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2023年7月

2023年7月31日 (月)

38/45mmプレート共用アリミゾの開発について-1

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38mm(アルカスイス規格互換)と45mm(ビクセン規格互換)幅プレート,何れも固定できるアリミゾDS38/45R-76を開発しています。

写真は様々な38mm規格と45mm規格プレートの適合を確認するための試作品です。(メッキ未処理)


DS38/45R-76の価格は17,600円で8月末発売予定です。

DS38/45R-76はEM-10/11の赤緯ヘッドのサイズに合わせた76.5mmですが,9月にはP-2赤道儀やMS-3クラスとのマッチングが良いDS38/45R-66も予定しています。

 

以下は38mm側で一番条件が厳しくなる,SUNWAYFOTO社製の「フリープレートDPG-3016」を固定した状態です。この製品は強度が高いうえ,両面を使えるので天文用としての利用価値は高いです。ただ厚さが16mmあるために45mm側爪との干渉対策が必要でした。

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以下は45mm規格の例です。45mm側で条件が厳しくなるのは底面部の幅が狭いアリガタです。写真は42mmのタカハシ製ですが,押さえピースの形状を工夫することでクリアーしました。

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2023年7月30日 (日)

DP38/45-152 BENRO PC1への不適合について

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アルカスイスプレート仕様のSAF60-110には,DP38/45-152がセットされますが,一部のBENRO製のPC1(販売終了品)には適合しない報告がありました。

具体的な症状はプレートエッジ部の形状によりクランプを強く締めても完全に固定されません。(ベンロ製のプレートはエッジの面取りが一般的なものと比べ大きく,それに合わせた同社製クランプではエッジの面取りが小さいプレートでは不適合が発生する恐れがあります)

PC1はモーメント荷重に強い事からSAF60-110での使用を推奨しておりましたが,今回の実例を踏まえPC1での推奨を取り消させていただきます。なお当方手持ちのPC1では何ら異常なく固定できますので個体差によるものと推測いたします。

これに変わる推奨品は写真のSUNWAYFOTO社製DDH-05で,PC1に比べ強度は若干落ちますが2kg以上となるカメラとボディの組み合わせでも支障なくご使用いただけます。

なお,同様にPC1で不具合が起きたお客様へはPC1に適合するDP38/45-152(改)と交換いたします。個別に確認のご案内をいたします。

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2023年7月29日 (土)

ポラリエU用新アイテムの紹介-9

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ASF60-110はポラリエU(ポラリエ)用とし開発しましたが,以前ゴニオステージ赤道儀を作っている頃から片持ちフォークとして使えるジンバル雲台を模索していました。

ブログ記事では様々なジンバル雲台を使っていますが,腕の長さやオフセットは満足できません。概ね条件を満たしていたのは米国製のMONGOOSE M3.6.1と言う商品です。

ただこのジンバルは高価なことと極軸のバランスが取れないため,機会があれば専用品を作りたいと思っていました。今回ポラリエ用として商品化しましたが,きっかけはゴニオステージ赤道用です。

写真のゴニオステージ赤道儀は2年ほど前に限定生産したものです。工業用のゴニオステージ(中古品)を使っていますが,携行性追尾精度強度共に抜群です。星景~8cmクラスでの日食撮影までこなせます。

 

今回,SAF60-110ができたことで,ゴニオステージ赤道儀は完成形になったと自負しています。

これに合わせて新に2台分の材料を確保しましたので2セット限定で販売いたします。販売するのは,写真から,SAF60-110に付けたアルカスイスクランプ,BENRO PC-1,それにカメラ廻りや三脚を除いたものです。残り1台となりました。7.30日追記

  • ゴニオステージ赤道儀:82,500円(99,000-9,900-6,600)
  • SAF60-110,DP38/45-152:29,700円
  • TRC50,TRY-35:30,800円
  • 専用極軸望遠鏡:25,300円

以上合計で168,300円(送料別途)となります。納期はご注文後約1ヶ月です。

ゴニオステージ赤道儀は以前は附属したTR35とDS38R-60の価格を差し引いているので,ポラリエUで同セットを組んだ場合と比べ,20,000円ほど高いだけです。セット販売のみでゴニオステージ赤道儀のみの単品販売は行いません。

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2023年7月24日 (月)

ポラリエU用新アイテムの紹介-8

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ASF60-110はポータブル赤道儀用の片持ちフォークとして製作していますが,写真のように赤道儀に搭載すれば,赤径,赤緯軸に加え,第3の回転軸になり容易に銀河の分割撮影ができます。

極めて剛性が高いうえ,適度な回転トルクを与えているので構図とりが容易です。なお目盛環は有りませんが,市販の角度スケール(直径60φ)が使えるでしょう。

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2023年7月17日 (月)

新仕様のP-2自動導入改造の紹介-2

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昨日紹介した写真は3枚玉APOのTMB92(92mmF5.5→RD併用でF4.4)を搭載していました。

この鏡筒は92mmとしては重たく写真の構成で6kg弱ですが,改造で不動点から赤緯ヘッドまでの距離が短くなることや,駆動系が全てウエイト側に配置されているため3kgのウエイトで運用できます。

 

本日紹介するのは,新製品のテストも兼ねて動作試験を行ったFMA-180Por他を搭載しています。

カメラや電動フォーカサーなど含めた一式重量は約2.5kgですが,写真の0.5kgウエイトで充分でした。昨夜は久しぶりに晴れたので,改造に伴う確認やFMA-180Porのモーター駆動など実機確認しています。


改造後の赤道儀重量は約4.6kgになりますが,安定した運用ができるのはFSQ-106EDやε-130Dクラスまででしょう。
以下は極軸望遠鏡の試写照明装置です。ウエイトシャフト取付面に設置した給電コネクターで点灯させています。またコントローラー接続もこの面なので,撮影時のケーブル処理が楽です。

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改造費用は以下のとおりで組み合わせるコントロールにより変わります。また,複数の赤道儀を登録できるMTS-3(要ディスプレイ)や自作のコントローラーも使えるよう,コントローラー無しも設定しています。

  • P-2自動導入新改造 AGS-2仕様:253,000円
  • P-2自動導入新改造 Titan仕様:313,500円(Titan調達の都合上数量制限あり)
  • P-2自動導入新改造 コントローラー無し:187,000円

改造費用に赤道儀のオーバーホールを含みます。上記写真ウエイトシャフト(D18mm,L250mm),DS45T-10及び,極望アングルファインダー金具が附属します。

他の業務の都合上2023年度内の受注は終了いたしました。再開は2024.4月以降です。2023.8.6日追記

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2023年7月16日 (日)

新仕様のP-2自動導入改造の紹介-1

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赤緯軸の駆動にハーモニックドライブを採用したP-2赤道儀の自動導入改は,2020年末に終了していますが,その後も2~3件ほどのご要望があったので再開しました。

これまではハーモニックドライブを1ロット当たり10台単位で入手し,3ロット,合計30台の改造を行いましたが,今後は纏まった受注が見込めない事から,単品でも入手できるハーモニックドライブギヤヘッド付のステッピングモーター(PKP262FD15AW-H100S)に変更しています。

 

新に採用したハーモニックドライブギヤヘッド付のステッピングモーターは,大きさの都合で従来行っていた赤緯体内蔵ができないため,バランスウエイト側に駆動系を配置するレイアウトを採用しています。ビクセンのATLUXやSX系赤道儀と同じ配置です。

以下はそのために製作したウエイト側に配置した駆動系から赤緯ヘッド部までを連接する軸と組み立て状態です。赤緯粗動回転部はSX-D赤道儀などと同じ構造です。

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通常ハーモニックドライブを用いた赤道儀では「軸」を設けることはなしいので,クランプの組込は難しいのですが,今回採用したレイアウトの場合,クランプフリー回転ができるのが大きなメリットです。(従来方式でもオプションとして簡易回転体を設定しましたが,面接触方式のため耐荷重や滑らかに欠けていました)

 

最近は安価なハーモニックドライブ(同等品)を採用した赤道儀の出現で,それらの赤道儀一式が買えるほどの費用を要す改造は現実的でないかも知れませんが,P-2赤道儀本来の極めて滑らからで高精度な追尾や極軸望遠鏡(視野照明装置内蔵)を活かしたまま,自動導入機として生まれ変わるのも魅力的です。

両軸クランプフリー回転は眼視観望にはとても便利ですが,自動導入に於いてもクランプを緩めに効かしてておけば,鏡筒やカメラが三脚などと接触してもそれらを壊す心配はありません。万が一転倒した際でも粗動部が回って衝撃を軽減すので破壊的な損傷を免れる確率が高くなります。

先に書いたとおり,これまではハーモニックドライブの調達数量で改造受注数が決まっていましたが,今回紹介する新改造は1台単位で調達できるタイプに変更したため極少数のご要望にも対応できます。

ただ,本体の改造費用は以前と大差ありませんが,採用する自動導入コントローラーの価格が改定されたため,その分以前より高くなっています。具体的な価格などは次回で紹介いたします。

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2023年7月15日 (土)

ポラリエU用新アイテムの紹介-7

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異なるレンズですが, シグマ14mmF1.4DG DNを片持ちフォークアームSAF60-110に搭載したイメージ写真です。

レンズにレボルビング台座があれば,構図の変更や写野回転に伴うバランスの崩れを防げます。重量級のシグマ14mmF1.4をポラリエUで運用するのに極めて便利なアイテムで,理想の星景写真儀になるでしょう。

なお写真のレンズ(50-100mm F1.8 DC HSM  Art)とカメラボディ(D810A)の重さは約2.7kgですが,強度や剛性の不足は感じられません。

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2023年7月14日 (金)

ポラリエU用新アイテムの紹介-6

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これまではフォークアームSAF60-110の紹介でしたが,今回はポラリエU専用の極軸調整装置TR50-Y35に装着する極軸望遠鏡です。

写真のようにTR50-Y35に開けたボルト穴を利用し強固に固定するので本体に装着したままで収納できる設計です。照明装置もポラリエ本体とTR50-Y35の隙間に収まるため装着したままでも破損の不安はないでしょう。

 

なお,極望のレチクルはTR50-Y35接続面に対して光軸を調整して出荷します。TR50-Y35にポラリエUを装着する際に段差部に密着させれば必要充分な精度がでます。

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以下は以前に別の目的で作ったi-optron社製極望用アングルファインダーアダプターです。5台ほど残っていたので,TR50-Y35専用極軸望遠鏡をお求め方,先着5名様に限りプレゼントいたします。(アングルファインダーは含まず,一部再加工しています)

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ポラリエU用新アイテムの紹介-5

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ポラリエU(初代ポラリエ)用の片持ちフォークアームSAF60-110は,先の紹介のとおり当方製のDP45*,DP38シリーズと組み合わせますが,新に購入される場合はポラリエ側がビクセン規格ならDP45-152Lを,アルカスイス規格ならDP38/45-152を推奨します。*極初期のDP45-150は除く

 

写真左のDP45-190やDP38-190でも運用可能ですが板厚が薄いので*やや捻れに弱い上,長すぎるでしょう。バランスが取れる位置は概ね152mmの中央付近なので長い必要はありません。*DP38-190とDP45-190の板厚10mmに対し,DP38/45-152は15mm,DP45-152Lは12mmです)

 

このDP38/45-152はその名のとおり,DS38とDS45シリーズに対応します。38mm部はベンロ製などのアルカスイス規格クランプに適合しますが,45mm側は当方のDS45のみに適合し,ボルトの先端で直接アリガタを押さえるタイプではご使用いただけません。

また,DP38/45-152はSAF60-110専用として開発しているので,高剛性且つ軽量です。将来オプションのアーム延長に対応するよう固定穴を設けています。(SAF60-110のアリガタ取付部は4カ所ネジ穴がありますが,固定は2カ所です。アームを裏返して使う事を考慮し4カ所設けています)

 

SAF60-110の赤緯回転部には写真のようにM6とM8タップを35mm間隔,及び中央にUNC3/8のタップを施しているので様々なクランプ類が取付られます。タカハシの鏡筒バンドを直接つけることもできます。

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2023年7月13日 (木)

Asker FMA180 PRO用TB58ASとEAFアダプター入荷しました

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こちらの記事で紹介していたAsker FMA180 PRO用58mm径用の鏡筒バンドTB-58ASとEAF取付アダプターが完成しました。
EAF取付アダプターはTB-58ASに装着するため,写真のように裏面側に向ける事もできます。

価格は以下のとおりです。先の案内から見直しております。

  • TB-58AS(2個セット):14,300円
  • TB-58AS(単品):7,150円
  • TB-58AS用EAF取付金具,ベルト,プーリー:7,700円
  • FMA180用EAF取付金具,TB-58AS(1/2)セット:14,850円(送料370円),以下写真の商品)

なおこの商品は小ロット製作品です。限定商品ではありませんが欠品後は次の入荷まで暫くお時間をいただきます。

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2023年7月11日 (火)

2023年実施のEM-200赤緯軸FLEXWAVEドライブ改造状況について

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2023年実施のEM-200赤緯軸FLEXWAVEドライブ改造(10台)は残り5台となりました。この5台をもってEM-200赤緯軸FLEXWAVEドライブ改造を終了いたします。既に2台のご予約をいただいているので,今後の受注可能数は3台です。この分の受注は9月以降で,実施は10月~12月の予定です。(ご予約は承ります)

他の業務の都合上2023年度内の受注は終了いたしました。再開は2024.4月以降です。2023.8.6日追記

 

写真は今回完成分の3台です。今回のロットからコントローラーとの接続コネクター仕様を変更しています。

ここまでで30台の改造が完了しましたが,ハーモニックドライブ(FLEXWAVEドライブ)の調達数量の都合上35台で終了いたします。

なお,円安によるTitan TCS価格改定や一部の材料費が上がっていますが,改造費用の319,000円(税込み)は据え置きます。

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2023年7月 9日 (日)

ポラリエU用新アイテムの紹介-4

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片持ちフォークアームSAF60-110はポラリエU用のアイテムとして開発しましたが,写真のように初代ポラリエにもマッチします。

初代ポラリエは背面のM41ネジ部で極軸ハウジングを直接固定すれば,外装を固定する方式に比べ遙かに剛性が高くなります。

初代ポラリエはポラリエUに比べ200gほど重たいのですが,背面固定ならポラリUより剛性が高いので,強度を優先する場合はこちらがお勧めです。なお写真の極軸高度調整はTR50-Y55です。

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2023年7月 8日 (土)

ポラリエU用新アイテムの紹介-3

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片持ちフォークアームSAF60-110,3回目は日食のサブ機としての紹介です。

デジカメで4K動画が撮れるようになったので,最近は動画で日食を撮るケースが増えています。今後6Kや8Kが普及すれば,2,000万画素ほどの静止画も切り出せるので益々動画で取る機会が増えるでしょう。

ただ,動画撮影は露出を大きく変えられない事や,1台のカメラではトラブルが心配で静止画を捨てきれません。そうなると動画用と静止画用の2本立てでの撮影になりますが,赤道儀に同荷した場合は静止画側のカメラを触る事ができません。緊張しているのでそっと触ったつもりでも,動画が揺れてしまい残念な結果になりかねません。

4月の日食は継続時間が短かったことと,月の谷間から漏れる光芒の変化やプロミネンスを肉眼で見たかったので,動画,静止画ともに撮影はカメラ任せでしたが,長い日食では皆既中にカメラを触るケースも多いでしょう。

 

前置き長くなりましたがこのような背景から,極めて軽量なポラリエUを日食遠征のサブ機として使えるアイテムを企画しました。

ウエイト不要で完全なバランスが取れるので,両軸クランプフリー回転で導入できます。これなら軽量な三脚と合わせても3kgほどに収まるので機材が制限される海外遠征でも負担は少ないでしょう。

 

写真はFOA-60(6cm,Fl495mm,スターベースオリジナル品でヘリコイド化)とフルサイズカメラの例です。

XY60-35やTR50-Y35で保持したポラリエUなら,最初に紹介した300mmクラスの望遠レンズのみならず,よほど風が強くなければ写真のような鏡筒でもぶれることはないでしょう。

なお,両軸微動はありませんがスムーズなクランプフリー回転ができれば500mm程度の運用は容易です。赤道儀は異なりますがこの動画もFOA-60と微動のないポータブル赤道儀で撮りました。

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2023年7月 7日 (金)

ポラリエU用新アイテムの紹介-2

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片持ちフォークアームSAF60-110の「110」は,アーム有効長=110mmを表しています(60は回転部の直径)。

そのためフォーク内で360°回転できるのは全長が約200mm以下のカメラとなり,焦点距離の目安は50mm(フード含む,レフ機の場合)程度までです。(南の地平線下まで向けない場合70~100mm)

 

アームを長くすれば解決しますが,ポラリエUを日食遠征のサブ機として提案するのも開発目的だったのでこの長さにしました。

広角~標準レンズで星景写真と日食撮影が両立する長さです。日食は黄道を向ければ良いので長さは必要なく,長過ぎると剛性確保のために重くなり,重心も偏りすぎます。

ただ,ポラリエUは1軸ガイド機能があるので,望遠レンズでも使ってみたいです。写真のFMA180は,小型軽量なのでポラリエUで運用できればダウンサイジングが図れます。

FMA180を装着したカメラの全長は250mmほどす。軽量なレンズなので筒先側にシフトしてボディとアーム付け根部の干渉を防ぐ手もありますが,窮屈なのは否めない上,南の地平線付近に向かないので40mmの延長ブロックをオプション設定予定です。

なお,SAF60-110は赤緯回転体の裏側にガイドカメラを装着できます(要追加オプション)。またアーム付け根部にポールマスターアダプターも付けられるので安定したガイド撮影も行えます。

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2023年7月 6日 (木)

ポラリエU用新アイテムの紹介-1

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先月の記事で紹介していた,2点のポラリエU用のアイテムが完成しました。

ひとつは,赤緯回転軸を内蔵した片持ちフォークアームSAF60-110で,もうひとつは,専用の極軸調整装置TR50-Y35に装着する極軸望遠鏡です。照明装置も含め,本体に装着したままで収納できる設計です。

 

今回紹介するSAF60-110は,写真のようなレボルビングできるカメラと組み合わせれば,如何なる姿勢でもバランスが崩れないので追尾不良を最小限に抑えられます。写真は販売を終了したRR-92を使っていますが,同等品が安価で販売されています。

ビクセン純正のクイックリリースパノラマクランプを装着したポラリエUに,SAF60-110と市販のアルカスイスクランプで構成しています。

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SAF60-110開発コンセプトは軽量,且つ高剛性です。ポラリエUの軽さを損なわないよう,徹底的な肉抜きを行い軽量化を図りました。

回転体を内蔵したアーム部は200g弱,オフセット量を調整するためのアリガタ(DP38/45-152又はDP45-152L)も軽量設計なので,これらを含めた状態で300g程度です。

TRC/ TR50仕様の極軸高度調整装置や極軸望遠鏡を含めた赤道儀一式(電池含む)は1,700gです。

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主要なアーム部は20mm厚の無垢材から削り出しているので以下のような望遠レンズ(300mmF4+1.4Xテレコン)も余裕で搭載できます。日食撮影のサブ機として便利で,動画専用として使うのもいいでしょう。

(その際はクイックリリースパノラマクランプ ではモーメント荷重に対する強度が不足するので,ポラリエ用マルチ雲台ベースか強度高いパノラマヘッドを推奨します。写真のBENRO PC1はモーメント負荷に強くお勧めですDP38/45-152に適合しない場合があるので削除しました。

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今回紹介するアイテムの税込み価格は以下の通りで発売は7月20日の予定です。

基本的にアルカスイス規格又はビクセン規格のプレート(アリガタ)とのセット販売ですが,SAF60-110はDP45-152,190LやDP38-144,190などにも装着できるため,SAF60-110単体販売も行います。

  • SAF60-110+アルカスイスプレートDP38/45-152セット:29,700円
  • SAF60-110+ビクセン規格アリガタDP45-152Lセット:27,500円
  • SAF60-110単体:22,000円
  • TR50-Y35専用極軸望遠鏡(暗視野照明付):22,000円(20台限定商品)

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2023年7月 5日 (水)

クラッチ付EAF取付アダプター カセグレン系鏡筒での使用例

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カセグレン系鏡筒でクラッチ付EAF取付アダプターを使用した例です。タカハシのμ-180/210用のM型接眼部を装着したRH-200をε130D/160ED用クラッチ付EAF取付アダプターで電動化してみました。

(M型接眼部をRH-200は,M54ネジ込み部からのバックフォーカスが極めて短い(約27mm)ため,ミラーレスカメラや冷却CMOSカメラしか使えません。写真の例では光路長3mmのRFマウントを自作しています)

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2023年7月 2日 (日)

ASI2600MC用TR74-M54フィルタードロワー接続アダプターの紹介

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ASI2600MC(DUO)をTR74テーパーリング+フィルタードロワーで構成するための接続アダプターTR74-M54FDADを開発しました。

フィルタードロワー部が細くなるので,その部分を利用し背面(カメラ側)からスケアリング調整ができるのが大きな特長です。ASI2600MC附属のチルトプレートはM48仕様のため,M54FD-2600ADを併用します。

光路長は,TR74:7mm,TR74-M54FDAD:13.5mm,ZWOM54フィルタードロワー:20mm,M54FD-2600AD:4mmで,合計で44.5mmです。ASI2600MC(DUO)のフランジバック12.5mmを加えると57mmになります。(スケアリング調整代0の場合)

 

上の写真は,望遠鏡側で,TR74にタカハシM54用テーパーリング(TR74-M54M)を装着した状態です。この部分はASI6200接続キットとして販売しているもので,従来品をそのままご使用になれます。

下の写真はASI2600MC側です。併用するM54FD-2600AD接続穴は最大30°の長穴なので,カメラに対するフィルタードロワーの窓部の回転位置が変えられます。(ASI2600MC DUOはM54接続なので,必ずしもM54FD-2600ADは必要ありませんが,その場合の光路長は上記より1mm長くなります)

TR74-M54FDADの発売は7月15日で,価格は9,900円です。

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