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2022年2月21日 (月)

移動用フォーク式赤道儀の開発について-1

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お客様からのご依頼で移動撮影用のフォーク式赤道儀の開発に着手しました。条件はε-160EDツイン搭載で赤道儀の重量(ツイン用アリミゾ込み)は10kg以下です。

紹介する写真はその試作機でまだモーターやセンサーなどは未装着なうえに極軸の高度調整もできませんが,試作の最大の目的は上記条件を満たしてた上で充分な剛性の確保や各部の干渉などの確認です。特に剛性は試作機に鏡筒を搭載してみないと解りませんが必要充分な事が確認されました。

 

採用したハーモニックドライブは軽量型の中空タイプで,赤経側がSHD25-160-2UH-LW,赤緯側がSHD20-160-2UH-LWです。中空型なので写真のようなツイン対応やここで紹介したTDMの装着やセンサーが内蔵できます。

またツイン仕様にはできませんが中空タイプの場合,接眼部に装着するカメラ用USBケーブルや電源ケーブルを赤緯軸→赤経軸を通して,極軸南端に引き出せるのでリモート天文台では極めて有利です。

リモート天文台用仕様の場合,両軸のリミットと原点のメカニカルセンサーを内蔵できるので安全(センサーによりで4方向ともに鏡筒が赤道儀へ衝突する事故を防止します)且つ安定した運用が可能になるでしょう。

今回の試作機はオフセット量を調整できるL型(最大オフセット150mm,試作回数を減らすためにツイン仕様も兼ねている)の片持ちフォーク式ですが,ツイン用は極軸の中心にアームを配置した形状です。(アームは50mmオフセット可)

この後,手持ち用を含め2台製作しますが,もしもご希望があれば受注生産もお請けいたします。

受注期間は2月28日までで,完成は6月末の予定です。(ハーモニックドライブの納期により変わる場合もあります)基本的にご希望の仕様で製作するワンオフ品なので詳細はメールでお問い合わせいただけると幸いです受注の受付を終了しました。3/1追記

 

仕様や組み合わせるコントローラーなどによりますが,現時点での予定価格(税込)は以下の通りです。

  • リモート仕様(5相ステッピングモーター駆動,電源24V):990,000円
  • Titan TCS仕様(2相ステッピングモーター駆動,電源12V):660,000円
  • コントローラーレス:550,000円

ツイン仕様は55,000円増し(光軸調整機構を備えた専用のDS75Tが附属),TDM仕様は262,000円増しです。
製品はセンサーやモーター部にカバーが付き,硬質黒色アルマイト処理を施します。

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以下は大きさの目安です。下に置いた紙はA3サイズで,厚みは115mmなので海外遠征にも使えるでしょう。この状態(ツイン用のアリミゾあり,赤経側モーターやカバーなし)で8kg弱なので,フルセットで10kgは余裕でクリアーできそうです。

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