ハーモニックドライブ赤道儀用コントローラー TITAN TCS
ハーモニックドライブ赤道儀用として開発された多機能なスタンドアローン
自動導入コントローラーTITAN TCSを紹介します。
TITAN TCSの最大の特徴はハーモニックドライブ特有の角度伝達係数
(一般的な赤道儀のPモーション相当)をアクティブに抑えるPEC機能※1や
マイクロステップ分割量(1/128)をも補正するパーキング機能※2を有し
両者を組み合わせる事で極めて安定した追尾を実現できます。
またマイクロステップを最適化することでステップムラに起因する小刻みな
進み遅れも克服しています。
※1オートガイドで2周期分のモーションを学習すれば,その後は恒星時パルスに
逆方向のモーション分を重畳させるのでモーションそのものを抑制します。
モーションを検出してからガイドする場合にくらべ高い効果が得られ
オートガイドとの併用することで極めて安定したガイド撮影が行えます。
※2マイクロステップで駆動されたステッピングモーターは電源を遮断すると
磁気力に支配された位置に引き戻されますが,その量までも補正しています。
このことで,※1のPECは一度学習すれば記憶を元に再現されます。
そのほかの特徴は以下のとおりです。
・発展性を考慮したそれぞれ2系統のRS-232CとUSB(Type-AとMicro-B)
加えてBluetoothモジュールも内蔵しているのでPCやスマホから無線操作可能
・スタンドアローンで自動導入用の内蔵天体は,NGC,IC,M,Plenetなど12,000以上
・内部昇圧機能により低電流駆動と高速駆動の両立
駆動速度に比例してモーター供給電圧を12V→30Vにステップアップ
恒星時は極めて低電流(0.3~0.4A at12V)でありながら高速導入が可能
・三脚干渉設定や子午線通過後の自動停止(最大3時間まで)設定が可能
・子午線を跨ぐ自動導入時の鏡筒東西入替は「許可」または「禁止」設定可
このTITAN TCSはHOBYM Abservatory社製のハーモニックドライブ赤道儀用
として開発されましたが極めて優れた自動導入コントローラーなので
今後当方で行う旧型赤道儀の自動導入改造用としても採用いたします。
NJP,NEW ATLUX赤道儀など適合できる機種は限定されますが
現在ご注文いただいている分につてもMTS-3からの変更も可能です。
(機種にもよりますが最大54,000円ほどの追加差額が発生します)
なお,このTITAN TCSはHOBYM Abservatory社CRUX170,320HDと伴に
今週末福島県田村町の星野村天文台で開催されるイベントに展示予定です。
| 固定リンク
「モータードライブ・自動導入」カテゴリの記事
- 90S用AMD-1NC 追加予約の受付について(2025.02.04)
- 90S用AMD-1NCのご予約受付終了について(2024.12.07)
- NJP赤道儀用Titan自動導入モータードライブの最終販売(2023.03.17)
- ハーフクラッチ付AMD-1NCの出荷状況について(2022.04.21)
- P-2,Mark-X用AMD-1Zのコネクター入荷しました(2021.07.12)