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2016年6月 6日 (月)

来年の日食用赤道儀-1

B16_06_061

気が早いようですが,知り合いから来年の北米日食用機材を依頼されています。
忙しくてなかなか時間がとれないので,年末までにはなんとか?と伝えていますが
気が早いとも言えなさそうです。

7~8cm程度の屈折望遠鏡を搭載するのが条件なので,PENTAX75赤道儀を
改造する予定で進めていますが,確保した分では足りなくなりました。

 
そこでAPモジュールをベースにしたオールインワンの赤道儀を計画しています。

日食遠征用の企画ですが星も撮れるように先日紹介した極望も内蔵します。
信頼できる極望なので1軸ガイドでも充分でしょう。
強度的には以下のような328クラスでも余裕で搭載します。
また,Pole Master対応(アダプタ不要)なので慣れない南天でも便利です。

B16_06_062


実は,AP赤道儀はモジュールを連結する構造なので
極望を固定する極軸南端と,赤緯体を固定する北側の面は
モーター駆動により相対的な位置関係が時間と共にズレて行きます。
(P-2やGPのように極軸の片側に極望,もう片側が赤緯体ではありません)

そのため先日紹介した①の極望では極軸セッティングの際に
鏡筒側が下(ウエイト側が上)になるケースも出てしまいます。
モーターで高速巻き戻しができるAP-GOTOなどでは
問題ではありませんが,恒星時駆動のみのオールインワン型では
②の単独で回転できる極望が必要になります。


この日食遠征仕様赤道儀は三脚も含めた一式で6kg(1kgのウエイト含む)です。
ビクセンの純正で構成した場合より2kgほど軽いだけですが
純正構成とほぼ同額でご提供できるのでそれなりの魅力もあるかと思います。
モータートルクに余裕があるので,極軸周りはガタのない調整を行います。

・純正構成:AP赤道儀(SBO仕様)+PF-L極軸望遠鏡+APP-TL130三脚
・日食遠征仕様:APモジュールベース赤道儀(1kgステンレスウエイト付)
          +ケンコー製極望(AMD-1から照明電源供給)+PTP-C22三脚
 

AMD-1や極望の手持数で制限されますが,年末にまでに10台ほど作れるので
興味のある方はお尋ねください。
(PTP-C22の在庫状況によっては三脚セットでの予約は終了させていただきます)

※経験上,正確なセッティングができない日食遠征では太陽時追尾の必要を
感じないのでこの赤道儀は恒星時駆動のみです。

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