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2015年11月24日 (火)

M-GEN Dithering撮影の設定(移動量)について

M-GENが発売されて半年ほど経つので
Dithering撮影の効果については多くの方が実感されているかと思いますが
Ditheringの「量」の設定についての問い合わせがあったので検証してみました。

と言っても2月にオーストラリアでテストした後は撮影していなので
そのときの写真元に行っています。

その1その2で紹介した結果は,135mmで撮影した写真を元にしていますが
Ditheringの「量」の設定は4Pixelです。
この時は50mmのガイド鏡を使っているので撮影側は
4Pixel×135/50=約10Pixel動きます。(M-GENとカメラのPixelサイズが同じと仮定)

今日紹介するのは同じ設定のままで35mmで撮影した写真です。
同様に計算すると,4Pixel×35/50=約3Pixel写野が動くことになりますが
実際に撮影した結果も2~3Pixelずつずれています。

Compdate


以下が得られた結果ですが2Pixelの写野移動でも劇的な効果が確認されます。
(写真左は1枚画像,右は9枚をコンポジット,いずれもJPEGデーター)

B15_11_241

厳しくみれば赤いノイズが消えきっていないところもあるのでもう少し増やした
方が良いのかもしれません。
なお撮影に使った赤道儀のガイド修正速度は,RA側が±50%
DEC側が30%(RAの恒星時に対し)ですが,20秒ほど要しています。
修正速度や撮影天体の赤緯値によって変わりますが大したロスではないでしょう。


35mmでの撮影なら,ガイドは必要ないのでM-GENの目的はノイズ除去用です。
広角レンズでの撮影といえども,M-GENで制御できる赤道儀は魅力ですね。

 
それからM-GENはパソコンと繋げないか?との質問もいただきます。
スタンドアローンガイダーとパソコンを繋ぐ意味があるかは疑問ですが
以下のようにUSBケーブルでリンクできます。
離れた車の中でガイド状況や撮影状況を監視するのには便利かもしれません。

B15_11_243

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