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2019年6月17日 (月)

高精度ハーモニックドライブを評価する-その2

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ハーモニックドライブは写真の3つのパーツから構成され,左からサーキュラスプライン,フレクススプライン,ウエーブジェネレーターで,今回評価する高精度ハーモニックドライブは写真左のサーキュラスプラインの歯面を研磨しています。

ハーモニックドライブの追尾テストはこれまでに20~30個体ほど行っていますがそれから得た感想は個体差が大きいことです。(個体差はメーカー公称値の90秒角の範囲内に収まっています)

個体差は角度伝達精度(Pモーション相当,以下振れと表現)の大きさに加え滑らかさも大きく異なります。振れは大きいが滑らかな個体やその逆など様々です。中には周期性があまりない個体もあるようです。

これらのデーターについては後日改めて紹介する予定ですが,まずは一番気になる高精度仕様品と標準品の比較です。高精度側のデーター数が少ないのであくまでも参考程度です。いずれも後半はガイドしています。

以下が両者の代表的な例で,上が高精度仕様,下が標準仕様です。Y軸1目盛りが約10秒角なのでPモーションは高精度側が±15秒角,標準側が25秒角程度でしょう。納入仕様書記載の値(目標値)90秒角→60秒角への改善に見合う結果が得られたようです。(いずれもステッピングモーターのステップムラの影響が無視できるほど小さい,1:50のギヤヘッド付きのPM型モーターで駆動しています)

なおハーモニックドライブの場合,振れの周期はウエーブジェネレーター1回転で2周期となります。紹介のCSF-14-100の場合,減速比は1:100で周期は約7.2分です。(1:100のウォームホイールの場合の周期は14.4分です)

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