« RH-200のスケアリング調整方法 | トップページ | 綺麗な皆既月食でした »

2014年10月 4日 (土)

赤道儀自動導入改造状況について-1

赤道儀の自動導入改造では改造後の確認テストなどが遅れておりましたが
このところの好天で作業は順調に進んでいます。
長い間お待たせして申し訳ありませんでしたが,数日中には全て納品します。


来週以降はご予約いただいている改造に着手しますが
その状況についてご案内いたします。

最初はNEW ATLUX赤道儀で最近改造依頼が急増しています。

B14_10_na1


殆どの場合,追尾やガイド(特に赤緯側)が安定しないとのことですが
ロータリー接点採用が原因しているようです。(スターブック仕様は対策されています)

DCサーボモーターのエンコーダー信号もロータリー接点を経由していますが
エンコーダーの微弱信号(電流)を
金メッキも施されていない接点で経由するのは無理があるのでしょう。

エンコーダーはA相とB相の位相差で回転方向も判別するので
接触不良で信号が僅かに乱れれば安定したガイドなどできないと思われます。


B14_10_na2

その点,ステッピングモーターの電流は
エンコーダー信号(電流)とは比較にならないほど大きいので
接点を手入れすればローターリー接点を経由しても特に問題はありません。


組み込めるモーターサイズの都合で,AGS-1Sでの改造となりますが
赤緯側はバックラッシュが極めて小さいモーターを採用しています。

AGS-1S改造なので改造数量に制約はありませんが他の作業の都合で
ご予約後,実施まで2~3ヶ月ほどお時間をいただいています。


次は初代 ATLUX赤道儀ですが,既に60台ほど改造しました。

B14_10_at1

最近はウォーム軸周りのモーターレイアウトを変える改造を行っていますが
改造部品の残りは3台分になったので(保守用は別途保有)
この分がなくなれば初代 ATLUX赤道儀の改造は終了させていただきます。

改造部品の確保数は1台分となりました。2014.10.11日追記


ご予約は常時受け付けていますが,4~5ヶ月ほどお時間いただくことになります。


ATLUX赤道儀は初代と2代目で合計73台のAGS改造を行いました。
AGSシリーズは通算で500台以上出荷しているので15%ほどを占めています。

初代もNEW ATLUXも自動導入改造と言うより
駆動部の不具合で使えなくなったものを修理して使えるようにしています。
基本的な構造体は健在なので,駆動部を入れ替えればりっぱに蘇ります。

|

« RH-200のスケアリング調整方法 | トップページ | 綺麗な皆既月食でした »

赤道儀」カテゴリの記事