VSD100でのフォーカサーテスト
梅雨入りしていますがここ数日は乾燥した良い天気が続いており
先日から紹介しているフォーカサーのテストを行っています。
紹介するのはビクセンVSD100(F3仕様)でステップ送りした際の星像です。
ピント位置を55μmずつずらした写真を右下から左上に並べています。
ファイル番号が若い順に0007~0013,0014はピントが合った位置です。
使用したカメラはD810A,ISO1600,各30秒の露出です。
写真からわかる事は
①55μmのステップ送り量は実際のピント合わせには少し荒すぎる
②ピントが内ずれると顕著な赤ハロがでる
③ピントが外にずれると中心部でも星像のボケが円形にならない
この結果から
①実際のピント合わせは20~30μm程度のステップ送りが適量
(FSQ-85/106ED用フォーカサーは30ステップで約20μm送ります)
②数10μm程度のズレで赤ハロが発生する
③スケアリング調整に伴う星像確認はピントを外にずらすと解り易い
今回のテストは事前のスケアリング調整は行なっていません。
また,ビクセン純正のカメラマウントを使用していないので
(スターベースのM60-M54接続リング+タカハシ製カメラマウントを使用)
0.79Xレデューサーのバックフォーカスが推奨値から1.8mm短くなっています。
③についてはその影響が出ているかも知れません。
以下はピントが合った写真(上の0014)の中央,四隅の等倍写真です。
フラットエイドの「等倍星像チャート」で作成しましたがこれは便利ですね。
バックフォーカスが2.3mm短い状態ですが隅でもほぼ点像です。
下方の星像がやや甘くなっていますがステップ送り写真から推測すると
外側にズレているようです。
今回の写真は現在屋上に据えたままの90S赤道儀を使いました。
ここで紹介したジャンク品でしたが追尾精度は極めて高く±2~3秒角です。
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