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2018年9月

2018年9月17日 (月)

ビクセンFL55SS用鏡筒バンドTB-80/65ASの発売

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ここで紹介していたビクセンFL55SS用鏡筒バンドTB-80/65ASを発売します。

TB-80/65ASの価格は18,792円(税込み)です。

80φの鏡筒部と65φのレデューサーやEX TUBE66(フラットナー使用時)を
固定し,前後のアンバランスとドローチューブのガタや撓みをなくします。
(写真はレデューサー併用時のバンド位置で,フラットナー併用時は鏡筒を
15mmほど筒先側にシフトした位置になります)

鏡筒は裏返しになりますが鏡筒附属の台座部をガイド用として利用します。
無加工でDS38が取付可能です。

TB-80/65ASはアルカスイス規格プレートDP38-190(8,100円)が適合します。
構造上,ドローチューブ固定ノブは取り外す必要がありますがTB-65ASで
レデューサー部などを固定します。
ドローチューブを側面から押す方法に比べ光軸への影響が少なく安全です。

なおFL55SS用の電動フォーカサーは諸事情で製品化を取りやめました。

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2018年9月16日 (日)

GS-200/250RC用モーターフォーカサーについて

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GS-200/250RC*に対応するRainbowAstro社製モーターフォーカサーです。
副鏡を前後してピント合わせするためカメラは鏡筒に固定できます。
オリジナルのドローチューブ駆動に伴うガタや撓みから解放されます。
OEMのAstro-Tech, TPO, Teleskop Service製の8/10インチRCでも使用可
 

純正のスパイダー部から交換するため販売は以下の方法となります。
 1.フォーカサー単体販売(ご自身での取付と光軸調整を要します)
 2.鏡筒をお預かりして,フォーカサーの取付~光軸調整
 3.フォーカサーを組み込んだ鏡筒一式の販売

1は当方と天文ハウストミタ,2は天文ハウストミタのみ,3は当方のみでの
取り扱いです。

価格は以下のとおりです。発売は10月末の予定でご予約の受付中です。
 ・RSF-8 /RSF-10フォーカサー単体:97,200円(税込み)
 ・RSF-8 /RSF-10組込・調整:118,800円(税込み,天文ハウストミタで受注)
 (GS-200RC WithRSF-8及びGS-250RC WithRSF-10の価格は後報)


またこれに合わせてGS-200RC用の鏡筒バンド(TB232N)やスケアリング
調整用のカメラ取付部も販売を計画しています。

RSF-8 /RSF-10の詳細とマニュアル(英語版)は以下を参照ください。

RSF-8 /RSF-10の仕様など(天文ハウストミタのページ)
RSF-8 /RSF-10マニュアルのダウンロード先

以下はGS-200RCにRSF-8を装着した状態です。

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2018年9月14日 (金)

CCA-250などのオフアキシスガイド装置について

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当方からCCA-250をご購入いただいたお客様から,EOS6Dで使用できる
オフアキシスガイド装置(OAG)の相談があったのでFC-100DLと同じように
CAリング(CCA-250は2種アダプター)にOAGを組み込みました。

FC-100DLのCAリングに対しCCA-250の2種アダプターは長さ方向の余裕
があるのでOAGユニットの組込は容易です。
以下の左がCCA-250用,右がFC-100DL用でいずれもQHY CCDのOAGを
流用しています。
 

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加工は2種アダプター(CCA-250)にOAGユニットを通す角穴加工とOAG
ユニットの切断なのでその気になれば一般工具でも何とかなりそうです。
(FC-100DL用の加工には旋盤が必要)

今回は鏡筒を購入いただいたので特別に製作しましたが一般の受注は
お請けできません。
2種アダプター(CCA-250)はFSQ-106/130EDでも使うのでメーカーでの
商品化が望まれますね。
(自作される場合の参考用として今回掲載の写真はクリックで拡大します)

 
以下はVSD100取り付けたASTRODON製MonsterMOAGでKAF16803に
対応します。VSD100はPENTAXの設計なのでPENTAX67マウントからの
バックフォーカスが85mmもあるのでOAGなどの対応は容易です。

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2018年9月12日 (水)

MS-3(n)の自動導入改造について

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昨日のMS-3やH-40の改造スパンは解りにくい内容になっていましたが
ハーモニックドライブの納期が年単位となる事から,まとまった改造の実施
までは2年もかかります。

まず対象赤道儀は物理的にハーモニックドライブや駆動モーターを組み
込めるだけのスペースがあるか?また赤緯部の切断面と接続できるか?
これに加え,極軸側のモーターを高速モーターに換装できるか?を調べ
その後手持ちのハーモニックドライブを組込み強度などの評価を行います。

改造が可能なら組み込めそうなハーモニックドライブの候補を手配します。
現在がこの状態です。
 

来年初夏頃に候補のハーモニックドライブが入荷するのでこれで試作を
行い結果が良ければ希望者を募った後,必要数量の発注→翌2020年の
本改造に至ります。

以下は切断,ボアアップした赤緯体と換装した極軸駆動用のハイブリッド
ステッピングモーターです。
極望を活かしたままで両軸のモーターが内蔵されるのでスマートな改造
ができる目処が立ちました。

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これはGE1414HDで採用したCSF-14型で試した(乗せただけ)状態です。
CSF型の場合,下部のフランジが大きいためスマートでなく不採用です。
幾つかの候補がありますが最終的には写真のP-2と同じSHG-14になる
かも知れません。
ハーモニックドライブがP-2と共用できるのは大きなメリットです。

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たまにNJPやEM-200のハーモニックドライブ改造についての問い合わせ
がありますが,このようなステップを踏むので仮に行うとしても5~6年か
もっと先になるでしょう。(予定なしに等しいですね)
当面は赤緯側が部分微動の赤道儀が対象で,そのような古い赤道儀を
復活させる事に意義を感じます。


なおMS-3の場合,M-GENなどを使って2軸ガイド撮影(デザガイド含む)
するだけならAMD-2N改造で充分でしょう。
構造上,MS-3の赤緯微動はバックラッシュも小さいのでガイド撮影
性能だけならハーモニックドライブと大差ありません。
デジカメの場合,試写して構図をとれるので敢えて自動導入の必要は
ないかと思います。
ちなみにMS-3の自動導入改造費用は195,000円(税込)程度で
AMD-2N改造の3倍強の予定です。

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2018年9月11日 (火)

2020年以降のハーモニックドライブを使った改造について

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2019年に計画しているハーモニックドライブを使った赤道儀の自動導入
改造はP-2と90Sの2機種で一旦予約の受付を終了しました。
ただその後もP-2,90S共にご要望をいただいている事や,他の赤道儀
への展開も踏まえ,2019年分の必要数量を見直しています。

具体的な計画は以下のとおりで,これに必要なハーモニックドライブを
調達予定です。改造の実施は2019年夏以降の予定です。

【2019年改造分】P-2GOTO第2ロット16台分,90S-GOTO第2ロット3台分
【2019年試作分】H-40(スカイキャンサー,FC-50),MS-3,MS-3n数台分

P-2,90Sを2019年改造で予約の方へは近日中にご案内いたします。
また追加でご希望の方がおられましたら9/16日までにご一報ください。


写真のFC-50とMS-3赤道儀は試作の前段階として改造したものです。
FC-50は短納期で入荷するハーモニックギヤ付ステッピングモーター
(CSF-8相当)でMS-3はP-2と同じSHG-14型を組み込みました。
いずれも来年の最終試作結果を踏まえ2019年予約受付,2020年実施で
計画します。(H-40,MS-3共にAMD-1,2からのアップグレード対応予定)


手前に並べたのは,左側2台がハーモニックギヤ付ステッピングモーター
で右側2台がハーモニックドライブです。
その手前はCSF-11型のパーツでH-40で採用予定です。

ハーモニックギヤ付ステッピングモーターは短納期ですがモーター選択の
自由度がないので使いにくいです。(細部がわかるよう写真は拡大します)

一方右側のハーモニックドライブは様々なモーターと組み合わせられます。
小さい方はGE1414で極軸側にも使ったCSF-14型でPM型モーターで駆動します。
敢えてPM型のモーターで駆動するのはここで紹介したステップムラによる
小刻みな振動を無視できるレベルまで抑えるためです。
一番右が90S用のSHG-17で121分の1※の減速比+高分解能ステッピング
モーターで分解能を稼いでいます。
※サーキャラスプライ側を出力軸にしているので減速比が120+1になります。


以下は先日入荷した66台(3者で共同購入)のハーモニックドライブです。
本年1~4月に複数件で発注した分ですが,なぜか一括で入荷しました。

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2018年9月 4日 (火)

FS-60CB用マルチフラットナーとTB-80/52AS

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先月発売されたFS/FCマルチフラットナー1.04XをFS-60CBに装着しました。

鏡筒バンドは従来のTB-80/52ASをそのままご使用いただけますが
以前のFS-60Cフラットナーに比べバックフォーカスが長い※ので前後の
バランスを取るためにはさらに大きなオフセットが必要になっています。
※FS-60CBの場合,フラットナー後部のM52ねじ込み部から87.5mm

D810Aを装着した場合,以下の状態でも筒先側が軽くなっていますが
ガイド鏡を筒先側に搭載すれば完全なバランスがとれるレベルです。
従来の白い鏡筒部だけを保持するバンドでは運用が難しいと感じます。
 
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記事の内容とは関係ありませんがMS-3(n)の両軸電動改造は予想を
上回るご注文をいただいたため,一旦受注を休止しました。
来年再開しますが残りは準備した27台分の1/3ほどになっております。
また写真のFS-60CBなどで使える電動フォーカサーは完売しました。
 

昨夜は良く晴れていたので早速試写してみました。
比較はスペックがよく似たMAMIYA APO-SEKOR 350mmF5.6です。
いずれもD801A,ISO400,60秒露出です。

FS-60CBのF6.2に対してF5.6のMAMIYA APO-SEKORは2割ほど
明るいだけですが数値以上に星の写りの差を感じます。
FS-60CBの中心星像は完璧ですがMAMIYA350mmは少し歪みます。
周辺の星像と色収差はMAMIYA350mmの方が勝っているようです。

ほぼ同じ条件で撮影していますが両者の構図は合っていません。
いずれもカメラのライブビューを使って簡単にピント合わせしただけ
なので参考程度にとどめてください。

【FS-60CB+マルチフラットナー1.04X 370mmF6.2】
Fs60cb_m104x

【MAMIYA APO-SEKOR F350mm 1:5.6】
Mamiya_rz67_350_56


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