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2015年2月22日 (日)

海外出張から帰国しました

B15_02_22


期間中はご迷惑をおかけしましたが,出張先のオーストラリアから帰国しました。
前半メルボルンでリモート操作環境の調査を
後半は西オーストラリアのワディファームで
機材の操作性や実写での評価を行なっています。

一番の目的は先日紹介した,デジタルカメラでのDithering撮影効果確認です。
たまたまですが,南半球のオーストラリアは真夏なので
夜間でもC-MOSの温度が35℃以上ありノイズの評価テストには最適でした。
気温は25℃ほどなので暖かい環境の中,4晩ほどかけてじっくりとテストしました。


本日紹介するのはEos60DaとZeissの135mmF2で撮影した大マゼラン星雲です。
処理の手間の都合でjpeg画像10枚を,Ditheringあり,なしで比較しています。
加算平均でコンポジットしただけでその他の処理は行っていません。

左が1枚画像,中央がDitheringなし,右がDitheringありです。
(クリックで拡大します)


B15_02_221

この写真は効果が解りにくくてあまり意味はありませんが
Zeissの135mmF2の試写を兼ねて撮影したので参考用として100%を載せました。
大小マゼラン雲は,ただでさえザラついたイメージに写る対象なので
比較用としては不適だったようです。後日ηカリーナや星景写真を紹介します。


B15_02_223

これは上の写野左端(明瞭なカラーノイズがある場所)を300%表示したものですが
中央のDitheringなしの場合,赤い輝点や白い線状のノイズがわかります。

ノイズが線状になっているのは,ガイド撮影中に架台が動いたためで
主な要因は三脚の地面へのめり込みでしょう。
砂地なので極望でも経時的なズレが解るほどめり込んでいました。
架台の動きがなければノイズはそのまま輝点として残りますが
線状に写ることで星とノイズが見分けられます。

これに対して,右のDitheringして撮影した写真ではノイズが目立ちません。
コンポジット枚数を増やせば明瞭な輝点も消えるでしょう。


B15_02_24

これは,ステライメージでのコンポジット時の星のズレ量です。
上のDitheringなしは架台のズレで1ピクセルずつほど直線的に動いていますが
下Ditheringありは,ランダムに10~15ピクセルずらしています。
(そのためにDitheringした写真では端が重なっていません)


本来ならDitheringあり,なしの比較に加え
Ditheringとダーク補正の効果も比較すべきですが今回はそこまで行っていません。

ダーク画像も撮ってきたので後日それとの比較も検証し紹介する予定です。


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