PENTAX75赤道儀の2軸ガイド化
PENTAX75赤道儀については写真右の赤緯軸をカットしたポータブル仕様や
原形をとどめて?極軸側モーターを装着する改造を行いましたが
今日紹介するのは2軸ガイド仕様です。
お客様からの依頼があったので手持ちの個体で評価してみました。
昨夜ガイド状況などをテストしましたが以下のように良好な結果が得られています。
赤緯側は写真のようの僅かに伸縮するカップリングを使い
モーターでの直結駆動を採用しました。
カメラレンズでの撮影では,多くの場合でガイドカメラと並列同架になるので
そのためのプレートに2軸駆動回路と直結するモーターを組み込みました。
改造が簡単なので費用も抑えれますが
モーター直結なのでバックラッシュも極めて小さくなります。
このPENTAX75やP-2の赤緯微動はスプリング式なので原理上
微動部ではバックラッシュは発生しません。
直結したモーターのバックラッシュは残りますが
スプリング式は極軸側のウォーム式に比べ減速比が大きいので
ガイド修正時でもモーターは早く回します。
今回の例では,極軸側の恒星時に対して4倍の速度で駆動するので
モーターのバックラッシュの影響が1/4になり,これは大きなメリットです。
以下は開発が遅れているP-2赤道儀の赤緯駆動部ですが
コンパクト化を図るためにモーターを側面に配置するレイアウトで進めていました。
ただ小型モーターのトルク不足や改造コストなど課題も多いので
今回のPENTAX75同様にプレート+モーター直結式に見直すつもりです。
以下はガイドをOFFにしてPモーションを測定したグラフです。
ポータブル仕様もそうでしたがこの赤道儀の追尾精度は本当にすばらしいですね。
アイピース部を入れ替えた極望で簡単にセッティングしていますが
それでも赤緯側のズレは僅かなので,3分ほどの撮影なら300mmでも点像でしょう。
2軸化の目的はどちらかと言えばデザガイドのためかも知れません。
(Y軸の1目盛りは概ね11秒角)
なおこの2軸駆動改造は,赤道儀の改造(オーバーホール含む)や赤緯プレートを
含め68,000円でお請けしています。(極望の改造は別途)
既に1軸改造された方へは差額分のみのご負担で2軸改造を行います。
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