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2022年2月23日 (水)

移動用フォーク式赤道儀の開発について-2

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先日紹介した移動用フォーク式赤道儀については多くのご連絡をいただきありがとうございます。

搭載可能鏡筒(重量)や極軸合わせに関するお問い合わせが多かったのでそれらについてご案内します。

 

極軸合わせは上の写真のように,フォークアーム北端にUNC1/4タップを設けていますのでここにポールマスターを取付ます。また極軸側の南端に付くカバーにはここで紹介した極軸望遠鏡も取付可能です。通常はカバーに固定しますが,TDMを使わない場合は回転する極軸そのものにも付くので高精度に据付できます。

 

標準仕様の場合,搭載できる鏡筒の長さと太さはε-160D程度のニュートンタイプです。下の写真は筒先を真北を向けていますが,アームを極軸中心から140mm,鏡筒を筒先側に70mmオフセットした状態です。

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こちらは上記状態で真南の地平線に向けた状態です。極軸体にぶつかる寸前(リモート仕様でなくても,この部分は衝突防止機能があります)で地平線を向きます。

鏡筒径が同じニュートンタイプなら筒先側へオフセット量を増やすだけで標準仕様でも特に問題ありませんが,鏡筒が太くなるとフォークアームの極軸中心からのオフセット量の変更に加え,フォークアームの長さを伸ばさないと南の地平線を向きません。(試作機はε-160EDが水平になるアーム長の300mmとしています)

ただ,今回追加で受注する分は基本的に受注生産なので費用が発生しますが上記の変更は可能です。

その分大きく重たくなるので移動用とは呼べませんが,採用しているハーモニックドライブのモーメント荷重(13.2kgfm=アーム長300mmの場合約40kgf))には余裕があるので,軽量な25cmニュートンでも対応可能です。

なおμ-250などのカセグレン系は北に向けた際に極軸体とカメラ間の距離が不足するためお勧めできません。(リモート仕様の場合はこれらのリミットがかけられるので,極付近を撮影しなのであれば対応可能です)

フォークアームを極軸中心に配置したツイン鏡筒仕様については現在試作していますので3月上旬には紹介できる予定です。

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