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2017年7月19日 (水)

RR-92とジンバルフォーク赤道儀

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5年ほど前に発売したジンバルフォーク赤道儀のGF50はレボルビング装置の
使用を前提として開発しました。
極軸,赤緯軸,カメラ回転軸はクランプフリーで構図調整ができる上
完全にバランスが取れるので各部の撓みによる星の流れを防げました。

RR-110はカメラボディ固定強度などの都合で広角~標準レンズの
撮影を想定していましたが,RR-92はカメラボディに密着する専用の
L型ブラケットを併用することで重量級のレンズが使えるようになりました。


そこで常時RR-92を使い,超広角~135mmクラスの望遠レンズでの撮影を
対象としたジンバルフォーク赤道儀を作ってみました。
 

レボルビング装置は地上の風景も写す星景写真では有効なアイテムです。
一方,望遠系で星空や星雲などを撮影する場合,一般的に構図の回転は
行わないのでレボルビングは不要です。

ただ,撮影対象毎にレボルビング装置を付けたり外したりするのは面倒です。
RR-92なら,超広角レンズで星景写真を撮る合間に望遠撮影も可能です。
たとえば「昇るオリオン座」が出揃うまでの待ち時間に135mmで昴をとれます。
 

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この赤道儀はジンバルのアームを持てばカメラを付けたまま持ち運べます。
まだむき出し状態ですが駆動回路や電源も内蔵しているので
三脚に載せれば直ぐに撮影できます。
D810AやタムロンSP15-30mmを含め,赤道儀,三脚一式でも6kgなので
前景と対象天体のバランスが良い撮影ポイントを探すのも容易です。


GF50はタカハシのガイドマウントを流用しましたが,今回はここで紹介した
PENTAX75赤道儀の極軸部を使っています。
商品化の計画はありませんが今回のように既存の小型赤道儀なら改造で
対応できるかも知れません。
個人的には星景メインならジンバル+レボルビングが理想と感じています。
 

なおNIKON D810A専用のRR-92は予定どおり今月末発売です。
コンパクトなミラーレスカメラ用も暫定版とはなりますが同時発売です。
(ミラーレス用のL及H寸調整装置付RR-92については近日中に紹介します)


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