« 2023年11月 | トップページ | 2024年1月 »

2023年12月

2023年12月31日 (日)

2023年を振り返って-6

2023年最後の記事となりますが,本年最大のトピックは小惑星(24830)に命名いただいた事です。公共天文台の修復に関わっていることで命名いただきました。

発見者の渡辺和郎様,命名にご尽力いただいた東亜天文学会山田義弘理事長,佐賀天文協会の副島様に感謝申し上げます。

 

24830-s

|

2023年12月30日 (土)

2023年を振り返って-5

B202312305

4月の皆既日食ツアー後半は,西オーストラリアの内陸部をキャンピングカーで移動しました。エクスマウスからの帰りだけで約2,300kmほど走っています。

西オーストラリアへは何度か行ってますが,地図を見るたびにずっと奥の「マウントマグネット」や「ミーカサラ」ってどんなところだろう?何時か行って見たいなと思っていました。2023年はそれがかなった年でした。

B202312301

B202312303

B202312306

B202312304

B202312302

 

 

|

2023年12月29日 (金)

2023年を振り返って-4

B202312294

B202312293_20231229210701

本年後半は天文ハウストミタ様のお手伝いで公共天文台のリプレース工事を行いました。

20年以上前に設置された公共天文台の制御装置は,開発時のOS(WindowsXPや98など)でのみ動作するシステムでしたが,OSに依存しないシステムに更新しました。ASCOMやASI AIRにも対応しています。

リプレースでは,原点からの自動導入やスライディングルーフと連動などが可能な自動制御装置に加え,赤道儀駆動モーター廻りやセンサー類も更新しています。写真上段が更新前の赤道儀駆動系で,下段が更新後です。

B202312296

B202312295

B202312291

B202312292

|

2023年12月28日 (木)

2023年を振り返って-3

B20231228

2023年はZWO社製カメラオプションを充実させた年でした。中でもカラーカメラと光害カットフィルターの一般化に合わせフィルタードロワー関連の製品開発に力をいれました。

写真は今月発売したばかりの,フィルタードロワー付きカメラマウントをZWO社カメラに接続するアダプター「FDCM-6200AD」です。カメラマウントのため冷却CMOSカメラをデジタルカメラ感覚で運用できます。

なお写真はQHY CCD社製の電動フォーカサーをLR-100ASに付けたイメージです。このフォーカサーはハイブリッドモーター式なのでラジアル方向の荷重に強くベルト駆動に耐えます。手動操作ノブが付けられるのも大きなメリットなのでカメラレンズ用のフォーカサーとして使えそうです。

|

2023年12月27日 (水)

2023年を振り返って-2

B20231227

今年2月には,FSQ-85/106EDやε-160ED用など用のクラッチ付EAF取付アダプターを発売しました。ご要望に応え6月にはビクセンFL55SS/R200SS用も追加しています。

当初,100台限定の企画でしたが予想以上の反響だったため通常製品として販売を継続しています。 おかげさまで今月末までの出荷台数は200台に迫るヒット商品になりました。

現在全ての機種で在庫切れになっていますが,1月中旬には第三ロットが入荷しますので引き続きよろしくお願いします。

 

|

2023年12月26日 (火)

2023年を振り返って-1

B202312261

今年も残り5日になりましたが,例年通り今年の仕事を振り返ってみます。

本年最初のトピックは,8月に発売開始した38mm(アルカスイス規格互換)と45mm(ビクセン規格互換)幅プレートに対応するアリミゾDS38/45シリーズです。
通常製品がDS38/45R-76,DS38/45R-88,数量限定品がDS38/45-62A(B),DS38/45-MXの合計4機種です。

上の写真はDP45-152を,下の写真はDP38-190を固定した状態です。3点がアリガタに接触する構造に加え,浮き上がりを排除したアリガタ押さえ機構を採用しているので極めて高い強固力を発揮します。

B202312262

|

2023年12月23日 (土)

M型トッププレートTTP60-117Mについて-3

B20231223

M型トッププレートTTP60-117Mの長さは117mmですが,これは機器取付穴間隔のベースとなる「35×n+12」でnを3*とした長さです。

偶然にもFSQ-85EDのフードを収納した際のバンド感覚と一致するので,写真のようにフードを完全に収納できます。*n=4は152,n=6は222,n=7は257,n=8は292 です。

カメラはフィルタードロワー付カメラマウントアダプターで装着していますがデジタルカメラと同じ感覚で運用できます。

 

|

2023年12月22日 (金)

M型トッププレートTTP60-117Mについて-2

B202312221

M型トッププレートTTP60-117Mは,キャリングハンドルとASI AIRなどのアクセサリーを両立できるように両側に耳を設けています。

アクセサリー面の穴仕様は,両側にM6×2本,17.5mm間隔,片側にM4×2本(写真右面),20mm間隔,もう方側は4.2φ×2本,20mm間隔(写真左面)です。

片面を4.2φとしたのは,ASI AIRをこの例のようにを裏面から直接取り付けるためです。片側がボルトナット固定となりますが,両側にファインダーシューを装着する事もできます。このボルト・ナットは附属しませんので市販品をお求めください。

|

2023年12月21日 (木)

M型トッププレートTTP60-117Mについて-1

B20231222

VSD90SS用鏡筒バンドのTB115NやFSQ-85ED用のTB95Nなどに対応するM型トッププレートTTP60-117Mが完成しました。

2~3回に別けて紹介しますが,まずは主な対象のVSD90SSのトッププレートとして使用した例です。上面にキャリングハンドル,側面にガイド鏡とASI AIRを装着しています。

TTP60-117Mの価格は8,800円で1月5日の発売です。適合するアリガタはDP75-152,187,222,257,292の5機種です。(写真はDP75-187)

|

フィルタードロワー付カメラマウントアダプターについて-2

B20231221

本日紹介するのは,NikonFマウント仕様のフィルタードロワー付カメラマウントアダプターにAPO Sonnar135/2を装着した状態です。手前はEOSマウントです。

写真は縦構図の例ですが,この場合フィルター抜き差し窓は上を向きます。(昨日紹介の横構図の場合窓は横を向きます

 

ZWO社のカメラマウントのバヨネットは充分な強度があるため,写真のレンズ程度なら敢えて必要はありませんが,レンズサポートリング(LR-100AS:12,100円)と特注のC型スペーサーを併用する事も可能です。(販売を終了したAPO Sonnar135/2専用バンドも高さを合わせているので使用可能)

特注のC型スペーサー(2,200円)は外形100mmで内径は最大90mmまで0.5mm単位で指定できます。

|

2023年12月20日 (水)

フィルタードロワー付カメラマウントアダプターについて-1

B20231220peg

こちらの記事で紹介したZWOのフィルタードロワー付きカメラマウント(F,EOS)をASI6200などに接続するアダプターが完成しました。写真はEOSマウント仕様に70mmMACROレンズとASI2600MC DUOを装着した状態と*,Fマウント仕様です。

 

フィルタードロワー付カメラマウントアダプターの価格は13,200円,発売日は12/25日です。

なお,ZWOのフィルタードロワー付きカメラマウントとのセット価格は27,900円です。(F,EOSマウント共,2024.1.4以降は29,500円)セット品の場合,レンズマウント面とASI6200MCなどのカメラ接続面の平行度を調整します。

 

ZWO社純正構成はM42ネジ込みのため,フルサイズやダブルチップカメラでケラレが発生(特に望遠鏡直焦点の場合)する事と,ネジ込み式なのでカメラマウント,フィルタードロワー抜き差し部,センサーの相関回転位置が定まりません。

レンズによってはマウント面に矩形の絞りがあるため,それとセンサー長短辺を合わせる事もできませんが,このアダプタープレートはボルト固定なので上記の不具合を全て解決します。

縦横構図に対応する三脚台座(DP38-84 などのプレートが必要)と一体構造です。フランジバックなどの詳細は次回で紹介いたします。

*写真はイメージです(このレンズはCANONのボディに装着しないとピント合わせができません)

|

2023年12月12日 (火)

WilliamOpticsのPleiades68 f/3.8について

B202312121

WilliamOpticsから「Pleiades68 f/3.8」という7枚玉のアストログラフが発表されました。スーパーEDガラス(FPL-53)を3枚使った7枚玉光学系です。ちなみに商品名の「Pleiades」は7枚玉だからとのこと。鏡筒廻りのカラーリングもPleiadesの写真のイメージからでしょう。

試写写真と仕様は以下のリンクを参照ください。写真はASI6200MC,総露出時間は3時間です。隅々までシャープなうえ,口径食による星像の割れも見られないようです。「Pleiades111」の計画もある模様なので楽しみですね。

m45_rgb_v1.1_4K | 賴小熊 | Flickr

プレアデス68アストログラフf/3.8 - ウィリアムオプティクス (williamoptics.com)

 

小型高性能アストログラフとしてベストセラーとなったRED CAT51は,5年前の台湾スターパティで同社のYang社長から紹介されましたが ,今回紹介するPleiades68 f/3.8も,この夏の胎内星まつり会場で開発状況を伺っていました。(Yang社長が手にしているのはPleiades68 f/3.8ではありません)

持ち帰ったRED CAT51の性能には驚かされましたが,Pleiades68 f/3.8はそれ以上の性能に期待しています。間もなく届くので年内には評価結果を紹介できるでしょう。なお天文ハウストミタでは既に予約を受けているので興味のある方はお問い合わせください。

B202312122

|

2023年12月11日 (月)

ビクセンVSD90SS用鏡筒バンドTB115Nについて

B20231211

こちらで紹介していたビクセンVSD90SS用鏡筒バンドTB115Nが完成しました。

TB115Nの価格は28,600円で,発売日は12月15日です。

 

フードを収納しない場合に限りますが,トッププレートはTP60-117,157,222,ベースプレート(アリガタ)はDP75-187,222が適合します。

写真はTP60-117とDP75-187と組み合わせた例です。後ろの望遠鏡はスペックがVSD90SSとほぼ同じTMB92です。大きさの参考用として写していますが,TB115Nはローレットボルト仕様ではありません。(TP60-117MにASI AIRを搭載した場合,ローレットボルトが干渉するため)

なお,今月末には写真のTP60-117の両側に耳がついたTP60-117M(8,800円)を発売します。上面にキャリングハンドルを,両サイドにASI AIRとガイド鏡を搭載できます。

|

TR74システム 新アイテムの紹介-7

B202312101_20231211065401

TR74システムは,タカハシM54接続用の「ASI 6200MM用テーパーリング接続キット」として2020年2月に発売し,本年11月までの生産台数は200台に達しました。

当初はフィルターホイールを併用したモノクロカメラ用としてスタートしましたが,その後カラーカメラの一般化に伴いフィルタードロワー構成の追加や,シュミカセでのオフアキ撮影などにも対応しています。何れも限られたバックフォーカスを満足するため複雑なシステム構成となっていますが,シンプルな構成への移行も検討しています。

 

上の写真は手前側3個が望遠鏡接続側のテーパーリング(TR74-M42F,M48F,M56F/M60M)で,後ろ6台がTR74-M54Mをスケアリング調整部のTR74SAPとセットしたものです。

これまでタカハシM54接続用「ASI 6200MM用テーパーリング接続キット」として販売していましたが今後は単品販売へ移行いたします。価格や在庫状況はこちらを参照ください。

以前の記事と重複しますが,カラーカメラ用のシステムチャートを再掲します。上の写真はチャート上の①と②に相当します。

B20231210     

|

2023年12月 3日 (日)

テーパーリング/クランプTR50/TRC50の再入荷

Hlm_am2_20231203093901 

しばらくの間だ欠品中だったテーパーリングTR50(A,B)と,クランプのTRC50が再入荷しました。

写真は水準出しを容易にするために測量器の部品を流用した例で,TR50/TRC50を用いて自動導入経緯台を搭載しています。
このような例では底からボルトで着脱するのは極めて難くなりますが,TR50/TRC50で解決します。TRC50はクランプノブ1本で強力にTR50を強力に固定できるので例のような偏荷重でも余裕です。

なお,TR50/TRC50をSEESTAR S50で使用される場合は,クランプノブ干渉防止のために,SEESTARとTRC50Bの間に3mmのスペーサーと,見合う長さのUNC3/8ボルトが必要となります。受注生産となりますが2点で990円です。写真のような長い三脚にSEESTAR側を回してネジ込む際の落下防止に有効でしょう。

B202312011

B202312012

 

|

« 2023年11月 | トップページ | 2024年1月 »