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2015年7月25日 (土)

PENTAX75赤道儀極望 改造方法

昨日紹介したPENTAX75赤道儀極望の入れ替えですが備忘禄も兼ねて
改造方法を紹介します。


B15_07_251

写真左から
・オリジナル状態(後述する理由で接眼部と対物側の筒は分離されています)
・換装するiOptron製の極軸望遠鏡
・オリジナルの接眼を旋盤加工し,切断したiOptron製の接眼部を取付
・切断されたiOptron製の対物側


B15_07_252

赤道儀に装着した状態では写真のような位置関係です。
換装後はレチクルの位置が10mmほど後退するので
その分対物レンズの入った筒をずらして焦点位置を変えます。

オリジナルとiOptron製の対物レンズの焦点距離が同じ(80mm)なので
スケールの時角表示に影響せず以下のアプリがそのまま使用できます。


B15_07_175
 
 


PENTAX製の赤道儀は今回紹介する75mm用に限らず接眼部(のレチクル)と
対物部は独立した光軸調整ができます。

極軸に対して接眼部(のレチクル)だけを回転して据え付ける方式なので必須です。
レチクルは接眼部の回転軸に,対物レンズは極軸の回転軸(=光軸)に
それぞれ独立して合わせる必要があるためです。
 

極軸望遠鏡そのものを極軸内で回転するマークXやケンコータイプは
対物側の光軸調整はできませんが
(ケンコー製は対物側を接眼部にネジ込む際に調整している模様です)
これは極望ネジ込み部の加工精度を見合う精度にしているためです。

従って,ケンコー製を変換アダプターなどで他機種に装着する場合は
アダプターの精度は角度の2~3分で作らないと据付精度に影響します。


これに対して今回換装するタイプは,極軸と極軸望遠鏡(のレチクル)の
位置関係が変わらないので,極軸を回転しながらレチクルを調整すれば
極軸に対してレチクルの光軸は完全に合わせ込め,大変高精度です。

対物レンズの光軸はあってないので,極軸を回転すると視野が移動しますが
レチクルのパターンも一緒に移動するので精度には影響しません。

因みに,タカハシ製の極望(P-2や90S,NJPなど)は対物レンズの光軸も
調整できる構造なので,極軸を回転しても視野は移動しません。

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