フォーク式のポータブル赤道儀
4月の西オーストラリア遠征用として片持ちフォーク式のポータブル赤道儀
(自動導入仕様)を作っています。
基本構成は機材テスト用として屋上に設置しているものと同じで極軸側が
回転ステージの流用,赤緯側がハーモニックドライブモーターです。
重さは約5kgなのでポータブル赤道儀としては限界に近い重さでしょう。
この赤道儀は写真の200mmF2~300mmF2.8クラスを搭載するものです。
この程度のレンズならどこに向けても干渉せず,南天の極付近の長時間
撮影にとしても便利です。
フォーク式の場合,極軸に大きなモーメント荷重がかかります。
カメラとレンズの重さが5kg程度なので,極軸側にかかるモーメント荷重は
フォークの重さなどを加えると2kgfm(30cmの位置に7kg)ほどになります。
写真の回転ステージでは少し荷が重いため,本意ではありませんが
ウォーム軸とホイールのかみ合いを少し緩く調整して対処しています。
一方,赤緯側はハーモニック減速機付きの2相ステッピングモーター
(PKP262FD15AW-H100S,許容モーメント荷重約10Nm(1kgfm))を
使っています。
このモーターの軸受けは4接点ボールベアリングなので同サイズの
クロスローラーベアリングを使ったハーモニックドライブに比べると
1/3~1/7ほどの強度しかありませんが,赤緯側に掛かるモーメント
荷重は0.75kgfm(15cmの位置に5kg)なので何とか許容値内です。
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