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2018年4月

2018年4月22日 (日)

TITAN TCSを使った自動導入改造の案内

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多機能な自動導入コントローラーTITAN TCSを使ったNewATLUX赤道儀の
自動導入改造及びNJP赤道儀用自動導入モータードライブ販売のご案内です。

(MTS-3を使ったEM-10/200などの自動導入改造は最新型MTS-3の完成が
遅れていることから受注を休止しております。
当面は今回紹介するTITAN TCS仕様のNewATLUX,NJPのみの対応です)
 

NewATLUXは赤道儀をお預かりしDCサーボモーターからベルト伝達式
ステッピングモーターへ換装を行います。
NJP赤道儀用はお客様で装着する自動導入モータードライブです。


改造(販売)の受注開始や費用(価格)は以下のとおりです。
【NewATLUX赤道儀】
 ・2018,7月から受注,改造期間約3ヶ月
 ・改造費用:172,800円(税込み,要赤道儀返送送料)

【NJP(J,JPも装着可)用赤道儀自動導入モータードライブ】
 ・2018,5月1日から受注,納期約1ヶ月
 ・商品価格:172,800円(税,送料込み)


以下はNJP用モーターです。ベルトカバーは未装着状態ですが商品には
プレート状の簡易カバーが付きます。

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写真はステッピングモーター改造評価として用いたNewATLUX赤道儀と
三脚などです。評価が完了したのでご希望の方へお譲りいたします。

ご購入いただきました。:2018.4.24追記

コントローラーは新品のMTS-3またはTITAN TCSをご指定いただけます。
赤道儀本体は程度の良い中古を改造しています。
ウエイトは写真の3個が附属するので重量級の機材を搭載できます。
三脚は2~3度使ったJシリーズ用のJFメタル三脚でNewATLUX用
アダプタープレートが附属します。また写真の80mm用アリミゾ付です。

価格はMTS-3仕様の場合一式で378,000円,TITAN仕様で432,000円です。
別途送料の実費を申し受けます。


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2018年4月21日 (土)

エルボータイプのハーモニックドライブ赤道儀

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こちらで頒布案内した日食用軽量赤道儀はこの夏のハーモニックドライブ
入荷に向け詳細設計を行っています。

今回紹介するのは望遠レンズでの撮影が前提となりますがどこを向けても
レンズやカメラが赤道儀と干渉しないエルボータイプです。
3年に2度しか起きない日食に限定するのはもったいないので通常の星野
撮影用のオプションとしてエルボーユニットを設定しました。

なお極軸望遠鏡はエルボーユニットへの装着となります。
エルボータイプの構造を活かし,アングルファインダーとセットした上
完全な光軸調整を行ってから出荷します。
暗視野照明の電源と明るさ調整は本体パネルから行えます。
また延長筒内部はケーブルを通せる構造とするのでケーブルの巻付きを
抑制できます。(写真の試作品はPTP-C22の延長筒を流用しています)


価格はエルボーユニット(肉抜きした極軸保持部+黒の延長筒)のみが
30,000円程度で,極望とのセットは45,000円ほどの予定です。
エルボーユニットは構造上,傾斜角の調整範囲は28~42度となります。
 
 

どこを向けても干渉しないためには使用するレンズの焦点距離やカメラの
構造に見合った設計が必要です。
基本設計はNIKONの300mmF2.8+D810Aの組み合わせで行っているので
この組み合わせなら干渉しません。
緯度33度以上,フードは除く(接触した際に簡単に外れるものの装着を前提)

ただ300mmでは縦構図で北回りで導入する場合にカメラと台座部の隙間が
ギリギリとなるので心配なく使えるのは200mmクラスまででしょう。

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最初の写真は200mmF2のレンズ+ATIK16200の組み合わせですが
ハンドル部がクリチカルとなり当たってしまいます。
対策としては黒い延長部を継ぎ足す方法になりそうです。

なお,背の高い極軸保持部は一見弱そうに見えますが300mmクラスの
レンズ程度なら全く支障なく,さらなる軽量化の余地があるほどです。

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先の案内では型式を「GE140HD」と呼んでおりましたが
両軸に採用するハーモニックドライブの型番を明確にする意味で
「GE1414HD」に変更しました。(両軸ともにCSF-14-100-2UH-LWを採用)
また駆動モーターの仕様変更により導入速度は対恒星時600倍速になりました。


この赤道儀は極限まで軽量化した日食遠征用として企画したものです。
手持ちの旧型MTS-3コントローラーの活用や製作コストを下げる目的として
賛同される方を募り,その数量分(11台+α)を製作しています。
従いましてGE1414HDの追加受注や今後の頒布計画はございません。
GE1414HDに関する記事はご予約をいただいている方への案内です。

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2018年4月20日 (金)

震災から2年の南阿蘇

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震災から2年が経ちましたが新しい仕事の打ち合わせで南阿蘇を訪れました。
被災直後は南側のグリーンロードへ迂回していましたが,俵山トンネルが
復旧したためスムーズに行けるようになりました。
写真は俵山トンネル付近からみた阿蘇五岳です。(根子岳は写っていません)


打ち合わせの帰りに立ち寄った「道の駅 あそ望の郷くぎの」です。
mont-bellがある道の駅って珍しいですね。(ここからは根子岳が見えています)

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ここの一角にある震災のため仮設店舗で営業中の「陽気茶屋」さんで
地鶏定食を食べました。

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お昼なのでビアジョッキの中身は水!地鶏が美味しかっただけに
とても残念でしたが↓こんなのを発見して少し嬉しかったです。

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このGWは今回打ち合わせに訪れた南阿蘇ルナ天文台
明日リニューアルオープンする梅園の里の天球館
25年イベントが開催される清和高原天文台などに行かれてみてはどうでしょう。

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2018年4月17日 (火)

ベルト伝達とプレート式の極軸保持について

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従来,駆動用モーターとウォーム軸の回転力伝達は平ギヤが一般的でしたが
最近はタイミング(シンクロナス)ベルト伝達が多用されるようになりました。

私の赤道儀改造では,バックラッシュや異物噛み込み時の悪影響低減などを
目的として7年ほど前から一部の機種で採用しています。
当初は耐久性や精度を懸念されるご意見もありましたが最近はベルトの方が
好まれます。
 

また最近は赤道儀の極軸保持を両側からプレートで挟む方法が多くなり
全体としての軽量化に大きく寄与しています。

一見,鋳物やダイキャストで製作されたものと比べると貧弱に感じますが
この部分が全体としての強度に影響を与えることはなさそうです。


強度と軽量化を両立するにはバランスの取れた強度設計が大切です。
事実,写真左のRST400はこの方法を採用していますが,この部分を
鋳物で製作した同クラスの赤道儀に比べ振動も含め劣ることはありません。

最初の写真の五藤6.5cm赤道儀もここで比べた純正状態に比べ1kg以上
軽くなっていますが改造で強度が落ちたとは感じずRST400のような
肉抜きをする余地が残っています。
ベルト伝達とプレート式の極軸保持方法は主流になると感じています。
もちろんRST400もDCサーボモーターとウォーム軸はベルト伝達です。

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2018年4月12日 (木)

ε-130D/180ED用電動フォーカサーのご予約について

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今回紹介する電動フォーカサーなどの限定商品は直販のみの企画です。
ブログで紹介する限定品に関する販売店へのお問い合わせはご遠慮ください。

先日のFSQ-85/106ED電動フォーカサー(TOA-130NFB,150Bも装着可
TOA-130Fは不可)に引き続きε-130D/180EDの紹介です。
FS60CBやFC100DLなどタカハシ製汎用接眼部でご使用いただけます。

ε-130D/180ED用電動フォーカサー一式の価格は52,920円(税込)です。
受注生産で完成は8月の予定です。
引き続きご要望の多いFSQ-85/106ED用も含めご予約をお受けします。
(申し訳ありませんがFSQ-106とTOA-130F用はその後のご案内です)

なおコントローラーはε-130D/180EDとFSQ-85/106EDで共用できます。
モーターユニット単体価格は以下のとおりです。
・FSQ-85/106ED用(Aタイプ)モーターユニット単体価格:18,360円
・ε-130D/180ED用モーターユニット単体価格:21,600円


ε-130D/180ED用は小型化を優先させFSQ-85/106ED用より一回り小さい
ステッピングモーターを採用動していますが高トルクのモーターと
最適化された電流設定(保持時は0.15A駆動時は1.3A)により写真のように
4kg程度の荷重を駆動/保持できます。
実機では余裕をみて2kg程度までのカメラでの運用をご推奨いたします。

ε-130D/180EDなどに採用されている汎用接眼部は片側のみのラジアル
負荷は適しないために両側で張力のバランスをとる方法を採用しました。
タイミングベルトを強く張れるのでバックラッシュを軽減できます。

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以下はフォーカスコントローラーのモニター表示部です。
低温に強いOELDで,気温,湿度,2系統ヒーターへの出力,カウント数
ステップ送り数を表示しています。
ステップ送りは1,5,10,30,50,100(写真の状態)の6段階で10ステップ当たり
14μmほどの駆動量です。(FSQ85/106ED用は10ステップで7μm)
ステップ送り時もボタンを1秒以上長押しすれば連続駆動になります。


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ε-130D/180EDやFS60CB用はバックラッシュを抑えるために
以前のご案内した安価なPM型モーターから上位機種と同じハイブリッド型
ステッピングモーター駆動に変更しました。

引き続き週の半分ほどは出張や関連作業が続いております。
メールの回答が遅れる場合もありますがよろしくお願いいたします。
 

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2018年4月 6日 (金)

スマホで撮ったシリウスの伴星?とサクラ

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3月中旬から公共天文台のリプレース工事を行っていますが
新システムへの移植項目が多くて切替に時間がかかっています。
4月21日のリニューアルオープンに向けて引き続き作業が続くうえ
4末~5月は新たな出張用件も入っています。
引き続きメールの対応などが遅れてご迷惑をおかけいたします。


写真は光軸確認や自動導入テスト時に撮影したシリウスで
薄明が残っていましたがさすがに65cmもあると伴星は楽に見えます。
スマホでも撮れるほど明瞭に見えていたので試してみました。

65cmのカセグレン望遠鏡(F12?)に7mmのアイピースをつけて撮ったので
倍率は1,000倍以上です。
眼視で見たスパイダーとの位置関係や複数の写真でも同様に写ったため
ゴーストではなさそうです。
(撮影は2018.4.3 19:02,一部で公開したものとは別の写真です)
ちなみに同荷したTOA-150+7mmのアイピースでは分離できませんでした。


今回の出張期間は好天に恵まれました。
雨天の場合は薄暗いドーム内での作業を強いられますがスリットをあけると
清々しく快適な作業空間でした。
下の写真は出張途中の水分パーキングエリアで撮った満開の桜です。

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2018年4月 2日 (月)

90S-GOTO改造用のコントローラー

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こちらで紹介しておりました,90S赤道儀の自動導入改造はTAITAN TCS
もご選択いただけるようになりました。

現在MTS-3仕様でご注文のお客様は32,400円の差額で変更可能です。
TAITANはスタンドアローンで自動導入やBluetoothでの接続ができます。


別件ですが当初の計画では90S用の赤経モーターハウジングもP-2GOTO
同様にケーブル接続パネルを設置する予定でしたが,個体によっては
ハウジングと赤経側のクランプレバーとの干渉が確認されました。

そのためにモーターハウジングを省略し,赤経,赤緯のモーターケーブルを
個別に接続する方法に変更しております。
(赤経,赤緯のコネクターの設置状況は写真左を参照ください)

これに伴い既にご発注いただいている方は225,000円から214,200円に変更
(10,800円の減額)させていただきます。
後日個別にご案合いいたしますがMTS-3からTITAN TCSへの変更の場合は
32,400円-10,800円の21,600円の追加で可能です。


なお2018年改造分(2017.11.1で受付を終了)でご予約いただいているお客様の
実施予定は個別にご案内いたします。
現状ハーモニックドライブの納期が10ヶ月ほど要すことから本年のご予約
分は2019年の対応となります。

現在の改造費用はMTS-3仕様が237,600円,TAITAN仕様が270,000円です。
上記には赤道儀オーバーホール費用も含まれます。

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