MS-3(n)の自動導入改造について
昨日のMS-3やH-40の改造スパンは解りにくい内容になっていましたが
ハーモニックドライブの納期が年単位となる事から,まとまった改造の実施
までは2年もかかります。
まず対象赤道儀は物理的にハーモニックドライブや駆動モーターを組み
込めるだけのスペースがあるか?また赤緯部の切断面と接続できるか?
これに加え,極軸側のモーターを高速モーターに換装できるか?を調べ
その後手持ちのハーモニックドライブを組込み強度などの評価を行います。
改造が可能なら組み込めそうなハーモニックドライブの候補を手配します。
現在がこの状態です。
来年初夏頃に候補のハーモニックドライブが入荷するのでこれで試作を
行い結果が良ければ希望者を募った後,必要数量の発注→翌2020年の
本改造に至ります。
以下は切断,ボアアップした赤緯体と換装した極軸駆動用のハイブリッド
ステッピングモーターです。
極望を活かしたままで両軸のモーターが内蔵されるのでスマートな改造
ができる目処が立ちました。
これはGE1414HDで採用したCSF-14型で試した(乗せただけ)状態です。
CSF型の場合,下部のフランジが大きいためスマートでなく不採用です。
幾つかの候補がありますが最終的には写真のP-2と同じSHG-14になる
かも知れません。
ハーモニックドライブがP-2と共用できるのは大きなメリットです。
たまにNJPやEM-200のハーモニックドライブ改造についての問い合わせ
がありますが,このようなステップを踏むので仮に行うとしても5~6年か
もっと先になるでしょう。(予定なしに等しいですね)
当面は赤緯側が部分微動の赤道儀が対象で,そのような古い赤道儀を
復活させる事に意義を感じます。
なおMS-3の場合,M-GENなどを使って2軸ガイド撮影(デザガイド含む)
するだけならAMD-2N改造で充分でしょう。
構造上,MS-3の赤緯微動はバックラッシュも小さいのでガイド撮影
性能だけならハーモニックドライブと大差ありません。
デジカメの場合,試写して構図をとれるので敢えて自動導入の必要は
ないかと思います。
ちなみにMS-3の自動導入改造費用は195,000円(税込)程度で
AMD-2N改造の3倍強の予定です。
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