
ここで紹介していたREDCAT51用のスケアリング調整プレートSAP-RC51が完成しました。
これは先月オーストラリアで試写したREDCAT51の生画像(サソリ尾部M7~NGC6441付近 ,D810A,180S露出,JPEG ,ライブビューでピント合わせ)です。入荷後に光軸の確認(調整)しただけでスケアリング調整は行っていませんが四隅ともほぼ満足行く星像です。ただ厳密にいえば四隅の星像は均一でないので,さらに追い込む余地もありそうです。改造カメラなど,センサーの並行性に疑問がある場合などは特に有効でしょう。
SAP-RC51(M54F)の仕様などは以下の通りです。
【接続仕様】 REDCAT側:M56オスネジ,カメラマウント側:M54メス(タカハシカメラマウントDX-WR(NIKON/EOSに対応)
【光路長】 約10.5mm(カメラマウントを含めた状態で,REDCAT51純正構成より約5.6mm短くなるため冷却CCDカメラでの使用に有利)
【傾き調整方法】 4か所押し引きネジ,押し方向は光線漏れも兼ねたOリングの反発力併用,調整には対角2mmの六角レンチが必要
【フィルター】 カメラマウントに48mmフィルター装着可
【価格】 10,800円(REDCAT51と同時販売価格,税込)
写真の奥中央はREDCAT51にSAP-RC51とタカハシ製DX-WRを装着した状態,右は48フィルター取付け状態
写真の奥左と手前左がDX-WRと完全互換のスターベース製カメラマウント(ニコンF及び富士X)このほか,ペンタックK,ソニーA,E,フォーサーズ,マイクロフォーカサーなどラインナップされています。DX-WRより安価な上,軽量なのでお勧めです。
写真の手前中央と右はSAP-RC51を分解した状態。Oリングの反発力でスケアリング調整を容易にしています。また押し、引き調整ネジはいずれも2mmのレンチ(写真は市販の首下ショートタイプ)に対応するものを使用しています。
SAP-RC51の特徴はカメラマウントの回転機能と併用する事で,調整ネジ位置を画角の隅に合わせられます。ライブビューでネジと対応した四隅の星像を見ながら定量的な調整ができます。またOリングの反発力を利用するので調整ネジは引きネジだけの操作すればよく至って簡単です。引きネジ両側の押しネジは調整後にロックしてください。

以下はスケアリング調整を行っている状況です。首下ショートの六角レンチ(付属しませんので市販品をお求めください)を用いればカメラを装着した状態で調整ができます。調整は対角する引きネジと併せて行ってください。一方を締める場合,対角側はその回転分だけ緩めます。

スケアリング調整後はREDCAT51のカメラ回転機構は使用せずに鏡筒バンドを緩めて鏡筒からカメラ一式を回転します。こうすれば調整結果を維持できます。
なお,すでにREDCAT51純正のカメラマウントを購入されたお客様からの要望で,カメラマウント側がM48オス仕様のSAP-RC51(M48M)を準備しています。(上記の調整ネジ位置と画角を合わせることはできません)6月15日,20台限定販売で価格はM54F仕様と同じです。こちらは単体販売品です。