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2015年1月 2日 (金)

Vixen AP赤道儀その後

B15_01_02

Vixen AP赤道儀の赤緯モーターモジュールを使った追尾テストについては
12月10日の記事で紹介しましたが,気になる点があったので調査しました。

というのは,計測したPモーションがあまりにも綺麗なサインカーブだからで
滑らかで大きなサインカーブの発生は
伝達ギヤの偏心も大きく影響することを経験しているからです。


B15_01_021


結論から言えば,ウォーム軸側のピニオンギヤの穴径が大きいようです。
実測値で,軸は6.005mm→6.00mm,ギヤは6.07~6.08mmほどです。
(内寸は正確に測れないので,ギヤ側は合致する大きさに加工したピンで計測)

ギヤ径が7/100mmほども大きいので,その分だけ偏心が発生しており
これでは明らかにPモーションに影響します。


B15_01_022

通常,軸側は公称値より0.02mmほど細いので,6mmの場合は5.98mmほどです。
この場合,軸が僅かに細いために軸径6mm用のギヤと合致しますが
Vixenの赤道儀のウォーム軸は以前から6.00mmちょうどでした。
GP赤道儀などに市販の6mm用ギヤを付けると抜けなくなるのはそのためです。


今回のAP赤道儀のウォーム軸径は6.005mmと紹介しましたが
明らかに6mmより+側の公差となっており,6mm用のギヤは全く通せません。

ギヤ側の実測値は6.07~8ですが,6mmちょうど用ギヤが通せずに
ボアアップした結果なら大変残念ですね。
6.02mmほどのリーマーを使えば良かったと思います。

あくまでも私が購入した赤緯軸用のモーターモジュールでのことですが
もしも極軸側も同様ならギヤを改善すればPモーションは大きく軽減できます。

一部記事の内用を訂正、削除しました。2015.01.04


最初の写真は赤道儀そのものの追尾精度を計測するために
問題のギヤを使わず直結で仮に組んだ状態です。
同社のGP2赤道儀のPモーションは,±20秒角をクリアーしているので
AP赤道儀自体も同程度の精度と期待していました。
ギヤに原因があった模様なのでその影響を取り除き仕切り直します。


Pモーションの実測後,早く報告しようと思っていましたが
日常業務に追われていたので年末・年始の休みになってしまいました。
ただ昨日からこんな天気なのでちょっと厳しい状況です。

B15_01_023

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