EM-100赤道儀などの自動導入改造の再開について
EM-100赤道儀の自動導入改造は2019年で終了していましたが,昨年末のレナード彗星の撮影でこの赤道儀(極軸ハウジング換装機)の高い性能を再認識した事や,半導体不足などの影響で調達が難しくなっていたTitanTCSに代わる自動導入コントローラー製作の目処が立ったために再開する事にしました。
来月にはNS企画様からNS-5000のCPU部をご提供いただき,それを基にオリジナルのコントローラーを作成します。
なお今回は自動導入コントローラーご支給での改造ですが,新しいコントローラー製作や改造用品準備の都合上,他の赤道儀用も含めた改造スケジュールは以下のとおりです。対応数量は準備する改造用品の数量で,施工は2~3台/1月のペースを予定しています。
- EM-100:165,000円(10台) 2022.10月以降
- EM-200赤緯軸FLEXWAVEドライブ改造:264,000円(10台) 2023.2月以降
- EM-200標準改造:154,000円(10台) 2022.9月以降
EM-100とEM-200赤緯軸FLEXWAVEドライブ改造は赤道儀のオーバーホールを含んだ費用です。またEM-200赤緯軸FLEXWAVEドライブ改造は2023年実施予定分です。2022年分(受注終了)もTITAN仕様からNS-5000仕様に変更できます。その場合改造費用は55,000円安です。
EM-100はFSQ-106ED/ε-160EDクラス用の自動導入改造用赤道儀としてちょうどいい大きさですが,追尾精度は極めて高く,昨年末のレナード彗星の撮影(90Sの極軸ハウジングに交換改造機)で再認識しました。彗星の撮影では時間の余裕がないのでガイドできないケースも多いですが,850mm2分を満足に追尾した結果には驚きです。
以下は上から,EM-100と同じ性能の90S,高精度仕様のハーモニックドライブ赤道儀,標準仕様のハーモニック赤道儀の追尾例ですが90S(EM-100)の際だった性能をご理解いただけるでしょう。
ハーモニックドライブ赤道儀に対して90SのPモーションは約1/3(高精度)~1/5(標準)程度ですが,研磨されたギヤ駆動の90Sは数値以上の滑らかさを感じます。特に短時間(2~3分)露出ではその差が顕著です。
| 固定リンク
「PR」カテゴリの記事
- テーパーリング/クランプTR50/TRC50の再入荷(2023.12.03)
- 時代に添った公共天文台の自動化改造(2023.11.27)
- ビクセンVSD90SS用アクセサリーの開発について(2023.11.26)
- ハイランダー保持金具3点セットHLM-3Pについて(2023.11.13)
- SJ-M 経緯台,アルカスイス/ビクセンプレートを両立(2023.11.11)