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2022年2月 1日 (火)

AMD-1Nなどに採用しているモーターやギヤの精度について

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TDMでの赤道儀精度測定は,エンコーダーの取付方法の影響を受けていましたが,安定した計測ができるようになったため,AMD-1Nなどを装着したP-2赤道儀のPモーションを計測してみました。JP赤道儀の記事でも触れたとおり,モータードライブの精度が赤道儀の本来の精度を落とすことがないかを確認するのが目的です。

 

紹介するデータは上が,写真中央のオリジナル状態のままのP-2(当方で事前にオーバーホール実施)をAMD-1Zで駆動したデーターで,下が,写真左のポータブル改造したP-2のデーターです。両者の伝達ギヤは同じですがモーター仕様が異なるので両方を紹介しています。

 

間接的に外付けのモーターの精度を評価するには,赤道儀にそれなりの精度が要求されるので,上の追尾精度が高い赤道儀のデーターで解析してみました。

グラフからウォーム軸1回転に要す約10分周期の波(=Pモーション)に,約2.5分とそれより小さい周期の波が重畳しているのが読み取れます。(データーはウォームギヤ3周期分の約30分間計測)

この内,振幅の大きい2.5分周期の波はモーター出力段ギヤ比の1:4と合致するため,その影響であることは明らかですが,その振幅は±1秒角程度なので赤道儀の精度(P-2の場合,通常は±4~7秒角)より小さく問題となるレベルではないようです。また外部の伝達ギヤの軸偏心の影響と思える波は見受けられないようです。

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なおP-2ポータブル改造は,こちらで紹介したとおり数量に制限はありませんが,既に準備した材料は5台分となっております。この分が無くなった場合,次のロットまで1年ほど要します。

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