントローラーも準備しました。
有線接続ですが,モジュラー仕様なので市販の安価な延長ケーブルが使えます。
もちろん観望でも使えるので便利です。

マニュアル操作とガイドの速度切り替えは不要で
ガイド速度は常に対恒星時±50%,マニュアル操作は32倍速です。

またステップアップインバーターを内蔵しているので3~5Vの電源で駆動できます。
消費電流は5Vで300mAなので,写真のような小型モバイルバッテリーでも
10時間ほど駆動できます。


駆動回路は赤径モーターと一緒に赤道儀に組み込みます。
現在90S用のハウジングを製作中ですがモーター周りは既に完成しました。

90s_r

90s_d
(写真はMTS-3駆動仕様なのでモーターコネクターがありますが
AMD-2仕様はモーターの下部に駆動回路が組み込まれます)

90Sに引き続きご依頼の多いP-2用ハウジングを製作します。
P-2の赤緯側モーターについては後日改めてご案内しますが
オリジナルの微動ハンドルやスプリングがなくなるので大変スマートです。
さらにはマークX用なども製作予定ですが
これらには極軸望遠鏡の視野照明回路も内蔵します。

AMD-2の心臓部はPICマイコンを採用しています。
プログラムで色々な赤道儀に対応できるので適合範囲が広まります。

駆動回路は写真のような位置に組み込むので
モーターの外部配線はありません。
USB電源の接続だけで恒星時駆動しますが
ガイドケーブルも直結なのでごく短時間でセッティングが完了します。

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2014年7月16日 (水)

タカハシ用 汎用フォーカサーの出荷状況など

B14_07_161

先々月のブログでε-130Dなどで使える汎用フォーカサーの頒布を
ご案内ておりましたが,その一次ロット分は全て出荷しました。
当初6月末で案内していましたが仕様の変更等で半月ほど遅くなってしまいました。

現在,二次ロットを準備していますが(全てご予約で完売)
フォーカスコントローラーは10台分多く作っていただいたので
三次ロットまで作れる事になりました。
三次ロットは8月末から9月中旬出荷の予定で数量は10台です。
価格等は以前のご案内と変わりありませんのでよろしくお願いいたします。
合計で30台製作することになるので少しは供給不足を解消できるでしょう。

以下の写真は大変な人気のε-130Dに装着した状態ですが
モーター側のツマミで1:36の減速微動装置としても使えます。


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2014年7月13日 (日)

魚眼レンズ用リングヒーターの在庫状況

B14_07_13


魚眼レンズ用リングヒーターは,CANON EF8-15mm用と,SIGMA8mm用を
台数限定で販売中ですが,CANON EF8-15mmは在庫が僅かになりました。
発熱体手配の都合で再販の予定はありませんので
この機会にご購入を検討いただけると幸いです。
なお,SIGMA8mm用は10台以上在庫しております。

リングヒーターは発熱体からの熱伝導でレンズそのものを効率よく暖めますが
夜露で濡れてしまったものを乾かす能力はありません。
レンズ周の空気の温度を周囲より少し高くすることで
空気の対流が発生しそれで結露を防ぎます。
皆さんもご経験があると思いますが,一度結露するとドライヤーなどで乾かさないと
また直ぐ曇ってしまいます。曇る前から暖めておかないとダメですね。


ところで,このヒーターをUSB出力のモバイルバッテリーで使った場合
何時間ほど加熱できるかとのご質問を寄せられるのでご説明いたします。

モバイルバッテリーの容量表示は3.7Vでの値です。
10,000mAhと表記されたバッテリーは,3.7V×10,000mAh=37,000mWhで
5VのUSB出力タイプは37,000mWh÷5V=7,400mAhしかありません。


一方,リングヒーターの消費電力は5V2.5W(2,500mW)です。
Whで計算した方が解り易いので10,000mAhと表記されたバッテリーは
37,000mWh÷2,500mW=14.8hとなり約15時間加熱できる計算です。
写真のスティック状のバッテリーは3,000mAhで計算では約4時間ですが
実測でも4時間の加熱を確認できました。

USB出力場合,目安として容量表示から0を3つ取った値と思ってください。
10,000mAhなら10時間ですね。


なおEF8-15mm用はSIGMAの18-35mm F1.8 DC HSMにも装着できます。
フードは使えませんが効率良く加熱できるので曇る心配はありません。


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2014年7月10日 (木)

ミラーレスカメラのビューファインダー

B14_07_10

以前のブログで,ミラーレスカメラはファインダー内に表示される情報が眩しい
(裏面LCDの最下段に表示されたグレーの部分と同じ情報が表示されます)
ため星景写真を撮るときの邪魔になると書きましたが,対策として
大昔?4×5カメラ用として使っていたビューファインダーをつけてみました。

元々はマミヤプレス用ですがX-E1用の18mmF2と概ね画角が合っています。
ただ近距離補正機構が付いているので背が高くなっていますが
無限遠しか撮らないのでこの部分は取り外す予定です。


今回は小型のX-E1なので撮影のために見合うポータブル赤道儀を仕立てました。
いつもは自由雲台は使いませんが,X-E1なら大丈夫そうです。

また,私は素通しのファインダー?では北極星を導入できないので
小型の単眼鏡(ビクセン製12mm4倍)をつけてみました。
偶然にもガイド鏡関連のサポートリング(SR25)でQHY5Lと同じように固定できます。


広角レンズでの星景写真と言えども極軸はできるだけ正確に合わせたい方には
お薦めの方法かもしれませんね。

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2014年7月 6日 (日)

超軽量PTP-Carbon三脚の再販について

B14_07_06

圧倒的な軽さと強度を両立したPTP-Carbon三脚
海外遠征用として高い評価をいただきましたが2年前に販売を終了しました。
ただ,その後も再販のご要望が多いため30本限定で再製作することにしました。

発売時期は2014年9月末の予定で価格等は前回と同じです。
なお,7月末までにご予約いただいた分は
今回新たなオプションとして製作する100mm延長筒が標準付属します。

前回同様EM-10やP-2赤道儀などの取りつけアダプターも製作しますが
これらオプションは7月末までのご予約分のみの対応となります。

7月末ご予約分特典については価格を改定したため内容を変更しております。
詳しくはお尋ねください。2014.7.28追記


上記写真は,今月末にオーストラリア遠征用として特注改造中の
ポータブル赤道儀一式です。先にご紹介したとおり自動導入仕様で
核になるのは五藤のスカイグラフですが正にGOTOスカイグラフですね。
三脚はPTP-Carbonnで,写真のウエイト(2.5kg)など全て含め7.5kgです。


この三脚は個人的にはH-40とのマッチングが最高と思っていますが
モンゴルでは大変な寒さの中,活躍してくれました。
レボルビング装置を併用すれば理想的なポータブル赤道儀になるでしょう。
なお,H-40用のXY50-35Hは若干ですが在庫ございます。

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2014年7月 3日 (木)

ワンオフ製作品について

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ときおり鏡筒バンドなどのワンオフ製作(一度きりの単品製作)依頼があります。
このようなワンオフ加工品は加工方法にもよりますが
今回紹介するようなバンドは切削加工時に
材料を保持する部品から製作する必要があるのでその分の費用も加わります。
CAD入力や段取りなども含めれば1個作るも2個作るも殆ど同じ費用です。
写真の例のはプロカメラマンからのご依頼品で
私用も含め2個作りましたそれでも単価は12,000円でした。
(この事例は私用と一緒に作ったので設計費は計上していません)


先日ご案内したZeissの135mmF2固定台座も元々はワンオフでのご依頼でしたが
ブログで募ったところ10台のご予約をいただきました。(募集は締め切っています)
このレンズ用の場合バンド2本+台座プレートの3点構成となるので
ワンオフ製作だと50,000円以上になりますが
まとめて作るので22,000円ほどでご提供できそうです。

レンズヒーターやMFAなどカメラレンズに巻くバンドは全て
紹介例のようにスリ割り構造を採用しています。

単なるリング+3点固定ネジ方式に比べると加工費用は割高ですが
レンズに傷や圧迫を与えず確実に固定できる理想的な方法と思うためです。
紹介したZUIKO DEGITA150mmF2用バンドは極限までスマート(幅8mm肉厚5mm)
な形状としたため極めて難しい加工でした。

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2014年7月 1日 (火)

試作中のポータブル赤道儀について

B14_07_011

先日アップしたリモート用赤道儀(試作品)とポータブル赤道儀の関連についての
ご質問をいただいたのでご説明いたします。

先日紹介した試作機は,リモート撮影を視野に入れているので
子午線越えが容易なフォーク式ですが
ポータブル赤道儀も基本的にはフォーク式(片持ではありません)で開発中です。
極軸の高度・方位調整機構などはリモート用と同じ構造になるので
リモート用のようにそのまま床に置いて鏡筒を振っても転倒しません。

フォーク式は構造上,赤緯軸の電動駆動が容易なので2軸ガイド対応ですが
アーム長の都合で150mm程のカメラレンズまでしか使えません。
今回試作したリモート用は150φの大型のステージ(NJP相当のウォームホイール)を
使っていますがそれでも上の写真のように400mm(10cmF4)程度が限度です。

一方ドイツ式は長さの制限を受けないので,300~400mmクラスでも余裕です。

150mmまでしか搭載できないフォーク式が2軸ガイド対応なのに
それより長焦点を搭載できるドイツ式が1軸ガイドと矛盾してしまいますが
ドイツ式の場合,安価な回転軸が作れないので仕方ありませんね。

B14_07_012

今回ポータブル赤道儀試作用として3台分の回転ステージを準備しました。
EM-200クラスのウォームホイール仕様で
2台は2軸駆動のフォーク式で,1台は1軸駆動のドイツ式を作る予定です。
なお,試作のポータブル赤道儀のPモーションは±5~7秒角程度です。


高精度のウォーム軸やホイールを製作する場合
何組かを特注するとギヤとホイールだけで1台分10万円以上になるので
試作は全て回転ステージを流用します。
回転ステージも高価ですが
中古の場合,定価の半額~1/3ほどで入手できるので試作には最適です。

B14_07_013

試作後,問題が無ければRST400と同基準で加工したウォームホイールと
ギヤを使ったポータブル赤道儀の受注生産を検討いたします。

 

ポータブルと説明していますが,試作中の赤道儀は
高度・方位調整装置やレボルビング装置まで含めた重量は4~5kgほどです。
軽さを追求したポータブル赤道儀ではなくて
セットアップが簡単で専用のカーボン三脚に搭載すれば直ぐ使える赤道儀です。
もちろんですがフォーク式も含めも極軸望遠鏡は内蔵します。

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