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2015年8月10日 (月)

AP-GOTO赤道儀のオーバーハング撮影について

B15_08_101

発売準備中のAP-GOTO赤道儀は,軽量化を追求した海外遠用赤道儀ですが
子午線を超えた撮影,いわゆるオーバーハング撮影についてご紹介いたします。

多くの場合,海外遠征は南天の天体狙いになると思いますが
南天で一番華やかなηカリーナや大マゼラン星雲などは
極に近いのでオーバーハング撮影が難しくなります。
北半球では極付近の対象を長時間撮影することはあまりないでしょうが
南天では極付近の撮影が殆どでしょう。


上の写真は天の赤道儀付近を撮影する状態です。
南天ではあまり撮らない方向ですが,北半球ではオリオン座付近で
これより低空ではカメラは赤道儀や三脚と干渉しないので
子午線越え撮影に制限なく継続してオーバーハング撮影が可能です。


B15_08_102

一方,鏡筒を天頂に向けた場合は,子午線越え後約2時間(30度)で
カメラが赤道儀や三脚にぶつかります。
カメラなどの形状にもよりますが,これより極付近に向けても大差ないので
ηカリーナなど南半球のめぼしい対象は北中後2時間ほど追えそうです。
(写真はわかりやすい北半球での状態を示しています)


滅多に行けない海外遠征では,できるだけ多くの対象を撮りたいので
子午線を挟んで撮影するケースも多くなります。
子午線越えの撮影継続時間は北半球以上に大事な要素かと思います。

小型赤道儀では,赤道儀に対する鏡筒(カメラ)の大きさから
子午線越え撮影は難しくなりますが,2時間継続できるのは便利でしょう。

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