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2016年4月

2016年4月30日 (土)

ルナ天文台の復旧作業

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昨日と今日は,先日被災状況を調査した南阿蘇ルナ天文台の復旧作業を
手伝ってきました。調査から中1日しかなく充分な準備もできませんでしたが
どうにかGWまでに復旧できて良かったです。

調査した日は雨でドームのスリットも開けられませんでしたが
今回は2日間とも好転に恵まれ作業ははかどりました。
写真は道中のグリーンロードから見た阿蘇五岳と南阿蘇の白川方面です。
(高速道路が復旧したので,渋滞がなければ福岡から2時間強で行けます)


以下はスリット開閉回路の調査・修理や破損部分の溶接修理
それに鏡面の点検・清掃を行っているところです。

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ルナ天文台は開館した20年前からお世話になっています。
昨夜は快晴のもと,宿泊のお客様と一緒に15cm双眼鏡でプレセペ星団などを
見せていただきましたが,ゆっくりと星を見たのは久しぶりでした。


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2016年4月27日 (水)

私が訪れた南阿蘇

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先日のブログでもご紹介しましたが,このところ公共天文台などの
被災状況調査~復旧作業のお手伝いを行っております。

今日は南阿蘇のルナ天文台の被害状況の調査に行きました。
途中,家屋倒壊など甚大な被害状況を見ながらの現地入りでしたが
訪れた観光地と有名な「南阿蘇」付近では被害は感じられませんでした。

連日の報道では被害が大きかったところを集中的に取り上げられていますが
それはとても重要な事です。
ただ同じ南阿蘇でも被害がなかったり,小さかったところもあり
それはそれなりに報道すべきではないかと感じました。


今回訪問したルナ天文台も大きな被害はなく,一部電気系の不具合と
ドームのスリットが開閉できなくなる程度でした。
スリットが開かないと機能は果たしませんが,修復の難易度は低いので
一両日中にでも復旧し,GW前の公開にご協力できればと思っております。

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ルナ天文台はGW期間中も公開されるそうです。
福岡方面からは,大分自動車道の九重ICから,南小国,産山村,高森経由で
南阿蘇の入るルートは健在です。
このルートは震災復旧車両の通行も大変少なかったので,復旧の邪魔にならず
地域の応援ができるかと思いました。

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2016年4月26日 (火)

TB-80/60AS用ベース/トッププレート TP/TTP40-190

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TB-80/60ASはアルカスイス規格のプレートへの装着を想定していますが
ビクセン規格アリガタへの対応要望も多いので専用のプレートを製作しました。

このプレート(TP/TTP40-190)は,ベース/トッププレート兼用で
ベース側は「KYOEI 汎用アリミゾプレートDX」などと縫い合わせできます。
TP/TTP40-190の価格は4,320円で5月1日発売予定です。

DP38-190で代用できるため販売を終了いたしました。2016.8.31追記


下の写真はFS60CB(フラットナー併用)にカメラ(EOS60Da)を装着した状態ですが
ベースプレート下の黄色い三角付近が重心です。

スリ割りクランプの構造上,片側のプレートはボルト1本での固定になりますが
強度上の問題はありません。(細部がわかりやすいよう写真は拡大します)


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ところで,一枚目の写真にはBORG55FLと
SIGMAのAPO MACRO180mmF2.8もいっしょに写しました。

55FLとSIGMA180mmは焦点距離や実勢価格が似かよっているので
性能の差が気になるところです。
まだ実写比較は行っていませんが,55FLはSIGMA180mmに比べると
大変軽量・コンパクトです。両者のF値の差は2倍ほど(2.8と3.6)なので
明るさで選べばSIGMA180mm,大きさで選べば55FLでしょうか?
 


今回の記事と直接関係ありませんが以下はBORG55FL用の電動フォーカサーです。
現在フォーカスコントローラーの頒布は休止しているので
コントローラーを所有されている方のみの対応となりますが受注生産いたします。
冷却CCDカメラでの撮影では大変便利なアイテムでしょう。

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屋上菜園

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甚大な被害がもたらされた熊本地震から10日以上経ちました。
微力ならが公共天文台などの被災状況調査のお手伝いを行っております。
 


ところで自宅屋上は菜園になっています。
冬を越したイチゴはご覧のとおり大変元気です。
本来なら摘果すべきでしょうが,もったいないようでそのまま実らせるつもりです。


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明日以降も調査のための出張を予定しております。メールのご回答や
商品の出荷などでご迷惑をおかけしますがご了承いただけると幸いです。


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2016年4月15日 (金)

天文台のメンテナンスと地震

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昨夜熊本地方で大きな地震がありました。
この地震で被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。

昨日は,震源から40kmほど南の八代市にある「さかもと八竜天文台」
メンテナンスに出張していましたが帰宅後大きな揺れでこの地震を知りました。


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この天文台は八竜山の山頂にあり,写真のようにすばらしい眺望です。
写真は八代市内方向ですが(川は球磨川)こんなに穏やかだったその夜に
大きな地震が起きてしまいました。


ご心配いただいておりますが,幸いにも私の観測所に被害はありませんでした。

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2016年4月13日 (水)

BORG 55FL用マイクロフォーカサー(MFA-55FL)

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TB-60/80ASには,プレートなどを固定する平面が3箇所あり
鏡筒の固定,ガイド鏡の搭載に加え,もう一つはフォーカサー用として使えます。

MFA-C40などのカメラレンズ用マイクロフォーカサーは
今まで「手をブルブル震えさせながらピント合わせしていたのが嘘のよう」などと
高い評価をいただいております。
今回,BORG55FLに必要なスペーサーをパッケージして販売することにしました。


レンズによっては赤ハロなどを軽減するために
ピントのピーク位置から僅かにずらした方が良い結果が得られるようです。
マイクロフォーカサーを使うとピントのピークからの移動量を把握できるので
定量的な補正が可能です。ヘリコイドのバックラッシュ量も把握できます。

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BORG 55FL用のマイクロフォーカサーMFA-55FLの価格は7,020円で
TB-60ASとのセットが21,060円(いずれも税込み)です。
60φ鏡筒とM57ヘリコイドDXⅡ(7761)のセットの場合そのまま装着可能です。


実は,既にBORG 71FLでTB-60ASをご使用のお客様から
MFA-C40でバッチリとのレポートもいただいております。
ヘリコイドの撓みからも解放され71FL本来の性能を引き出せたそうです。

MFA-C40をお持ちの方は6mmスペーサーでご使用いただけますが
鏡筒径とヘリコイドが同じであれば他機種でもそのまま使えるようです。

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MFA-55FLを装着した場合,バンドを緩めて鏡筒を回転するのは難しくなります。
対策としては,直角となる2面にDP38-110などのアルカスイス規格プレートを装着し
いずれかをDS38などで保持する事で縦横構図変更を行ってください。
空いた方のプレートにガイド鏡をクランプすればスピーディに切り替えられます。


なお,このフォーカサーは特注でステッピングモーター駆動も承ります。
ただ現在はフォーカスコントローラー(NFC-KA)の在庫がないため
コントローラーを既にご所有,または自作される方のみの対応となります。
この件については後日改めて紹介いたします。

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2016年4月 7日 (木)

TB-60ASのターゲットはBORG 55FL !

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たびたび紹介しているTB-60や80ASは,小口径望遠鏡の前後バランスと
ヘリコイドやドローチューブの撓み防止用として製品化しましたが
最も意識したのはBORGの55FLで,メッキの色や質感も合わせました。

2軸ガイド対応に改造した五藤光学製スカイグラフに搭載してみましたが
よくマッチしていますね。
TB-60ASはDP38-110に固定していますが前後のバランスもとれています。


ヘリコイドやドローチューブの撓み防止用としてのTB-60/80ASは
FS-60CB用も含め既に20本分ほど出荷しています。
先日,BORG55FL用としてお求めいただいたお客様からは
「ヘリコイドの撓みが解消され,この鏡筒本来の性能が発揮できるようになった」と
たいへん嬉しいご報告をいただきました。


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ヘリコイドは構造上,駆動時(ピント合わせ時)は圧縮や引張りで
真っ直ぐに伸びますが,時間が経つと撓みが発生するので
長時間露出の天体撮影ではその影響は避けられないでしょう。

グリースの粘度を変えても根本的な解決策にはならないので
その両端を保持するのが一番の解決策と思い今回のバンドを開発しています。
TB-60/80ASは押しネジで鏡筒を固定する方法ではないので
ヘリコイドの両端を優しく保持します。
もちろん片側のクランプを緩めれば滑らかなピント合わせができ
締めればピント位置を保持します。(ヘリコイドのロックは不要になるので取去ります)

 

以下はビクセンVSD100のヘリコイドでPENTAXの技術力が投入されています。
それでも重たい冷却CCDカメラを搭載すると撓みが発生し
ヘリコイドの回転が重たくなりますが,両端を保持することで解消しています。

ヘリコイドはラック&ピニオンに比べコンパクトなことなどメリットも大きいので
その欠点を補えば天体撮影用としても便利な合焦装置になるでしょう。


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2016年4月 5日 (火)

WO7cm鏡筒のドローチューブ保持バンド

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先日から紹介しています,アルカスイスプレート対応のTB-80ASを使って
WO製7.1cmF4.9(OEMの7cmF5にも適合)鏡筒のドローチューブを保持しました。

紹介するのはお客様からの特注品で,電動フォーカサー付のツイン鏡筒仕様です。
重量級の,PL16803とPL31600での撮影となるのでドローチューブを保持して
撓みを解消しています。
大きなフィルターホイールが付くために鏡筒間隔を広くとりました。

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このドローチューブ保持バンドは,WOの純正バンドと中心軸を合わせています。
ビクセン規格のアリガタとセットで15,228円で受注しています。
なお写真の電動のフォーカサーは販売を終了しました。

memo:54φ,H4.3mm

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2016年4月 3日 (日)

PENTAX75用三脚にEM-11を搭載するためのアダプター

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PENTAX65/75赤道儀用の三脚にEM-11を搭載するためのアダプターを作りました。

PENTAX65/75赤道儀は,改造のために複数台入手していますが
付属してくる三脚を有効に活用するためです。

この三脚は小型ですが,特殊断面形状の肉厚アルミ材が採用されているため
EM-11用としては充分過ぎる強度を有しています。

また,収納時は脚を1本ずつ取り外す設計なので簡単に分解できます。
EM-10や11をつかった海外遠征用としても便利でしょう。


このアダプターは余った三脚とセットで処分する予定で製作しましたが
少し余剰があります。

アダプター単体は赤道儀を固定する1/2インチネジが付属して
7,560円(送料は540円)です。(3/8インチの六角レンチで締め付け)

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