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2017年8月14日 (月)

90S-GOTO赤道儀の紹介-その2

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昨日紹介した90S-GOTO赤道儀にVELOCE RH200を載せてみました。
鏡筒の他に冷却CCDカメラやフォーカサーなど含めた一式の重量は
約18kgになりますが実用になりそうです。

ちなみに昨日紹介したFCT-150は30kgほどあるそうでそれに比べると
まだ軽いですね。
そのFCT-150のお客様からお電話いただきましたが,高倍率でピント
合わせても振動は気にならないそうです。
ただ,それには訳があって極めて肉厚のある特注ピラーや
以下で説明する軸回りの与圧を極限まで強くするチューニングが
施されているそうです。
 

以下は90S赤道儀のパーツを並べたところです。(クリックで拡大します)
中段左が赤緯体ハウジングとそれにねじ込まれた砲金製の極軸です。
この赤緯体と下段右から2番目の与圧ナット(銀色のリング)間には
2対のテーパーローラーベアリングが組み込まれ強い与圧がかけられます。
与圧で極軸は引っ張り,極軸ハウジングは圧縮力が加わり
一体で強度がでる構造です。もちろんハウジングに対して軸は回転しますが
強度上は一つの塊のようなものです。


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この与圧はパイプレンチで強く締めるので数100kgからトンオーダーの
力になっているでしょう。対のテーパーローラーベアリング
(または片側がスラストベアリング)だからできる事で
ボールベアリングの場合は締めすぎるとゴロゴロした回転になります。

回転を滑らかにするためにボールベアリングやニードルベアリングを
使用するのとは強度の観点から見れば異なります。


90S赤道儀の構造説明になりましたが,上段一列がGOTO改造で取り外す
部品で1.7kgほどです。追加するハーモニックドライブなどを加えた最終的な
赤道儀の重量は8.5kほどなので移動用として負担にならないでしょう。
話が前後しますが90S-GOTO改造でも与圧は強めに設定します。


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