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2014年12月

2014年12月31日 (水)

2014年を振り返って-4 (AMD-2の発売)

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2014年の締めくくりですが,一年をとおして一番印象に残るのは
90S赤道儀用などの2軸モータードライブ,AMD-2を完成できたことです。
2軸のモーターのレイアウトは移動時の収納性も考慮しています。

これらの赤道儀用2軸モータードライブの商品化は
何年も前からの懸案だったので達成感もひとしおです。

ただ,反省点も多く,P-2用のAMD-2などは予定から遅れております。
ご予約いただいている方へは申し訳ありませんが
できるだけ早い時期にご案内しますので今暫くお時間いただけると幸いです。

なお,90S用とSP赤道儀用AMD-2の初期ロットは完売しました。
次期ロットは2015年5月頃を予定しております。

最後になりましたが今年一年ありがとうございました。
来年も引き続きよろしくお願いいたします。


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2014年12月30日 (火)

2014年を振り返って-3 (カメラレンズ用アクセサリー)

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本日二度目の更新はカメラレンズ用のアクセサリーについてです。

今年は魚眼レンズ用リングヒーター,EF100MACRO用MFAなど
カメラレンズ用アクセサリーにも力を入れました。

特に,写真のCarl Zeiss Apo Sonnar T*2/135用バンドは好評で
短期間で限定数量を完売しております。
これら限定品の製作数は1アイテム当たり30~40台ほどですが
トータルでは200台ほどになっています。

限定品の殆どは完売(終了,再販予定はありません)しておりますが
SIGMA8mm用のリングヒーターのみ若干在庫がございます。

Nmfa


なお,写真のカメラレンズ用のMFA-Cxxは限定品ではありませんが
業務多忙のため暫くの間販売を休止しております。
これは2015年春頃から再開予定です。

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2014年を振り返って-2 (QHY5L-Cマウントレンズセット)

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昨日に続き今年大変好評だったのが
QHY5LⅡMと75mmや100mmのCマウントレンズを使ったガイドセットです。

発売当初は殆どが100mmレンズをセットしたQ5L-100GSSでしたが
後半は75mmのセットも好調でした。

従来,ガイド鏡の焦点距離は200mm~500mm程度が定説だったので
少しでもで長い100mmをご選択いただいたようですが
次第に小型軽量な75mmが浸透したと感じています。

私が日頃Pモーションの測定を行っているのも75mmですが
75mmとQHY5LⅡMを組み合わせた場合
PHD GuidingのY軸1目盛りが概ね10秒角になるので便利です。

仮に,撮影カメラのピクセルサイズがQHY5LⅡMと同じ場合
概ね1目盛り(=1ピクセル)の1/10程度の振れ幅でガイドするので
75mm×10の750mmでも1~2ピクセルに収める精度でしょう。

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Q5L-75GSSや100GSSは上記写真の構成です。

単品販売分も含め,QHY5LⅡMやCマウントレンズをサポートするリングは
(SR31.7A,SQ31.7B,SR32)この一年間で450個ほど出荷しました。
SR31.7Bは1個でQHY5LⅡMを保持するので
250台ほどのQHY5LⅡMでご使用いただいた計算になります。


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2014年12月29日 (月)

2014年を振り返って-1(アルカスイス規格クランプ,プレート)

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本年も幾つかの新商品を発表しましたが
一番のヒット商品となったのが天文用のアルカスイス規格クランプとプレートです。

天体望遠鏡のアクセサリー固定は,M8-P.C.D.35になっていますが
カメラなどの固定では,M8では如何にも大きいので
M6やUNC1/4にも対応させ,インチネジ(UNC1/4)もセットしています。
単に固定ピッチを35mmにしただけでなかったことが
天体望遠鏡へのカメラ用品取付クランプとして評価いただいたと思っています。


また,定着した感のある75~100mmのCマウントレンズと
QHY5LⅡMを組み合わせた小型ガイド用としてもご使用いただき,5月の発売以来
7ヶ月間でクランプとプレートの合計で600個ほどお求めいただきました。


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このクランプやプレートはお一人で何個もご購入いただくことも多いのですが
カメラやガイド用として統一されるそうです。
ただこのクランプは6~7cmクラスの鏡筒なら余裕で固定するので
TB60などの鏡筒バンドを装着するプレートも準備しています。

写真は試作のプレートですが,TB-68を装着したFC60をPENTAX75用の
赤道儀に搭載した例です。鏡筒バンドのトップ側にも同じものをつければ
小型のガイド鏡が裏返したクランプで搭載できます。

このプレート(TP38-125)は来春発売予定です。(試作品はTP38-100です)
また,写真のTB-68(FC50,60,65の68mm鏡筒用バンド)は
再販のご要望が多いので2月上旬に10台分ほど製作します。
ご希望の方はご予約いただけると幸いです。

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2014年12月28日 (日)

PTP-C2三脚 赤道儀搭載アタッチメント

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度々ブログで紹介している超軽量カーボン三脚のPTP-C2は
本日,ご予約いただいていた全てのお客様へ発送しました。


今後,PTP-C2三脚に各種赤道儀を搭載するアタッチメントを発売しますが
三脚台座部の設計段階からP-2赤道儀などの搭載を考慮しています。

通常のカメラ三脚に赤道儀を搭載した場合,美観は無視したとしか思えないような
事例を見かけますが,単に美観だけで無く強度や安定度も無くしているようです。

その点,PTP-C2三脚は小型赤道儀を搭載した時の美しさにも拘りました。
カメラ三脚に比べ開脚角度が大きいので安定感があります。


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P-2赤道儀と三脚の接続部は,三脚の台座部がスリ割りクランプ構造なので
上の写真のように簡単なアタッチメント(スリーブ)を装着するだけです。
SP赤道儀は軽量化のために直接PTP-C2に装着できるように改造していますが
オリジナルのままでも簡単なアタッチメントで搭載できます。
機種にもよりますがアタッチメントは3,000円から9,000円ほどです。


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三脚のクランプを少し緩めれば赤道儀の方位角は滑らかに回転できます。
南半球で据え付ける場合,スマホで高度を合わせた後に方位を振れば
極軸望遠鏡の視野に,はちぶんぎ座の台形が入ってくるので便利ですよ。


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2014年12月24日 (水)

クリスマスですね

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先日遊びに来た娘に
「まだこんなに小さい作業ができるぞ」と得意そうにプリント基板を見せていたら
米粒に書いたクリスマスの絵をプレゼントされました。

手先の器用さでは負けないよ!と言わんばかりですが嬉しいですね。

ツリーの星や雪だるまの腕?は刷毛の1本の毛で書いたそうです。


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2014年12月22日 (月)

RST400赤道儀のお客さまドームへの搬入

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先週末はご購入いただいたRST400赤道儀の現地搬入を行いました。

RST400自体はお一人でも据え付けできますが,今回は不動点などの観点から
重量のある他社製ピラーを採用したのでお客さまのドームまで持ち込みました。
据付け後に星でも見ながらゆっくりとお話を伺いたいのが本当の目的です。

お客さまのドームは私と同じ国際光器扱いのPODです。
重機を使わなくても設置できる事や気密性に優れるメリットがありますが
構造上死角があるのが少し残念です。

今回は対策として,撮りたい方向によりピラー位置をずらす方策をとられますが
基本的に私が以前行った方法と同じです。

因みに私のPODは優れた気密性を活かした除湿庫として活躍しています(笑)


ところで,先日のブログでは25日まで出張予定とご案内していましたが
寒波の影響で後半のスケジュールは取りやめました。
明日から年末の26日までは通常業務を行います。


また,出張直前にご案内した,東京会場DVD販売は受注が集中したため
受注のご案内~ご入金確認~出荷まで大変混乱してしまいました。
一部でご連絡や出荷が遅れるなどのご迷惑をおかけして申し訳ありません。

今後のDVD販売は,通常業務処理との兼ね合いを考慮して
受注方法の見直しを検討しております。
ご注文いただく期間を限定することになるかと思いますが
今回のように処理能力を超える受注があった場合に
ご迷惑をおかけしないためなのでご理解いただけると幸いです。

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2014年12月19日 (金)

2軸駆動のゴニオ赤道儀

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先日紹介したゴニオステージ赤道儀は星景写真撮影用だったので
大きさや重さを優先した1軸駆動でした。

ただ,ゴニオステージは2台を90度ずらして重ねれば直行した2軸になるので
簡単に2軸の赤道儀になります。

2軸駆動だとガイド撮影ができますが,写真のようにカメラにガイド鏡をつければ
撓みが発生する自由雲台でも安定して撮影できます。


自由雲台なので,構図を赤径(赤緯)線に合わせるのが難しくなりますが
極めて小型・軽量な赤道儀で2軸ガイドができるのは大きな魅力でしょう。

写真は縦構図で南中したオリオン座を撮影する状態をイメージしています。

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2014年12月17日 (水)

星景写真撮影用ゴニオ赤道儀

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最近は星景写真を撮る事が多いのですが(といっても年に2~3回)
星景写真はポータブル赤道儀+自由雲台で撮影するとバランスが悪くなります。
そのためにレボルビング装置を提供していますが星景写真には大がかりで
このようなポータブル赤道儀を使っても全体で3kg以上になってしまいます。

そこで星景写真に特化したゴニオステージのポータブル赤道儀を作ってみました。
赤道儀といっても三脚と自由雲台の間に挟み込むだけで重さは1kgほどです。

自由雲台を使いますが,原理上無理なアングルになりません。
上の写真は東の地平線に向けた状態ですが,どこに向けても安定しています。

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左から,70mm,手前50mm,右奥40mmのゴニオステージです。
カメラをつけた試作品は50mm角を使っていますが
強度と価格の観点から写真左端の70mm角のものが良いようです。

ゴニオステージは高価ですが,この70mm角のゴニオステージを改造して
AMD-1駆動とした場合13万円ほどで作れます。興味のある方はお尋ねください。


ゴニオステージのポータブル赤道儀流用は7年も前からいろいろテストしています。
これは130mm角の巨大なものでPENTAX67で評価しました。

当時は銀塩だったのでゴニオの限られた追尾時間(概ね1時間半)では
制約が多かったのですが,デジカメになった現在では充分ですね。
星景写真を構図を変えずに1時間以上撮ることはないでしょう。

肝心の追尾精度や巻き戻し方法,極軸望遠鏡については次回紹介します。

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2014年12月15日 (月)

ふたご座流星群と大型赤道儀改造

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昨日は大型赤道儀改造のために出張しましたが
ちょうどふたご郡の極大日だったので作業終了後少しだけ観測しました。

活発な出現で1時間当たり40~50個ほど観測できました。
極大予報は21時頃でしたがこれより早い時刻に多く出現してたようです。

ふたご郡は,あまり明るくない流星がゆっくりと流れるイメージでしたが
マイナス等級の派手な流星も何個か出たので大変満足です。

シュラフにくるまり,星仲間と芝生に寝転んで流星観測しましたが
ゆっくりと星を見たのは半年ぶりでした。

紹介する写真の流星は痕も残り,写真にも写っていました。
これは後日記録としてアップする予定です。


本来目的の大型(60cm反射望遠鏡)赤道儀改造ですが
この赤道儀のクランプは電磁式なので固定トルクが不足していました。

今回は電動式クランプに改造するための構造評価が目的ですが
以下のとおりスリ割りのバンドで締め付けるので結果は良好でした。
今後,オレンジのレバー部にモーターを取りつけ電動化します。


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改造前の電磁クラッチディスク面ですがここの摩擦力が不足しています。


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評価用に製作したバンド式クランプ


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バンド式クランプ取付後,最終的にはオレンジのレバー部を電動化


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2014年12月14日 (日)

90S赤道儀用AMD-2出荷開始

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タカハシ90S赤道儀用のAMD-2は出荷を開始しました。
ギヤカバーの位置合わせなどに手間取り完成が遅れていましたが
ご注文いただいていた全てのお客さまへは昨日出荷しています。


90S用AMD-2の初期ロットは10台ほど作りましたが残りは半数ほどです。
初期ロットが完売した場合は時期は未定ですが第2ロットまでは製作します。


初期ロットの残数は2台となりました。2014.12.16日追記
初期ロット10台は完売しました。2014.12.30日追記
第2ロット(10台)の販売は2015年5月以降の予定です。

価格は以下のとおりです。

・90S用AMD-2:86,500円(5V用,12V用同額)
・ハンドコントローラー:6,000円(無くてもガイド撮影は行えます)
納期:初期ロット分は約1ヶ月,初期ロット完売後は未定


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今回90S用として特に力を入れたのは赤緯側のモーターレイアウトです。
小型モーターを写真のように取りつけたのでコンパクトに収納できます。
ギヤもカバーされていますが赤道儀へは無改造で取付できるようしました。

いつも書いていますが,ケーブルや外付けの極望など
現地で取りつける必須部品が少ないことがポータブル赤道儀の要件でしょう。


このAMD-2は電源を接続するだけで恒星時駆動します。
2軸ガイド撮影時はパネルへガイドケーブル(RJ11)を接続するだけです。
少し重たいのでポータブル赤道儀と呼べるかはわかりませんが
車での移動なら容易でしょう。
90Sは先日ご紹介したEM-100同様に大変高い追尾精度なので
デジカメで200~300mm,3分ほどの露出ならガイドは不要と思います。


また,90S赤道儀の赤緯微動は扇型ギヤを使った部分微動です。
クランプと,この扇型ギヤが一体構造なので
赤緯軸が短くなることや常にクランプレバーが手前を向くメリットがありますが
何と言っても減速比が大きいことでしょう。
直径約110mm相当のウォームホイール同等なので
バックラッシュの観点上有利です。(NJPの赤緯ホイールは86mm)
2軸ガイド用赤道儀としては理想的と言っても過言ではありません。

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ところでAMD-2は回路設計から基板への部品実装も私が行っています。
100台程度の需要の場合,これらを外注すると大きなコストアップになるためです。
まだ部品を実装していない基板がありますが,モーターのドライバーICは
リードのピッチが小さいので半田付けが大変です。

半田は手作業ですが,ピンの間隔は0.3mmしかないので神経を使います。

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2014年12月10日 (水)

AP赤道儀追尾テスト(赤緯軸での)

Pm2

昨夜は少し晴れたのでAP赤道儀の追尾テストを行いました。
結果は±40秒ほどのピリオディックモーションが観測されたので
赤緯モーターモジュールを使った自動導入仕様のポータブル赤道儀化は
難しいようです。

赤緯側も極軸と同じパーツかと期待していましたが
赤緯モーターモジュールではあまりにも大きなモーションが発生するので
極軸側とは異なったウォーム軸が使われているようです。


ただ以下のはガイドした状態です。(途中の乱れは雲の通過などの影響)
ガイドさえすれば先日紹介した7cmF5(350mm)でも余裕で追尾できるので
ガイ前提と割り切れば良いのかも知れません。

仮にモーションが±10秒だとしても広角レンズ以外はガイドしますからね。

Guide


今回は2台の赤緯モーターモジュールを使ったので入れ替えてみましたが
ほぼ同じ結果でした。
2台ともモーションに影響するウォーム軸の与圧が小さかったので
調整してから後日再テストを行う予定ですが,劇的な効果は望めません。

AP赤道儀関連のオプションは,最初に紹介し極軸モーターモジュール
ベースとした赤緯軸関連の3点セットと
他社製極軸望遠鏡の取付アダプターに限定されそうです。


参考用に同じ条件(QHY5LⅡ+75mmレンズ)で計測したモーションを添付します。
上段が手入れしたSP赤道儀,下段がEM-100赤道儀(MTS-3+ベルト駆動)です。


Sp__75mm

Em100_5

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2014年12月 8日 (月)

AP赤道儀と5枚玉の7cm,F5鏡筒

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先日から紹介していますビクセンAP赤道儀に7cmF5鏡筒を載せてみました。
前回は10cmのVSDを搭載してみましたが
バランス的にはこれくらいがベストマッチでしょう。
赤道儀と鏡筒のカラーリングも良く合っているので
ショップオリジナルセット品として販売されても良さそうですね。

写真の鏡筒はこのブログで紹介したWOの71F4.9とは異なるもので
こちらのスペックは7cmF5の5枚玉です。
実はWOの7.1cmも全く同じ有効径で実測は7cmです。
F値を4台の4.9と表示したいために逆算して7.1cmとしたのでしょうか?


反射望遠鏡の口径比は主鏡の有効径で焦点距離を割った値で
明るさに影響する副鏡の掩蔽や反射率は考慮されていません。
仮に副鏡の直径が主鏡の1/2なら光量は13%少なくなるので
口径比F5の場合,掩蔽分だけで実効Fは5.8になります。
それに反射率などを加えるとF6程度になるのでしょう。

最近は表記されないようですが,以前タカハシから発売されていたBRC250
口径比F5,実効口径比F6と明記されており誠実さを感じました。


7.1cmF4.9の件は,商品価格を1,000円ではなく980円にすると安く感じますが
これと同じ感覚でF5を4.9と表記したかったのでしょうか?

そういえば以前,5cmFL400mmの屈折望遠鏡の広告で
「F8ながら2枚玉のため,実際は半絞りほど明るく,実質F6.7~6.9相当と明るい」
との記事を見かけましたがこれはさすがに無理があるようです。
「F8ながら2枚玉のため,同F値の望遠レンズより明るい」ならセーフでしょうが。


写真撮影用の望遠鏡は明るさを競っているようですが
「明るさ」を競うなら遮蔽などを考慮した実効光量で表記すべきと思います。
一部のカメラレンズのようにF値とT値を表記してもらえると嬉しいです。

話がそれましたが近日中に両機の比較テストを行い結果を紹介します。

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2014年12月 6日 (土)

AP赤道儀の自動導入化

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AP赤道儀は5日に発売されましたが当地へは一日遅れで先ほど届きました。
早速,写真のように組み立てましたが,両軸とも赤緯用のモーターモジュールを
使っています。(片側はトルク確認のためにモーターカバーを外しています)


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AP赤道儀の赤緯体には,写真のように両軸のモーターモジュールと
接続される接点が設置されているので(接点はナイロンコネクターの裏側です)
赤緯体側で簡単な配線を行えばモーターモジュールは無改造で駆動できます。

今回はケーブルを直結していますが,ここに電源コネクターやガイドポートの
ついたパネルとBluetoothモジュールを内蔵予定です。

赤緯体に専用のパネルを取りつけるだけで自動導入対応となるので
簡単でコストも抑えられます。
何と言っても取り外す部品が無いのでムダになりません。
配線はコネクター接続なので,自動導入化キットで提供できそうです。


懸念されたモーターのトルクはMTS-3を20V程度で駆動すれば
100倍速ほどなら何らは問題なさそうです。
19Vを備えたモバイルバッテリーを使えば支障にはならないでしょう。


STAR BOOK ONE仕様の赤径モーターモジュールを使用しないので
標準仕様+5~6万円ほどでMTS-3を使った自動導入ができそうです。

従来,MTS-3は入荷が不安定でしたが来春以降は
リニューアルされた「新MTS」になり,安定した供給ができる予定です。
現在メーカーと仕様の打ち合わせを行っていますが
新MTSには単独でも自動導入できるディスプレイも標準装備されます。


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2014年12月 4日 (木)

ビクセンAP赤道儀-海外遠征用軽量赤道儀として

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いよいよ明日の発売となったビクセンAP赤道儀については,これまで
カメラレンズで撮影するポータブル赤道儀としての活用を紹介しましたが
今日は海外遠征での直焦点撮影用としての可能性について触れてみます。

AP赤道儀のウォームホイールはGP系やSX系と同じく72φです。
単純には比較できませんが,私の経験上
同社のSXP赤道儀に10kg以上搭載できるのならAPでも5~6kg程度は余裕でしょう。
軸の保持スパンは短いのですが,ボールベアリングで保持されているので
実際に写真のVSD鏡筒を搭載しても回転は滑らかで,実用上問題はなさそうです。

特に赤緯軸は,転がり軸受けではない(=滑り軸受け)GP系に比べると
回転が滑らかなのでガイドレスポンスが良さそうです。


現在,お客さまからの依頼で海外遠征用自動導入赤道儀化を検討していますが
オートガイドや電源コネクターなどはカバーを外した赤緯体部に設置します。
また,カバーが樹脂製なのでBluetoothモジュールの内蔵もできそうです。

ウエイトとシャフトは含みませんが,赤道儀とPTP-C2カーボン三脚で5kgほど
なので,気軽な海外遠征用としては合格です。
ウエイトは砂を入れたペットボトル等で代用すれば,シャフトだけ持って行けば
良いのですが,純正の鉄製20φシャフトはいかにも重いので
アルミやカーボンのパイプを手当すればいいと思います。


今までは展示品を借用していましたが
明日には自動導入用に手配した赤緯モーターユニットなどが届きます。
ポータブル赤道儀化や自動導入赤道儀化については
それぞれの方向製に見合った角度から紹介しますのでご期待ください。


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