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2015年5月 2日 (土)

ビクセンポラリエの実力は

B15_05_021


昨夜は大きな月がありましたが,先日Pモーションの実測結果を紹介した
ポラリエの実写テストを行いました。

極軸望遠鏡の芯出しと,極軸廻りのバランスが取れるように
以前AP赤道儀用として作った廃材を利用しドイツ式に仕立てました。

テストにはシグマ70mmとEOS60Daを使いましたが
3分間露出したいので,月の影響を避けるためISO200,F8で撮っています。

結果は以下のとおり,連続した6コマ全てでほぼ点像です。
厳密に言えば上下(赤径方向)に流れているコマもありますが許容範囲でしょう。
Pモーション±20秒程度なら
100mm程度までOKと書きましたが実証できて良かったです。

写真はクリックで等倍表示します。中央の輝星は木星です。

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今回のように,光軸調整できる極軸望遠鏡とバランスが取れるオプションを
付加すれば赤道儀本来の追尾精度を発揮できますが
それらのオプションが赤道儀本体ほどの価格では魅力はありませんね。

また,その都度極軸望遠鏡を装着するのは再現性の観点から不安ですが
今回使った極軸望遠鏡はコンパクト(短い)なので組み込みもできそうです。
組み込み後に光軸調整をしておけば安心です。


B15_05_024


写真は廃材で組んだものですが,この極望とドイツ式で運用できるパーツ一式で
ポラリエ本体の半額ほどで商品化できないか検討しています。
(12mmのウエイトシャフトとビクセン純正1kgウエイト用アダプターを含みます。
赤緯軸用のアルカスイス規格回転ヘッドは含みません)
 

もちろん標準で長期間連続点灯の明視野式照明装置も内蔵しますが
オプションのケーブルを使えば暗視野(輝度調整式)にも対応します。

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先日ポラリエと海外製ポータブル赤道儀の追尾テストを紹介しましたが
何件かのお問合せがありました。
あくまでも比較した2個体に限った評価ですが
海外製はモーションの振幅はポラリエより大きく,常に変動していました。
そのために追尾能力はポラリエより劣ると感じています。


 

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