WO Star71 F4.9フォーカサー改造について
先日紹介した,WO Star71 F4.9の電動フォーカサーへのご質問をいただいたので
簡単に紹介します。
改造(といっても蓋への加工のみ)は下の写真のようにフォーカサーの蓋に
ステッピングモーターとコネクターの取りつけと相互の配線を行います。
モーターとフォーカサーの軸の接続はオルダム型カップリングを使いますが
このカップリングは分離するので,予め両方の軸に固定しておき
蓋をねじ込む事で連結されるようにします。
このとき,軸の長さが短いと届かず,長いとねじ込めないので
予めモーターシャフトを5mmほどまで切断する必要がありますが
切断が面倒でしたらモーターを10mmほど嵩上げしてもいいでしょう。
今回は手持ちのカップリングを使いましたが
オルダム型カップリング(軸径5mm-4mm)は1,000円程度です。
モーターやコネクターも含め7,000円程度の材料費で改造できます。
作例で使ったステッピングモーターは28mm角のPKP223U09Bです。
2.3kgのSTX-16803でもトルクは問題ありませんが
さらに重たいカメラを搭載される場合は一回り大きい(長い)
PKP225U09Bの方が安心かも知れません。
なお1ステップでの駆動量は,実測で約5μm(1-2相励磁)駆動でした。
電動フォーカサーは冷却CCD撮影においては必須と思いますが
安価に改造できる点もこの鏡筒のメリットでしょう。
安価で簡単な改造ですがバックラッシュは極めて小さく優れた性能です。
ケーブル処理も含め「取って付けた」ような形にならないのもいいですね。
-- 追記 --------------------------------------------------------
今日は,すがすがしい秋空が広がっています。
このまま夜まで晴れれば,赤道儀の追尾テストの傍らに試写もできそうですが
晴れ間がもったいなので遠くの碍子に反射する太陽光で色収差を確認しました。
内像は紫に,外像は青の収差を感じますがその量は極僅かです。
さすがに比較したFC60には及びませんが写真に影響はないレベルと感じました。
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