
今回は極軸望遠鏡の照明用電源の引き出し方法についてご紹介いたします。
傾斜計の取り外しなどお客様での難しい作業を省くために
明るさ調整用のボリュームはつけていませんが
予めほどよい明るさになるよう減光しています。
実際に使ってみましたが暗視野照明なので特に調整の必要は感じません。
作業はポラリエを開放してから配線を内部に通し,コネクターを接続すれば
完了です。(一部プラスティック部を削る必要あり)
ボリュームをつける場合は,配線を通した後に
内部での半田つけ(または結線)作業が必要となるので見直しました。
20~30分で済む簡単な作業です。
最初の写真は専用の極軸望遠鏡と照明引き出し用配線です。
ポラリエのフロントパネルを外すためのトルクスレンチも付属します。
ここから順を追って作業内容をご説明します。
まずポラリエの極軸北端に貼ってある化粧板を剥がします。
写真のようにカッターなどの刃で簡単に剥がせます。

化粧板を剥がすと,極軸北端部を固定するキャップスクリューが現れます。

極軸北端部と,その周りの化粧リングを取り外した状態です。

6本の特殊ネジを付属のトルクスレンチで取り外すとフロントカバーが外れます。

北極星の覗き穴に照明用ケーブルを通しでコネクターを接続します。
覗き穴に灰色のスリーブを差し込めばケーブルは保持されます。
(上の写真では一番右の小さいコネクターには何も接続されていませんが
本来は傾斜計の照明用配線が接続されているのでそれと差し替えます)

そのままではフロントパネルの北極星覗き穴部とケーブルが干渉するので
以下のように黒いプラスティック部を少しカッターで削る必要があります。

以上で配線引き出し作業は終了です。
ポラリエのスイッチを照明位置にすると極望照明のLEDが点灯します。
分解とは逆の手順で組み立ててください。
次回は極軸望遠鏡の光軸調整についてご説明いたします。