AMD-1N 伝達ギヤなどの精度について
H-40やP-2用AMD-1Nは赤道儀本来の基本精度が高いのでガイドは行わないことを想定しています。そのためには精度に悪影響を与える伝達ギヤ偏心量の管理は重要です。また写真の外付けギヤのみならず採用する減速機付きステッピングモーターにも言えることです。
対策として伝達ギヤについては全品受け入れ検査を行い偏心量が3/100mm以下のものを採用します。
ステッピングモーターについては過去の実績などから信頼性の高い日本パルスモーター社製を採用し,念のために抜き取り検査(1ロット100台中5台程度)を行います。同社のステッピングモーターはAGSシリーズ以降1,000台以上採用しており,現在はAMD-1N, 2NやGE1414HDで採用していますが不具合事例はありません。
以下のガイドグラフはモーター抜き取り検査のための追尾テストです。いずれも写真のFC50赤道儀で,上段と中段は日本パルスモーター社製,下段は参考用の他社製です。赤道儀や外付け伝達ギヤの影響で発生するPモーションは約10分周期になりますが,他社製モーターでは内蔵ギヤ偏心の影響で,その1/3周期の小刻みな波が表れています。(振幅そのものは赤道儀の基本精度と大差はありません)
測定条件によるので参考程度ですが,Y軸1目盛が約10秒角なので,上記を考慮したこのFC50の追尾精度は±6~7秒角と標準的な値です。伝達ギヤやモーターは赤道儀本来の精度へ影響を及ぼしていないと判断します。
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