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2021年10月

2021年10月31日 (日)

アルカスイスとビクセン規格に対応する DP38/45-180について-1

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FSQ-85EDPバンドの記事で紹介していたアルカスイス/ビクセン規格両用のアリガタDP38/45-180の紹介です。

固定部の構造は3月に商品化しているDP38-208と同じですが,FSQ-85EDPなど重たい機材にも対応するよう板厚を増しています。DP38/45-180が適合する鏡筒バンドは,TB85ASなど「AS」が付いた17.5mm間隔固定のものとTB95Nです。トッププレートとしては,TTP40-180とDP38-84,DP38-144が適合します。

写真はわかりやすいように鏡筒を倒した状態で,手前がTB68ASとDP38-144,奥がTB95ASとTTP40-180を組み合わせています。当方はアルカスイス規格対応品は黒色でビクセン規格品は銀色を基本としているので,両方にマッチするように黒と銀の2タイプを準備しました。

なおFSQ-85EDPでTTP40-180にASI EAFを装着される場合は,BP40-180かTB95ASに標準附属する嵩上げスペーサーを併用してください。

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2021年10月29日 (金)

極望を内蔵できるアリミゾ DS45PFの紹介-1

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極望を内蔵できるビクセン規格アリミゾDS45PFは,極軸合わせの他に写真のようにカメラレンズで撮影する場合のファインダー(自動導入時のアライメント用)も兼ねます。

ただ,昨日も触れたとおりファインダー取付位置の都合上,あまり見や易くありませんが,望遠系のカメラレンズは三脚台座が高いために,頭とカメラがぶつからないようにカメラを回転すれば特に問題ないようです。

 

今回,DS45PF用として準備するのはioptron社製の極軸望遠鏡のみですが,ご自身で外径を26mmに加工できれば色々なファインダーを装着できます。

以下はその一例で上から,タカハシの5×25ファインダー,ケンコーの5×20極軸望遠鏡,5×25ファインダーを使ったガイドカメラ(販売を終了したCマウント-24.5アダプター併用)です。外径を26mmに加工するには旋盤が必要ですが,ホビー用でも充分です。

この内,5×25ファインダーは八分儀座の台形を容易に見つけられるので,南天での極軸合わせの補助ファインダーとして活躍するでしょう。

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2021年10月28日 (木)

この秋発売の新アイテムについて-3

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こちらの記事で紹介していた極望が内蔵できるビクセン規格アリミゾDS45PFの紹介です。(外径の都合上,内蔵できるのは極望のみでガイドカメラは外付対応になりました)

写真のようにアリミゾ本体にioptron社製の極軸望遠鏡を内蔵できます。以下写真のような極軸望遠鏡を内蔵していない赤道儀の極軸合わせに便利です。

極望には当方オリジナルのM6仕様の視野照明装置も附属するので暗視野でご使用いただけます。特に外付け極望に対応しないハーモニックドライブ赤道儀での観望用としては最適でしょう。

 

極望はアリミゾ内部に内蔵されるので装着したままで安全です。(照明装置は取外しを推奨)予め極軸を回転させて赤緯の目盛の校正とレチクルの調整を行っておけば次からは目盛環の90度に合わせるだけで使用できます。

目盛環のないポータブル赤道儀でもマーキングすれば同様に使えます。

また自動導入時のアライメントファインダーとしても使えます。上記の方法で調整しておけば充分な導入精度が得られます。

なお,構造上アリミゾへカメラなどを搭載すると,多くの場合で極望は覗き難くなります。常時使用できるものではなく使用時にはアリガタを前方向へスライドしたり,着脱する必要があります。

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2021年10月23日 (土)

XY60L設計変更に伴う完成の遅れについて

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こちらの記事で紹介したXY60Lですが,大幅な計画変更のために開発が遅れております。ご検討中のお客様には申し訳ございませんが今暫くお時間いただけると幸いです。

 

XY60Lの開発目的は写真のようにカメラレンズを使った2系統のでの撮影システムで,互いの光軸を合わせるためです。写真は両側とも固定していますが,製品では片側がX-Y方向に可動し,もう方側は固定です。

ここで問題となるのは,以下のようにレンズと冷却カメラを2点で保持した場合の縦横構図変更です。2点で固定するためレンズの三脚座では回転できなくなります。

そのために下段の写真のように縦横構図を切り変えるためのL型ブラケットを商品化していますが,これら全てを個別のパーツとした場合,複雑な構成となる上に価格も高くなります。

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そこで計画を大幅に見直し,可能な限り部品点数を減らした2系統撮影用のアイテムに変更いたします。具体的には以下を満足するもので年内完成の予定です。

  • 赤道儀への搭載とカメラ接続部は全てアルカスイス規格に統一
  • 最大300mmF2.8クラスを2系統搭載可能
  • 固定側のアルカスイスクランプはプレートと一体型
  • 可動側はアルカスイスクランプ自体にX-Y方法に振れる機構を内蔵(微動無し)
  • 両側ともL型ブラケットを併用することで縦横構図可
  • 中心部にはDP38GS同様のアライメント用ファインダーやガイドカメラ内蔵可

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2021年10月18日 (月)

ヒーター内蔵フードHF34について

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M-GEN75GSSやQHY5LⅡMガイドセットに採用されている,Kowa LM75JC用のヒーター内蔵フードHF34を発売いたします。発売日は2021.10.30日です。


LM75JC用34mm用ヒーター内蔵フード HF34:5,940円(送料370円)
 USB-A→2.1φ電源ケーブル,プレート固定用スペーサー,ボルト附属

関連商品(HF34と同時購入時は送料は無料です)
 ・QHY5LⅡMサポートリング SR31.7B4:4,400円
・DP38-110:2,750円(在庫限りの特別価格)
・DP38-144:7,150円

仕様
 
・入力電圧:5V
・消費電流:0.24A
・発熱熱量:1.2W
・温度上昇:約10℃(HF34単体を無風の室内気温22℃下で計測した値)

 

Kowa LM75JCなどの34mmフィルターネジ対応のヒーター内蔵フード です。
市販のステップアップリングを併用すれば30.5mmなどのレンズでも使用できますが,34mmネジ部はLM75JCに合わせているので市販のステップアップリングではネジ込みがきつい場合もあります。
写真右は30.5→34mmのステップアップリングを併用していますが,この商品の場合は2山ほどしかねじ込めません。

HF34は附属のスペーサーとボルトでフード下面をアルカスイスプレート(前後固定間隔の都合上,DP38-144やDP38-110に限る)で固定できるので,カメラ部とフードの前後2点止めが可能になります。
なおLM75JCはピント合わせでレンズ全長が変わるのでHF34をピントを合わせた後にアルカスイスプレートに固定してください。
また,HF34を固定する場合は,レンズに最後までネジ込まずにプレートへの固定部(M6タップ穴)が真下になる位置で使用してください。
HF34を固定しない場合は,DP38-30AやDP38-84でご使用いただけます。

昨日紹介したDP38GSでもオプションのステーを併用すればHF34を固定できます。


電源はモバイルバッテリーのUSB5Vに対応しています。
フード内側にシリコンラバーヒーター内蔵しているので熱伝導率が高く,極めて小さい消費電力で充分な結露防止効果が期待できます。
(外気温や夜露などの条件より,結露の程度が異なるために全ての使用環境で効果を保証するものではありません)

なお,LM100JCに対応する同等商品の開発計画は現時点ではありません。

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2021年10月17日 (日)

アルカスイス仕様のガイドカメラ用プレートDP38-GSについて

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昨日紹介したアルカスイス仕様のガイドカメラ用プレートDP38-GSを,ポータブル改造したP-2赤道儀(改造の受注は終了しています)に取り付けてみました。

直接カメラを搭載した場合に比べ,DP38-GSやアルカスイスクランプの厚み分(約5cm)だけバランス上不利になりますが,写真の例では200mmシャフトに1kgと0.5kgのウエイトでバランスがとれます。同じウエイトの場合,少しだけ長いバランスシャフトが必要になりますがデジタルカメラでのガイド撮影においては便利なアイテムでしょう。

なおポータブル改造したP-2赤道儀用のオプションとして写真の0.5kgウエイト(4,950円)を追加しました。

 

以下は側面にタカハシ5×25のファインダー(販売終了品)を装着した場合です。取付幅の都合上,適合するのはこれのみです。

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こちらは,DP38-GS内部に暗視野照明付の極望を装着し,側面にDP38-30AとDS38-30を使ってM-GENを装着した例です。

上記のファインダーやDP38-30Aは両面に付けられますが,アルカスイスクランプのノブと干渉する事もあるので通常は片面のみの使用を推奨します。

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DP38-GSは以下のようの単体でも便利です。カメラ搭載前に極軸合わせやアライメント用として使用し,撮影時は取り外すのも良いでしょう。写真は不用となった31.7mmアイピースのバレル部を極望の対物部保護用として取り付けています。アイピースキャップも使えるので大変便利です。

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2021年10月16日 (土)

この秋発売の新アイテムについて-2

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こちらで紹介したこの秋発売の新アイテムですが,先日のTB95ASに引き続き,アルカスイス仕様のガイドカメラ用プレートDP38-GSとヒーター内蔵のレンズフードHF34とが完成しました。発売は何れも10月30日の予定です。

  • アルカスイス仕様のガイドカメラ用プレート DP38-GS:8,800円
  • 34mmネジ込みのヒーター付レンズフード HF34:5,940円

 

DP38-GSはガイドカメラ(QHY5LⅡM+HF34を装着したLM75JC)に加え,暗視野照明付の極軸望遠鏡を内蔵できます。両側面にはタカハシの5×25ファインダーも取付可能です。

上面には35mm間隔のM8タップとUNC1/4タップを設けていますが,構造上中央付近は肉厚が薄いので組み合わせるクランプは写真のDP38Nを推奨します。

 

極軸望遠鏡を装着した場合,ポーターブル赤道儀やハーモニックドライブ(波動減速機)赤道儀の極軸合わせに使える他,自動導入時のアライメント用ファインダーとしても使えます。この極軸望遠鏡は照明装置付で19,800円で,M34P0.75ネジ込み式なのでAP赤道儀などでも使用可能です。

 

HF34は前回紹介から面取りなど細部を見直しています。内蔵ヒーターは5V1.2Wにしています。ヒーターはフードに設けた溝部に収まっていてフードへの熱伝導が高いため1.25Wでも充分な効果を発揮します。(フード本体が外気温+6~7℃上昇)

詳細は追って個別に紹介いたします。

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2021年10月13日 (水)

ASI EAF対応,FSQ-85EDP用新型鏡筒バンドの発売について

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前回の記事で紹介していた,ASI EAFに対応するFSQ-85EDP用鏡筒バンドとトップ/ベースプレートセットを発売します。

2021.10.20発売で商品価格は以下のとおりです。

  • FSQ-85EDP用鏡筒バンド TB95AS:17,600円
  • トップ/ベースプレートセット TTP40-180/BP40-180:9,900円
  • ASI EAF用クランピングカップリング:2,860円

TTP40-180とBP40-180はそれぞれ4,400円,5,500円で単体販売も行います。なおこれまでのTB95N(17,600円)も販売を継続いたします。DP75-222などでの運用時はこちらをお勧めいたします。

 

TTP40-180へは,ASI EAFの他,ガイドカメラ(DS38-30の併用を推奨)やキャリングハンドルが装着できます。また純正ファインダー(6×35)は以下のように本来の位置やTTP40-180にも装着できます。

ASI EAF,ファインダー,ガイドカメラと傾斜キャリングハンドルの間には充分な間隔ができるので持ちやすくなっています。また,フードを完全に縮められるので携行性も高くなっています。

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このバンドとプレートセットは,ASI EAFを以下写真の状態で併用する事を前提に開発しています。そのために下を向く微動ノブがアリガタやアリミゾに干渉しないようにプレートの幅やベースプレートでの嵩上げを行っています。

ベースプレートはビクセン規格のアリガタ(DP45-152Lなど)や,DP38-204同様のビクセン/アルカスイス両用のプレート(DP38/45-180,8,800円,2021.11月発売)と接続して使用します。(DP38/45-180で運用の場合,ASI EAF非装着時はBP40-180は不用)

 

以下のように下側の微動ノブはアリガタ底面より高くなるのでそのまま床に置けます。なお,アリミゾによっては,一番接眼部側にシフトした際にアリミゾと微動ノブの干渉が発生します。写真のDS45N(DS45も可)では干渉しませんのでこれらの使用を推奨します。

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ASI EAFとFSQ-85EDPのピニオン軸を接続するカップリングはスリ割りタイプを準備しました。スリ割り式なのでハーフクランプが可能となります。最適に調整しておけば,ドローチューブ可動範囲の終端になった場合でもクランプが滑り,ラック/ピニオンギヤの損傷を防止できます。

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